品川区「天王洲アイル」駅
9回目の今回散歩する街は、りんかい線沿線の「天王洲アイル」駅周辺です。読み方は“テンノウズアイル”。
東京湾を望めるアートアイランドとして知る人ぞ知る湾岸エリアです。
【 天王洲アイルマップ 】
1.東京海洋大学 | 2.海南緑水公園 | 3.ワールドシティタワーズ | 4.報知新聞社 | 5.シーフォートスクエア |6.タイキッチンアロイ | 7.sleeping city | 8.コタツテラス | 9.IMA gallery | 10.amana | 11.T.Y. Harbor | 12.Tap | 13.Looking for words | 14.SLOW HOUSE | 15.オリジナルリメイクサイン | 16.東京/天王洲 | 17.The Shamisen | 18.猫も杓子も | 19.Work 2012 | 20.寺田倉庫 G1,G2,G3 | 21.PIGMENT TOKYO | 22.天王洲公園 | 23.どこまでも繋がっていく
【 とうきょうさんぽ「天王洲アイル駅」で紹介したお店を[ googleマップ ]で見る。】
|天王洲アイル周辺ってどんな町?
東京都品川区にある、再開発地区。
運河沿いということもあり、倉庫街や港が多い印象の天王洲アイル。
道路には荷物を運ぶ大型トラックが引っ切り無しに行き交いますが、2000年代に差し掛かると、タワーマンションやオフィスビルの開発が進み、昼夜問わず人で賑わう街として活性化してきたのが現在の姿。
小さな街ですが、海を望めるそのロケーションは抜群で、ドラマや映画のロケ地としてよく使われていることでも有名です。
私の大好きな「カルテット」、「Nのために」、「逃げ恥」あたりも天王洲で撮影されたシーンがちらほら。
あわよくば、散歩中にロケ隊と出会うかも!?
|交通面は?
新木場駅と大崎駅を結ぶ「りんかい線」の停車駅。
大崎→大井町ときて、「品川シーサイド」「天王洲アイル」「東京テレポート」と不思議な駅名の三兄弟が立て続けに現れるのですが、その次男的存在です。(勝手に)
また、新橋から豊洲をつなぐモノレール、ゆりかもめ(正式名称は「ゆりかもめ東京臨海高速鉄道臨海線」)も乗り入れ。
りんかい線と駅名は同じですが、乗り換える場合は一度改札の外に出てから徒歩で向かいます。
都営バスの運行もあり、品川や大井町までは一本で着く便利さ。
とはいえ、品川駅から天王洲アイルまでは徒歩でも15分ほどなんですよ、ご存知でしたか?
というわけで、今回は趣向を変えて品川駅から歩いて向かってみたいと思います。
何と言っても駅構内がめちゃくちゃ広いので、詳しくご説明しますね。
中央改札を出て、
港南口方向へ。
向こうにトンネルのようなものが見えるので、
迷わずくぐります。
外に出ると、
下りのエスカレーターがあるので、天王洲アイル方面へ。
THE品川のオフィス街というロケーションが広がりますので、
まっすぐに進みます。
すると、突き当たりに“マルちゃん”のマークを発見!
「東洋水産は水産加工をはじめ、“マルちゃん”ブランドで知られる総合食品メーカーです」
(東洋水産オフィシャルHP 企業概要より抜粋)
マルちゃんを左折してくださいね。
最初の信号を渡ると、大きな橋があるので渡ります。
ここからいよいよ天王洲アイルらしい景色になってきます。
橋を渡り終えると、右手には「東京海洋大学」(1)。
その名の通り、海洋生物に関する研究が行われている学校です。
海の近くという抜群の環境で、どんな授業があるのでしょう。
目の前は、自転車と歩行者の通り道がきちんと分かれている道路。
府中も川崎も大阪にもこういう道がありましたが、自転車と歩行者の衝突事故発生率が減ったとか。
全国で取り入れてほしい取り組みのひとつです。
左手には、港南小学校。
平成23年に船をイメージした外観の新校舎になったそうですが、
中もとても素敵。屋上にはソーラーパネルや屋上菜園があるそうです。
学校も、時代に合わせてどんどん変化を遂げますね。
バスの前には、「ちぃばす」。
港区をむすぶコミュニティバスです。
高速道路の高架下に差し掛かれば、そこはもう天王洲アイル。
品川駅からちょうど徒歩15分で着きました。近いでしょ?
