新宿区「神楽坂」駅
今回さんぽしてきたのは神楽坂駅。
名前の通り坂が多く、坂を上った先にはどんな街並みが広がるんだろう?とお散歩をするにも楽しい街のご紹介です。
【 神楽坂マップ 】
1.赤城神社 | 2.離島キッチン | 3.新宿区立白銀公園 | 4.コボちゃん像 | 5.SainE よしや |6.ドルチェ ヴィータ | 7.くすりの福太郎 | 8.チカリシャス ニューヨーク アマリージュ | 9.毘沙門天善國寺 | 10.兵庫横丁 | 11.かくれんぼ横丁 | 12.別亭 鳥茶屋 | 13.アンスティチュ・フランセ 東京 | 14.ラ・ロンダジル | 15.KIMURAYA | 16.コパン | 17.AKOMEYA TOKYO in la kagū | 18.かもめブックス
【 とうきょうさんぽ「神楽坂駅」で紹介したお店を[ googleマップ ]で見る。】
|神楽坂ってどんな町?
古きよき江戸の面影がしっかりと残っているにも関わらず、さっぱり垢抜けている。そんな「粋」な街、神楽坂。
ドラマ好きの筆者にとって、神楽坂といえば『拝啓、父上様』や、
最近で言えば『僕とシッポと神楽坂』の舞台というイメージです。(分かる人には、好きなアイドルグループがバレましたが)
「一見さんお断り」系の老舗料亭が多く、芸妓さんが奥ゆかしく歩く。
そんな和のイメージがとにかく強かったのですが、実際に歩き回って随所で感じたのは、
なんだか海外のような、まるでパリをお散歩しているかのような空気感。 (パリをお散歩したことはないのですが)
それでは早速、和とパリが同居する、神楽坂の魅力をお伝えしていきます。
|交通面は?
神楽坂駅を通るのは東京メトロ東西線。
神楽坂と言えば誰もがイメージするあの商店街は、その名の通り緩やかな坂になっているのですが、
その坂のスタート地点である「神楽坂上」にあるのが神楽坂駅。
東西線に乗って4分で到着する高田馬場駅からは山手線への乗り換えもスムーズです。
そして坂を下りきった先、「神楽坂下」にあるのが飯田橋駅。
神楽坂駅から飯田橋駅までは歩いて10分ほどなので、メトロとJRどちらも利用でき通勤には至便な場所と言えるでしょう。
それでは早速神楽坂さんぽ、スタート!
|日本で一番おしゃれな神社
神楽坂駅はホームの両端に改札があるので、目的地の反対側に出てしまうとちょっと面倒。
構内に「神楽坂通り(1a出口)」「ラカグ(2番出口)」などといった表示があるので、
しっかり確認してから駅を出ることをお勧めします。
まず第1の目的地、「赤城神社」(1)に向けて1b出口から街歩き開始。
和っぽい格子のついた外観がおしゃれなこちらの出口ですが、
2019年3月にエレベーターやエスカレーターを完備する工事が終わりリニューアルしたばかりだそう。
地上に出た瞬間、左を向くと目に入ってくるのが赤城神社の鳥居。
オレンジ色の大きな鳥居が街並みにしっくり馴染んでかっこいい!
早速お堂まで上がってみると、まずびっくり。
スタイリッシュすぎる!なんじゃこりゃ!
神楽坂という立地柄、観光目的で参拝にくる人が多い赤城神社。
2010年に「赤城神社再生プロジェクト」がスタートし、
新国立競技場のデザインでも有名な隈研吾さんの設計で建て替えが行われたんだそう。
ここまで洗練されていると、なんだか狛犬たちも北欧デザインの置物みたいに見えてくる。
(狛犬はリニューアルされてません)
赤城神社を後にし、まずは商店街から一歩外れた横道を歩いてみることに。
赤城神社のすぐ近くにあるのが「離島キッチン」(2) 。
何度か訪れたことがあるのですが、雰囲気も食事もとっても素敵でぜひ紹介したいと思っていたんです。
島根県海士町の食材を中心に、全国の島々の料理が楽しめるこちらのレストラン。
どれをとっても美味しい食事をいただきながら、日本各地の食文化に触れることができます。
2F建ての内装も離島にある船小屋がイメージされているそうで、なんだか旅行にきたような気分を味わえます。
離島キッチンのある道をもう少し進むと、商店街と反対側、さらに奥まった場所に「新宿区立白銀公園」(3)を発見。
かなり広く遊具も充実していて、親子連れで賑わっていました。
あの丸くてぐるぐる回る遊具、子供のころすぐに目がまわっちゃって苦手でした…。トラウマ…。
それにしても商店街のすぐ横に、こんな公園があるなんて知らなかったです。
|ヨーロッパを感じる商店街
公園を後にして、いよいよ商店街にイン!
まず出会った君は…?えっと、誰…?
「コボちゃん」(4) やないか!
その小さすぎる目と特徴的な前髪、それはもうコボちゃんやないか!
