プロダクトデザイナーの夫とマーチャンダイザーの妻が、夫婦でお届けするリノベ日記。家づくりをしていく中で、どのように対話を重ね、価値観をすり合わせていったのか。クリエイター夫妻ならではの着眼点にも注目です。
リラックスして暮らすための、照明選び
こんにちは、わたしたちのリノベ日記も残り1回となりました。
今回は、前回に引き続き夫であるわたしが、まだ紹介できていない照明について詳しくお話ししていきたいと思います。
わたしたち夫婦にとって照明は、単なる明かりの供給源ではなく、インテリアの重要な要素として捉えています。
煌々とした室内よりも、どちらかと言えば柔らかな光に包まれた落ち着いた空間が心地よく、天井から部屋全体を照らすのではなく、複数の照明で必要な箇所に適度な明るさを演出することを大切にしています。
まずリビングの主役として迎えたのが、リノベーション計画初期から強く惹かれていたFLOSの「Parentesi」です。
天井と床の間にワイヤーを張り、電球が宙に浮かぶようなデザインが印象的な照明です。
50年以上前のデザインながら、時を経ても色褪せない魅力を放っており、電球の向きや高さを自在に調節できる実用性も備えています。
テレビエリアは、基本的にこの照明一つで心地よい明るさを保っています。
同じエリアのダクトレールには、LIGHT YEARSの「MORE LIGHT」を設置しました。
雑誌で見て以来魅了され続けていた照明で、待望の入荷時にようやく手に入れることができました。
溶岩製の一点ものならではの存在感があり、植物との相性も素晴らしく、空間のアクセントとして魅力的な存在です。
その魅力に惹かれ、別バリエーションの追加も検討しているところです。
ソファ周りには、最近Sowdenのポータブルランプを迎えました。
読書時に手元が暗いと感じていた課題を解決してくれる存在です。
ポップなデザインで空間のアクセントとしても活躍しており、友人デザインのウォールシェルフとも思いがけない相性の良さを見せてくれました。
軽量で持ち運びもしやすいため、これからはベランダでの使用も楽しみたいと考えることも。
ダイニングには、Foscariniの「Aplomb」ペンダントライトを選びました。
部屋の中心となるダイニングテーブル上の照明として、空間との調和を重視した選択です。
コンクリート製の素材感が建物本体や壁の質感と見事に融合し、テーブル上のみを照らす設計も理想的でした。
リビングのドアの近くにあり、何度も写真に写っていたのがPlumenのペンダントライトです。
Plumenはユニークな電球のデザインが有名ですが、私たちはシンプルで極めて光量の小さな電球にしていて、照明というよりもアクセントとして色味を取り入れる目的で吊るしています。
トイレには、BEEMの「SMILE 01」ペンダントライトを配しました。
U字型の光源が特徴的で、空間に独特の表情をもたらしてくれています。
程よい明るさで、この照明一つで十分な明かりが確保できています。
子どもの寝かしつけに活躍しているのが、FLOSの「MAYDAY」です。以前はダイニングで使用していましたが、長いコードとフック付きの自由度の高さを活かし、今は用途を変えて使用しています。
キャンプにも持参したことがあるほど汎用性が高く、インテリアのアクセントとしても魅力的な一品です。
キッチンや寝室のブラケットライトは前回の記事でご紹介しましたが、壁付け照明は工事が必要なため、もう1、2点増やしておけば良かったと夫婦で話すことがあります。
また、まだ導入していないスタンドライトの追加も検討しているところです。
照明は、機能性だけでなくデザインも楽しめる魅力的なプロダクトです。
次回の最終回では、子どもを含めた3人での暮らしぶりと、それに伴い増えたアイテムをご紹介する予定です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
撮影・文:小松夫妻
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