中古マンションをリノベーションした30代単身男性のTさん。自分だけの空間を実現させた”音を楽しむ家”はコレクションのCDをディスプレイする特別な空間となりました。
スケルトンってなに?
中古マンションを購入したTさん。リノベーションを知ったのは、nuと出会ってからでした。ホームページでリノベーションの事例を見て、nuの相談会へ参加。 当初はリノベーションについて説明を受けても、具体的に想像が出来なかったと言います。「初めはスケルトンの意味さえ分かりませんでした。リノベーションという方法を知って、住宅購入を考え初めたんです。」元々Tさんは住宅購入を考えていませんでした。賃貸とかわらない支払いで購入できることや内装を自由にできると知り、住宅購入を決意しました。物件探しは住み慣れたエリアで開始。住みやすい住環境で通勤にも便利、リノベーションとの予算の兼ね合いを考えながら、物件探しを進めました。そして”構造壁ではない壁は壊せる、内装はすべて創りなおせる”ということを理解していくにつれ、物件探しのポイントも変化していったといいます。「すべて壊してしまうので、内装は見ない。それよりも窓からの眺めや、空間としての広さ、立地などを見るようになりました。」そして駅からの距離や住環境、広さも納得のいくこの物件にようやくたどり着きました。
ディスプレイを楽しむ空間
物件が決まると、イメージをカタチにしていきます。Tさんのリノベーションのテーマは“音を楽しむ”ことでした。音楽鑑賞が趣味のTさんは700枚以上のCDやLPを持っています。今まで住んでいた賃貸では700枚ものCDを並べられるスペースはありませんでした。「中学時代からハードロックを聞いています。CDのジャケットも好きなので、ただ収納するだけではなく、ジャケットを見れるようにディスプレイしたかったんです。」この物件には構造壁が1カ所ありました。この構造壁を活かした中でのプランニングが進められ、プランはLDKと寝室兼ライブラリースペースの2部屋。この2部屋を構造壁で仕切るよう計画をしました。一般的な1LDKとは少し違い、玄関ホールがすべてライブラリースペースになっています。作り付けの黒いデスクと棚板を設置し、Tさんがお持ちのCDをディスプレイする空間となります。斜めに貼りわけたタイルと無垢フローリングの床材は、空間のアクセントとなります。寝室はTさんお気に入りのブルーのアクセントカラーで仕上げました。リビングには大きなAVボードを造作。置き型のスピーカーやAV機器、DVDなどを多く収納できます。AVボードの上には好きなLPジャケットをディスプレイするラックを設置しました。キッチンにはハイカウンターを造り付け、そで壁とカウンター周りを黒いアクセントタイルを貼ることでスタイリッシュな仕上がりにしました。洗面室はブルーのボーダータイルで仕上げました。
住まいを”使う”感覚
住宅購入のきっかけには、結婚、子どもの誕生や親との同居など、家庭環境の変化に関係する事が多くあります。しかし、単身の場合は異なります。Tさんはお仕事上、転勤の可能性もあるそうです。移り住む事になった将来、賃貸に出す事を考えてもリノベーションでの付加価値はとても魅力的です。しかし、Tさんは金銭的な目的だけでリノベーションを選択したのではありませんでした。それは“自分が楽しめる空間で暮らしたい”という想いからでした。中古マンションのリノベーションを希望する人は、住み替えの可能性を視野に入れている人が多くいます。エリアの選択肢も広く、将来価値の下がりにくい物件を選ぶ事もできます。なによりも自分の想い描くように暮らすために住宅を“使う”感覚で購入し、リノベーションしています。好きな服を買うように、住まいを買う。時代への感度の高さと、本質的な暮らしの豊かさを見極める単身世帯が増加する今、リノベーションにより住まいはさらに自由になっていくでしょう。