信号を渡った先には「港南緑水公園」(2)。
広々とした芝生と、きちんと囲われた砂場。
公園の敷地内に、認可保育園。
私の住む世田谷区には、こんな保育園見たことありません!
園児たちが楽しそうに走り回る様子が、かわいい!
この公園が、この子たちには園庭なんですね〜ほのぼの。
公園には、ドッグランまでありました。
土地の広さがある天王洲ならではなのでしょうか、あらゆるポイントに余裕を感じます。
愛犬と楽しくお散歩できる公園だなんて、最高ですよね。
その横には、高層マンション「ワールドシティタワーズ」(3)。
1階にはマルエツ。
他にも認可保育園や、クリニック、薬局なども入る、生活に根ざしたマンションです。
裏を返すと、よそのスーパーまでは距離があるため、大抵のお買い物はこちらで済ませるのがマンション住人の通例なのかもしれません。
マンションの横には、「報知新聞社」(4)。
言わずと知れたスポーツ報知の会社です!
あったあった、新聞販売機。
レトロでいい味出てます。
その先には、また橋。
冒頭で、天王洲アイルはアートアイランドだと説明していたはずなのに、なかなかアートらしいものに出会えず少し焦りを感じ始めたころ…
ありました!
天王洲アイルのMAPを持つ、(多分女性の)手!
ここからがいよいよアートの旅のはじまりです。
|アートをめぐる散歩
天王洲アイルといえば、野村不動産ビルをはじめ、多くのビル群が立ち並びますが
「シーフォートスクエア」(5)は、中でも有名な1つ。
取材時はクリスマスシーズン真っ只中で、シーフォートスクエア内もその雰囲気で満たされていました。
円形のガラス窓や天井の造形美、ヨーロッパあたりの駅舎を思わせるつくりはここでしか見ることができません。真ん中にある建物は、1階と2階だけを往復するエレベーター。階段で行けばよくない?を、わざわざエレベーターに乗るってのが粋なもんですよ、旦那。
エレベーターで2階に上がり、右手を見るとそこは銀河劇場。
2020年1月30日からは、キングコング西野亮廣さんの描いた絵本「えんとつ町のプベル」のミュージカルが公演されるとか。衣装を担当するのは、ひびのこづえさん。私実は、ひびのさんのハンカチを集めていまして。だからそれだけでも見てみたいです。
外に出ると、橋ともいえぬデッキともいえぬ道が。ここ天王洲アイルでは「ボードウォーク」と名付けられ、海沿いのお散歩コースとしてあらゆる通りに存在しています。
乗り物好きにはたまらぬ“ドクターイエロー”や“レディクリスタル”がここから見られることもあるとか。特に、ドクターイエローを見ると幸運が訪れるとか!(ググってみてください。見たくなりますから。)
さて、シーフォートスクエア内でお昼ご飯を食べたいと思いますが、
天王洲でオシャレなカフェをご案内するかと思いきや、まさかのタイ料理を選んだ私。
「タイキッチンアロイ」(6)、店員さんはもちろんタイの方でした。
パッタイセットで900円。
(タイ料理が好きすぎて、写真を撮る前に夢中で食べてしまいました…無念。)
余談ですが、よくタイ料理を頼むと端っこに乗っているデザート…
このココナッツミルクにタピオカが入っているような…
飲むのか食べるのか、すするのか…。どうしたら良いのかわからず、いつも飲んだり食べたりすすったりしています。
さて、お腹も満たされたので、再スタート。
シーフォートスクエアのすぐそばを通るモノレールは、迫力満点。
せっかくなので駅を見に行ったところ、
アートを発見!(モコモコしているのは私です)
松下徹さんの「Sleeping City」(7)。
休日はリラックスしよう!と、普段は起きているものたちを寝かせたアート。
少し歩くと、CANAL GARDENが。
ブラックの外観で、かっこいい!こちらもオフィスビルなのですが1階には飲食店が入っています。
ここ、気にならずにはいられませんよね。
「コタツテラス」(8)て。
ビニールハウスのような店構えだったので、中を覗き込むと…
いました。コタツにあたりながら食事をする人たちが…!
