[中編]nuが手掛けたオフィスができるまで -デザインと工事中の様子-
nuリノベーション(以下、nu)の本社1階に構える社員専用のCAFÉ &BARラウンジを、「新たな働く場」としてリノベーションしました。
本記事では、実際にどのようにしてオフィスリノベが完成するのかを全3回に分けてお届けします。今回の中編では、設計デザインのポイントと実際の工事の様子についてお話しします。
物件探しから設計・施工、インテリアまでをワンストップで手掛けるnuリノベーション(株式会社ニューユニークス)のスタッフ。
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リノベーションのポイント
前編でもお話ししたように、
リノベーション前の空間は、社員のランチタイムや終業後の飲食スペースを目的とした“寛ぎの空間”として設えていました。
「ビジョン×ラウンジ」
靴を脱ぎ、よりリラックスした状態で小休憩ができる小上がりの畳みスペースや、
キッチンはイベント時にも活躍するオープンな対面式で、バックカウンターには間接光を忍ばせています。
空間全体に光と影のコントラストを反映させ、幻想的な空間でゆったりと寛げるような工夫が施された空間でした。
今回のオフィスリノベは、既存の用途を残しながら、コワーキングスペースとして空間を創り上げることがテーマ。
“寛げるラウンジ空間”という視点を残しつつも、“社員のクリエイティブを刺激しながら、コワークできるオフィス空間”へとリノベーションするため、下記のポイントを空間に落とし込みました。
1.高低差でアクセント
メインスペースはイベントの開催などを考慮し、必要以上に区切らないオープンな空間に。メインを囲むように、ソファ席(画像左奥)、ロフト(画像右)、ハイカウンター(画像左前)を配置して、その日の気分や仕事の内容で自由に座席を選べるよう、それぞれに特色を持たせたスペースに計画しました。開放的なつながりのある空間に、あえて高低差を際立たせることでメリハリが生まれるようデザインしていきました。
2.ロフト
約60平米の空間を有効的に活用するため、縦空間を活かしたロフトを計画。上部には、全社員が自由に閲覧できる共用の本棚を設け、
下部には、天井の低さを活かした篭り感のあるワークスペースを用意。集中したい人向けの執務エリアとして計画しました。
匠の技が光る、リノベーション工事
前段で述べたデザインのポイントについて。パースで見ているだけでも結構リアリティがありますが、では実際どのようにしてリノベーション空間が完成していくのでしょうか。次は工事現場の様子をご紹介していきます!
1.解体工事
こちらは解体前の空間。写真右のウッドブラインドの奥に、小上がりの畳スペースが続いています。
元々仕切りのない大空間でしたが、解体作業が始まり、キッチンや小上がりスペースが取り払われるとさらに開放的な空間に!
こちらが解体後のスケルトン状態です。
今回はゼロから創り上げるリノベーションのため、スケルトン状態まで解体しました。解体にかかる時間は、約1日。解体直後は、躯体や配線が露出します。(写真天井付近)
2.下地工事
解体が終わると、壁下地を建てる作業が始まります。こちらはキッチンを覆う壁の部分。
こちらは元々小上がりスペースだった場所。ロフトを設けるために作業を進めていきます。
こちらの木下地に壁を建てていくため、竣工後はもちろん見えなくなってしまいますが、木下地段階の姿も美しいですね!職人さんの技が光っています。そして最終的に写真左の木壁に階段を設置して、ロフトスペースを完成させていきます。
下部の木組みが完成したら、次は上部の本棚スペース。
3.仕上げ工事
次は仕上げ工事です。前回は下地組状態だったキッチンを覆う壁も、
モールテックスの塗装が施されました!クールな雰囲気がたまらなくカッコイイですね。
※モールテックスとは、モルタルよりも薄塗りで、とても強度の出る左官材
そして床にも仕上げ工事を施し、床材を貼っていきます。
ロフト下の床材にはフローリングを使っています。
キッチンの床材には掃除がしやすいPタイルを貼りました。
床材や塗装などの仕上げ工事が施されると、リノベーション完成後の空間がグッとイメージしやすくなりますね。
4.竣工
そして、ついにリノベーション空間が完成!
全体をクールなトーンで纏め上げた、落ち着きのある空間です。
こちらはロフト部分。モールテックスで造作した片持ち階段と、アイアンの手摺りのバランスが絶妙。
上部の本棚はこんな感じに仕上がりました。規則的な収納のデザインが美しい!
下部の執務スペースも篭り感があって、素敵です。
こちらはキッチン。壁と同じモールテックスで仕上げた扉がつきました。
今回は“働く場”にフォーカスを当てているため、あえて全体を壁で覆おった独立型のキッチンですが、
(木枠の)内窓からコミュニケーションが取れるデザインに。
広々とした、L字型の造作キッチン。ちょうど内窓の位置にビールサーバーを設置しているため、イベントの際にも活躍しそうです。
こちらはキッチン隣のソファスペース。
ソファは空間に合わせて造作したオーダーメイド。下台もモールテックスで造作し、圧迫感を軽減したフロート風のデザインに仕上げました。
続いてこちらは窓際に設けたハイカウンターのエリア。
こちらの天板もモールテックスで造作しています。無骨でクールな雰囲気を演出できる意匠性の高さもモールテックスの魅力ですが、その性能の高さも人気の理由。モルタルよりも強度があり、ヒビ割れがしにくい素材のため今回のオフィスリノベーションでは随所に取り入れています。
滑らかな表面。職人さんの技術力の高さが際立っています。
本当はもう少し空間全体を詳しくお伝えしたいところですが… この続きは次回の後編で!
家具が搬入された後の写真とともに、実際にどんな風に使われているのかお届けします!
最後に
いかがでしたでしょうか?今回はデザインのポイントと、実際にリノベーション空間が出来上がるまでの過程をお届けしました。nuでは、nuクオリティという高い施工基準を設けているため、デザイン性の高さだけでなく、高品質なリノベーション空間を創り上げることができます。快適で安心できる空間で働くことは、効率の良い仕事をするために必要不可欠ですよね。
nuの公式HPには、これまでにnuが手掛けたオフィスや店舗の施工事例が掲載されていますので、是非チェックしてみてください。
いよいよ次が最終回!リノベーション後の空間の様子について、社員のリアルな声とともに詳しくお届けします!
(次回は8/31(土)更新予定です!お楽しみに!)
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施工事例:LOUNGE
施工事例:Link&Creative
[前編]nuが手掛けたラウンジができるまで -目的に合わせたリノベーション-
[後編]nuが手掛けたオフィスができるまで –リノベ後の様子-