こんにちは。
10月に入るとすっかり涼しくなりますね。
これからの季節は食べ物が美味しいので、とても楽しみです。
さて、本日は『まちとしょテラソ』についてご紹介したいと思います。
『まちとしょテラソ』は長野県小布施町にある町立図書館で
この建物を設計したのは古谷誠章氏です。
役場や公民館、小学校などが集まるエリアに
「学びの場」「交流の場」「子育ての場」「情報発信の場」を基本方針とした図書館が計画され、プロポーザルによって古谷氏の案が採用されました。
ただ静かに本を読む「図書館」だけの用途に留まらず、
まちを明るく照らす「行灯」のような、
人々が集う「広場」のような図書館を目指して設計したそうです。
エントランスを入るとまず目に入るのは
天井の高い大空間とそれらを支える樹木状の柱。
この大空間を覆う柔らかな曲線の屋根は
自然豊かな長野の山並みに呼応するように山なりになっています。
樹木状の柱や天井の木製ルーバーが相まって
室内でも自然の中のような雰囲気を纏っています。
光が優しく入り込み、とても心地いい空間でした。
この図書館では、限りある空間を最大限活かせるように
可能なかぎり間仕切りをつくらず、ひとつながりの空間として設計されています。
個人机で勉強に集中できるエリア、会話や議論をする大テーブルエリア、子供達のためのエリアなど
多様なエリアが
ある程度の距離を保って配置されています。
お互いの活動を邪魔することはありませんが、お互いの気配は感じられて
まるで家のような空間だなと思いました。
一角に設けられたキッズスペースには靴を脱いで上がり、
床に座ったり、寝転んだりすることができます。
大きな窓からは桜の木が見え、春にはお花見も楽しめそうです。
「まちとしょテラソ」では至る所に丸いモチーフが使われています。
閲覧ゾーンの椅子や、ブラウジングコーナーの衝立なども
オリジナルでデザインされたものです。
消火栓まで丸のモチーフに溶け込むようにデザインされていました。
私が訪れたときには
勉強をする学生や雑誌を読んでいる年配の方、やんちゃにはしゃいでいる中学生など
様々な年齢層の人が思い思いに過ごしていて、
気持ちがよく、活気のある図書館でした。
機会があればぜひ足を運んでみてください。