戸建の場合、施工範囲が複数階に渡るケースが多く、工事規模が大きくなるのに伴いリノベに掛かる総費用も高くなる傾向にあります。また、中古の戸建物件は構造・外構部等に改修が必要となるケースも多く、同じ築年数の中古マンションと比較してもリノベーションにかかる総費用が高くなる傾向にあります。
物件探しから設計・施工、インテリアまでをワンストップで手掛けるnuリノベーション(株式会社ニューユニークス)のスタッフ。
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戸建リノベーションで費用が高くなるポイントとは?
中古の戸建物件は、一般的に同じ築年数の中古マンションの一室をリノベーションするのと比較して総費用が高くなる傾向にあります。
しかし、それは一概に言えることではなく、物件の選び方や工事内容によってはマンションリノベーションと同じくらいのコスト感でリノベーションが可能な場合もあります。
それでは、どういった点がコストアップの要因となるのでしょうか?
一つ一つ詳しく解説していきます!
CASE.1 | 雨漏りの形跡が見られる物件
戸建の場合は、正しくメンテナンスを行っていないと風雨や紫外線などの影響で徐々に屋根材が劣化し、雨漏りが発生してしまうケースも。
雨漏りが確認された場合は、修繕を行ってからリノベーション工事を行います。
費用感については損傷の度合いにもよりますが、数十万〜数百万円規模の工事となってしまう場合もありますので、中古戸建を購入する際は雨漏りがないかをしっかりと確認しましょう。
CASE.2 | 間取り変更が必須の場合
戸建リノベーションで2つの部屋を繋げて広くする場合や、もともと1Fにあった住宅設備を2階に移動させる場合は、大幅なコストアップとなる可能性が高いため要注意。
マンションと同様、構造に影響のない壁や柱もありますが、取り払いたい箇所に耐力壁や構造柱が含まれる場合は、他の場所に補強を施す必要があります。
その際には改めて構造計算を行う必要もあり、二重に費用がかかってしまいます。
<中古戸建を購入する場合は物件資料の確認がより重要!>
注文住宅、建売住宅を問わず、リノベーションを前提に中古戸建を購入する場合は、新築時の図面がしっかり残っているかを必ず確認しましょう。
リノベーションをスムーズに進めるためには、簡単な間取り図面はもちろんのこと「構造計算書」や「配管ルート」など、より詳細な図面があるとより安心。
マンションと異なり売主の個人保管となるため、足りない資料はないか、事前の確認が大切です。
戸建リノベにはマンションとは異なる魅力がたくさん!
一般的に、マンションと比較してリノベ費用が高くなる傾向にある戸建リノベーションですが、マンションの一室では実現できないような空間をつくり出せるという魅力もあります。
CASE1:天井高たっぷりのロフトを造作
・リノベーション事例:「NATURAL×LOFT」(東京都新宿区)※工事費:1,740万円
築25年の木造戸建を購入し、リノベーションを行なったSさん。
水回りの設備機器の更新と小上がり・ロフトの造作をメインにリノベーションを行いました。
なんといっても特徴的なのは、床を一部くり抜きネットを渡したアスレチックのようなロフト空間。
マンションでも縦空間を活かしたロフトの造作事例はありますが、天井高に限りがあるため上下ともに1m前後の天井高となってしまうことがほとんど。吹き抜けを活かしたこのデザインは戸建ならではです。
CASE2:二世帯住宅にリノベーション
・リノベーション事例:「STYLISH×LOFT」(東京都練馬区)※工事費:2,130万円
親御さん世帯との同居を希望の場合は、フロアごとに世帯を分けられる二世帯住宅のリノベーションという選択肢も。
戸建の場合は、もともとキッチンやお風呂がなかったフロアでも配管の引き直し等が行えるため二世帯仕様にアップデートすることも可能です。
2階の、もともと納戸だった箇所に洗面・浴室を、西側の洋室だった箇所をキッチンとしてリノベーション。
1階の親御さん世帯が住まうフロアは既存利用とし、世帯ごとの価値観を尊重した家づくりを進めていきました。
エントランスには内窓を設えたり親子ドアを新設することで1、2階の統一感を演出。
家のどこにいても、家族の温かい気配を感じられる空間に生まれ変わりました。
物件の選び方や工事内容によっては、マンションの場合と同じくらいの予算感でご計画を進めていただくことも可能です。
戸建物件のリノベーションを検討中の方も、いつでもお気軽にご相談くださいませ!