本棚、飾り棚、洗面の小物収納など、さまざまな空間で見かける「ニッチ収納」。
今回の技レポでは、そんなニッチ収納をつくる様子と、実際の施工事例をお部屋・用途別にご紹介いたします!
早速、ニッチのつくり方から。
一般的に室内に壁を建てる際には、LGSという軽量鉄骨材で骨組みをつくっていきますが、ニッチやアーチ開口を造作する部分、建具をはめ込む場所の周りには、LGSよりも扱いやすい木軸を使って骨組みをつくるケースが多いです。
上の写真でも、LGSと木軸が使い分けられているのがお分かりいただけるかと思います。
さて、この空間のどこにニッチが造作されるかというと…。
ここです!
ニッチの高さに合わせて真ん中あたりに補強材が入っていますね。
この段階ではまだ全貌がわかりませんが、もう少し木工事が進むと…。
アーチ開口と同じ形をした、アーチ型のニッチ収納になりました!
親子のようで、なんだか可愛いですね(笑)。
竣工した様子は、こちら!↓↓
棚の内部も、壁と同じグレーのソイルペイントで仕上げました。お花を飾っても、写真や小さなアートを飾っても絵になりそうですね◎
このように、ニッチ収納は奥行きも高さも仕上げる素材も、思いのままに造作することができます!
続いては、お部屋・用途別のニッチの導入例をご紹介。
一つ目は、洗面室の壁にニッチ収納を造作した事例です。
・リノベーション事例:「青の共鳴」(東京都中央区)
ホテルライクで素敵な洗面室ですね!
奥様が一目惚れしたというマットホワイトのタイルを、洗面の壁・ニッチ収納の全面に貼り込んでいます。
タイルの納まりを考慮して、棚板の厚みはタイル1枚分、ニッチの高さと奥行きはタイル3枚分など、タイル合わせで寸法を設定することで綺麗な収まりを実現しています。
こちらのお宅は、LDKにもニッチ収納をつくっています!
ご主人が集めているフィギュアを飾るための、専用スペースとしてつくられたニッチ。
白のクロスで窪みをつくり、底面はあえて木で設えアクセントとしました。
専用の居場所ができて、フィギュアたちも心なしか嬉しそうな表情に見えますね(^^)
続いては、LDKとひと続きのワークスペースの一角に、ニッチの飾り棚を設えたこちらの事例。
・リノベーション事例:円柱×ワンルーム(埼玉県浦和市)
一輪挿しが飾られた、シンプルなニッチ。
ニッチの内部も壁と同じ白、奥行きも最小限ですが、壁面に陰影が生まれるだけでグッと印象的になりますね!
ニッチ下の余白には大判のアートが立てかけられており、LDKを見渡した際にもふと目が留まるフォーカルポイントになっています。
こちらのニッチも、上部をアーチ型に造作。
アーチの施工については前回の技レポで詳しく解説していますので、こちらもぜひチェックしてくださいね!
最後にご紹介するのは、お部屋の曲がり角を斜めに切り欠いてニッチ収納を設えたこちらの事例!
・リノベーション事例:「おりなす」(千葉県千葉市)
住宅の壁は、通常であれば平面か直角の曲がり角になるのが一般的なのですが、こちらの物件ではあえて斜めの面をつくり、ニッチ収納を設えています。
このように斜めの壁が一面あるだけで、LDKが開放的でやさしい印象になりますね。
予めニッチの奥面の壁にコンセントを設けているので、Wi-Fiを設置したり間接照明をおくことも可能◎
三角形のニッチはなかなか見かけませんが、様々な使い方ができそうな素敵なデザインですね!
今回はニッチ収納のつくり方と、様々なニッチの導入事例をご紹介いたしました。
これからリノベーションをされる方でニッチを取り入れてみたい!という方は、ぜひ参考にしていただけると幸いです!
最後までお読みいただきありがとうございました。