長期優良住宅化とはどんな家?リノベーションを行う前に知っておくと得する知識をご紹介!
「長期優良住宅」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。簡単に説明すると、よい状態で長持ちする住宅として国土交通省に認定された住宅をいいます。リノベーションで長期優良住宅にすることには様々なメリットがあります。
この記事では、長期優良住宅とはどういったものか、長期優良住宅にリノベーションした場合にどのようなメリットがあるのか、注意すべき点には何があるのかといったことを説明していきます。リノベーションで長期優良住宅にすることに関心のある方は、ぜひともこの記事を参考になさってください。
物件探しから設計・施工、インテリアまでをワンストップで手掛けるnuリノベーション(株式会社ニューユニークス)のスタッフ。
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長期優良住宅とはいったい何?
長期優良住宅とは、国土交通省が進める「長期優良住宅化リフォーム推進事業」で定められた条件をクリアした住宅改修工事を実施した住宅をいいます。
この事業は、次に挙げた項目の推進をねらいとしています。
・良質な既存住宅物件の形成
・既存住宅流通、リフォーム/リノベーション市場の活性化
・三世代同居の推進
・若者の住宅取得への支援
この事業は、住宅の性能向上のためのリノベーションと、三世代同居対応リノベーションに対する補助を目的とした制度です。事業の実施に必要な費用の一部に関して国が支援することによって、質の高い住宅物件の形成や、子育てがしやすい環境を整備するとしています。
長期優良住宅の認定基準には次があります。
劣化対策がなされている
コンクリートの強度などに関して長期に渡る耐久性が確保されていること。
メンテナンスがしやすい
設備や内装は、10年から20年で劣化しますが、この際に容易にメンテナンスできること。
耐震性が確保されている
建築基準法の1.25倍の地震に耐えられること。
リノベーションがしやすい
将来のライフスタイルの変更などで必要となるリノベーションがしやすい構造であること。
省エネ対策がなされている
断熱性、気密性といった省エネ対策がなされていること。
バリアフリー対策が考慮されている
玄関や廊下の幅が車いすの通りやすい広さであるなど、将来のバリアフリー対策に対応できること。
居住環境がよい
住宅の周囲の環境が住みやすいものであり、条例などの基準を満たしていること。
充分な居住面積がある
戸建住宅では75㎡、共同住宅では55㎡以上であること。
維持保全計画が策定されている
将来を見通して定期的に点検、補修を実施する計画が策定されていること。
リノベーションで長期優良住宅化を行った場合、どのようなメリットがあるの?
長期優良住宅には長く安心して暮らせるというメリットのほかに、次に挙げる税金面での優遇制度があります。
所得税の住宅ローン減税
所得税の控除対象限度額が一般の住宅が2,000万円に対して、長期優良住宅では3,000万円となります。住宅ローンの年末時点の残高の1%が、10年間に渡って所得税から控除されます。
所得税の投資型減税
500万円を上限として標準的な性能強化費用相当額の10%が、所得税から控除されます。その年の所得税額よりも控除額が多い場合は、翌年に繰り越すことができます。
不動産取得税の軽減
一般住宅が1,200万円の控除に対して、長期優良住宅では1,300万円の控除となります。
登録免許税の軽減
長期優良住宅であれば、登録免許税が軽減されます。
固定資産税の軽減
一般住宅の軽減期間が3年に対して一戸建てでは5年、マンションでは5年が7年に延長されます。
税金の軽減の詳細については、国土交通省のホームページを参照してください。
このほかに、フラット35Sやフラット50などの条件の良い住宅ローンを借り入れることができます。
また、長期優良住宅として一定の基準をクリアすると、長期優良住宅化リフォーム推進事業から補助金を受けることができます。申請のタイプによって異なりますが、最大250万円から100万円を限度として、リノベーション費用の3分の1が補助されます。
詳細は、国立研究開発法人 建築研究所 長期優良住宅化リフォーム推進事業のホームページを参照してください。
リノベーションで長期優良住宅化を行う際の注意点
メリットの多い長期優良住宅ですが、以下のとおり、注意すべき点もあります。
申請に時間がかかる
長期優良住宅の認定を受けるには所定の手続きが必要なため、1カ月程度の日数がかかります。
申請費用がかかる
長期優良住宅の認定を受けるための申請にかかる費用と、リノベーション業者の作業料がかかります。
リノベーション費用の増加
長期優良住宅の基準を満たすためにリノベーション費用が増加します。これは完成後の住み心地を考えれば、必ずしも問題とはいえないかもしれません。
長期優良住宅化を行う際は、補助金、減税についてしっかり確認しておこう
長期優良住宅は、長い間に渡って快適に過ごせる住宅です。その意味では、理想的な住宅ということができるでしょう。
長期優良住宅には税金面での優遇策があります。いくつかの種類がありますので、上手に利用したいものです。また、補助金を受けることもできますので考慮したほうがよいでしょう。
注意点もありますが、長期優良住宅はメリットの方が多いといえます。長期優良住宅のリノベーションを始める前に、しっかりと減税や補助金について確認しておき、お得にリノベーションをしましょう。
長期優良住宅化をお考えでしたら、nuリノベーションまでぜひご相談ください。