気になりすぎて居ても立っても居られず、後日コタツテラスのためだけに
天王洲アイルへ足を運んだのは私です。
日替わりランチ1,300円。スープにライス(orパン)、ドリンクはセルフサービスで飲み放題。なんなら帰りにホットコーヒーをテイクアウト用カップで持ち帰れました。
ただ、1つだけ注意点がありまして。
コタツの電源をONにする作業も、セルフサービスです。足を入れてすぐほかほか〜みたいなことを想像していたら、冷たすぎて驚きますのでご注意ください。とはいえ、冬の風物詩を大都会のしかも屋外で体感できるこのレストラン。冬限定のようですので、気になる方はお早めに。
キャナルガーデンを過ぎ、ボードウォークをさらに進むと、アートフォトギャラリー「IMA gallery」(9)が。
IMA caféも併設されているので、アート好きにはたまらぬスポット。
その先を左折すると、Bond Street。
天王洲アイルといえば、まずこの通りを訪れるべき!という通りですので、
YOチェケラッチョです。(世代)
先ほどのIMA galleryも入る「寺田倉庫」には、
ストックフォトで有名な「amana」(10)の本社が。
もう見るからにめちゃくちゃオシャレ。
amanaの向かいには、言わずと知れた「T.Y. Harbor」(11)。
食事が美味しいということは大前提としてあえて触れませんが、ここに訪れる人たちはみんな、そのロケーションや店内の醸す雰囲気、メニューやショップカードなどの印刷物、Aesopのハンドソープが置かれ、サブウェイタイルの張られたアガるレストルーム、すべてがいちいちハートを鷲掴みにしてくる感じに惚れ込んでやってくるのだと思うんです。
あの代官山蔦屋の横にある「IVY PLACE」も、キャットストリートに店を構える「THE ROASTERY」も、表参道でワイン&海鮮と言えばの「CICADA」も。すべては「TYSOND&COMPANY」系列。
どこの店も天井が高いのがまた良いんですよね、そして付け合わせのパンが美味しい。
店のすぐ横にある「ふれあい橋」は、東京海洋大学方面に戻る大橋。
渡った先は、「港南公園」です。
遊具はありませんが…
来ました、2つ目のアート!!!
彫刻家、伊藤 誠の作品で「Tap」(12)です。
大きさを伝えづらいので、座らせていただきました。
橋をまた渡り、先ほどのamanaの入る寺田倉庫を離れた場所から見ると…。
ルーカス・デュビュイの「Looking for words」(13)が。
もし文字を読むことができなかったら、文字は何に見えるのか…
そんなことをテーマにした作品だそうです。
さて、T.Y.Harborの並びには
インテリアショップACTUSがディレクションするライフスタイルショップ「SLOW HOUSE」(14)。
ACTUSの家具を中心に、あると嬉しい雑貨や洋服、家電までが揃います。
個人的にいま注目している「ナリン」のラインナップが豊富でつい吟味。
肌に直接つけられるオイル、オススメです。
お店の前面には、ハナ・ウィタカーの作品。
眺めながら、再びボードウォークへと歩みを進めます。
こちらは先ほどのボードウォークとはまた違う景色で、ゆったりと散歩を楽しめる広さ。
この標識、実はこれもアートの1つだったようで。
松下徹さんの「オリジナルリメイクサイン」(15)。何層にも塗り重ねられたペンキの質感がキッチュで可愛らしい雰囲気。
どちらかというと、このゴミ箱がアート作品かと思っていた私。
ボードウォークの終点は、こちら。
もちろんここから歩き始めても楽しいですよ!
先ほどのBond streetへ戻ると、反対側の入り口にはディエゴさんの「東京/天王洲」(16)。2019年2月に制作されたというので、まだ出来立てほやほや。
奥へ進むと、東横INNの立体駐車場の壁面にアリスさんの「“The Shamisen”shinagawa2019」(17)。浮世絵を題材にした作品で、ものすごく大きいです。
寺田倉庫まで戻ると、ダミアンプーラン作の「猫も杓子も」(18)。
スマホ時代に皮肉を込めた、ユーモラスな作品です。(どんな意味があるのかは調べてみてくださいね)
東横INNの裏手から正面へと向かうと、
「Work 2012」(19)。
日本の彫刻家である三島喜美代さん(女性)の作品で、なんと陶器で出来た段ボール。段ボールじゃないんですよ、陶器なんです。
近くで見てもわからないほどのクオリティ。
三島さんといえば、アートの島・直島にも作品があることで有名ですよね。
|アートの旅も後半戦!天王洲っておもしろい!
さて、新東海橋を挟んで向こう側。
またも「寺田倉庫」(20)!?
近づいてみると、スターウォーズ展の真っ盛り。
この垂れ幕の裏に、アートが隠れているんだけどな〜と思いながら裏へ行くと
建築倉庫と書かれた看板が。
3000円の入場料がかかりますが、建築模型をじっくり見られるミュージアムとして貴重な存在。スターウォーズ展とどっちに行くか迷いますね、nuのみなさん。
またもアートと思いきや…な、ただの花壇。
花壇に気を取られていると現れる、「PIGMENT TOKYO」(21)。
私はですね、スターウォーズでも建築模型でもなく、こちらに興奮しました。
読み方は、ピグモントーキョー。
ポケモンではありません。
THE隈研吾な、外観。
その店内には、4,500色におよぶ顔料や、アジア各国から集められた筆、日本画を描くためだけの画材などがものすごく品良く並べられていました。
こんな施設がこんなところに…。そんな稚拙な表現しか思い浮かびませんが、一見の価値ありです。
“天王洲アイル”交差点を右折すると、
「天王洲公園」(22)。
ここでもアートが見られるんです。
え、なになに?アートはもうお腹いっぱい?!
いやいや、もう少しお付き合いください。
「どこまでも繋がっていく」(23)。
どんな作品なんでしょう…
どーーーーーーーーーん!
またまた大きな作品です。
浅井裕介さんという、日本人男性の作品。大切な生命力の象徴としての「水」を描いたアートです。
公園内の橋を渡ると、クジラさんのすべり台!
裏側から見ると、すごいんです。
このクジラだけで鬼ごっことかやったらめちゃくちゃ楽しいだろうな〜。
クジラといえばですよ、後ろを振り返ると、ここにもクジラー!
水の街、天王洲って感じが随所に現れていていいですよね。
あ、ちなみにこの公園、素振り禁止です。
アートは実はまだあって、散歩で巡るには充分過ぎるほどでした。
歩き疲れた方にはこちらがおすすめ。
T.Y. Horbor内のLily cakes。
パン屋さんのBread worksと併設されていて、パンとケーキどちらも楽しめるお店です。
ライトもパン。
パンも美味しそうですが、
疲れている今は、甘いもの…
クリスマス前だったので、“Santa Claus”というケーキをチョイス。
税込800円。
いちごのムースケーキが軽い口当たりで、甘党ではない私にぴったりでした。
幸せな足取りで帰路へ。
自動販売機の豊富さよ。
これにて天王洲アイルのアートを巡る散歩は終了。
写真の点数、なんと92枚!みなさまお付き合いありがとうございます。
|まとめ
何を隠そう、私は天王洲アイルに通ってかれこれ10年ほど。
とはいえクリニックの受診だけのために通っているので、ちゃんと歩いたためしが無かった街でした。
それが、歩いてみたらこんなに楽しかっただなんて…!
散りばめられたアートは2019年にできたものも多く、これからもどんどん増えていくのかもしれません。
さらなる発展の可能性を感じる天王洲アイル。
海沿いの散歩がてら、アートを堪能しに訪れてみてくださいね!
さて次回の散歩は「神楽坂」。
京都を思わせるいにしえの街、どんな楽しみ方があるのでしょう。
【 とうきょうさんぽ「天王洲アイル駅」で紹介したお店を[ googleマップ ]で見る。】
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