後ろの刈り上げが見えないからコボちゃんちゃうな〜おもたけど、やっぱりコボちゃんやないか!(CV:ミルクボーイ)
コボちゃん作者の植田まさしさんは、神楽坂にお住まいなんだそう。
まさに「神楽坂生まれ」なコボちゃんということで、2015年にこのブロンズ像が完成したそうです。
おばあちゃんに「とにかくあったかくしなさい!」と着込まされた孫のような出で立ちがなんとも言えません。
コボちゃんに別れを告げ、坂を下りながらお店を物色したいと思います。
ちなみにこの通り、日本で唯一の「逆転式一方通行」の車両交通規制が行われているんです。
0時〜昼12時までは坂を下る方のみ通行可、そして12時〜0時は坂を登る方のみ通行可。
ちょっとややこしいルールなので、車で訪れる時にはこちらをチェックしてください。
“牛込警察署 神楽坂通りの交通規制”
そんなこんなで意外と車通りが多いので、道の反対側に渡る際はきちんと横断歩道を渡る注意が必要です。
そして写真左側には「生鮮食品館」の文字が。
という訳で、1つ目のスーパー「SainEよしや(セーヌよしや)」(5)発見です。
こちらのスーパーで気になったのが「コストコフェア」の文字。
定期的に行われるそうで、あの海外サイズのティラミスやケーキなど、コストコの商品がここで買えるんです。
車ではるばる足を運ばなくても、ここで買えたなんて!
セーヌよしやから30秒ほど歩くと、なんだか人だかりが。
「ドルチェ ヴィータ」(6)というイタリア食材を取り扱うお店で、
大きなチーズの塊を「ぱっかーん」する作業が行われていました。
ぱっかーん。
割れたかけらを試食でいただきました。
道端で実演販売する感じ、ヨーロッパっぽくないですか?(ヨーロッパ行ったことありませんが)
ワインやおしゃれなペーストなどを扱う、『美食の街・神楽坂』らしいお店でした。
さらに坂を下ると、「大久保通り」によって商店街が一度分断されます。
道を挟んだ角には、「ココカラファイン」と「くすりの福太郎」(7)と、ドラッグストアが2件。
福太郎の反対側には、美味しそうなケーキ屋さん「チカリシャス ニューヨーク アマリージュ」(8)が。
店頭に並んだ焼き菓子もとっても美味しそう!店先には列ができていました。
そして神楽坂名所2つめ。「毘沙門天善國寺」(9)に到着です。
こちらの狛犬さんは赤城神社とは違ってかなりシュッとして…
いやいや、よく見たら、犬ではなく「狛虎」でした。
神社の建築って、一見同じなようでそれぞれに個性があって面白いです。
|奥ゆかしくも、好奇心がくすぐられる小路
そして毘沙門天を出ると、入ってきた時には気づかなかったのですが、反対側にこんな細〜い小道が!
奥へずんずん歩いていくと…
老舗料亭が並ぶこんな通りに出ました。
ここは「兵庫横丁」(10)という場所。石畳の路地が美しく『新宿区まちなみ景観賞』を受賞しているんだそう。
こんな通りを歩いていると、頭の中の森山良子さんが『拝啓、父上様』の主題歌を歌い始める…
細い道の先に、ひっそりと隠れるようにこんなに美しい路地が潜んでいるなんて、趣深いです。
兵庫横丁のすぐそばには、もうひとつ「かくれんぼ横丁」(11)という裏路地のような場所も。
おっと、行き止まり。
ちょっと戻って道を曲がってみると、素敵な飲食店の看板が点在しているのが目に入ります。
かくれんぼ横丁を抜けてたどり着いたのは「神楽坂仲通り」。
仲通りを通って商店街まで戻り、さらに反対側の奥へと歩いていきます。
道の途中、目に入った「別邸 鳥茶屋」の看板。
赤い矢印は右を指しているけど、あんなところに道なんてあるのか…?と近づいてみると、
こ、ここは……!
『拝啓、父上様』で主人公の一平ちゃんがリンゴを落とした謎の美女と出会うところじゃないですか……!(興奮)(しつこい)
という余計な話はさておき、先ほどの横丁しかり、石造りの感じが和の中にヨーロッパの街並みを感じさせます。
階段の先に、先ほどの看板が示していた「別邸 鳥茶屋」(12)を発見。
ここ、神楽坂散歩に出かける前、先輩スタッフから激推しされていたお店。
普段から行列ができるようですが、こちらのお店で有名なのが親子丼。
とろっとろの卵にだしの味がしっかり効いていて、悶絶する美味しさでした。某国民的アイドルファンのみなさま、ロケ地巡りの際にはぜひ。
お店を後にしたところで、今度は商店街から離れて神田川沿いを市ヶ谷方面に歩いていきます。
この通りには東京理科大学のキャンパスがあり、学生さんも多く歩いていました。
|日本の中のフランス、発見しました
しばらく歩いたところで、奥に青い看板の見える坂を登ります。
ここは「アンスティチュ・フランセ東京」(13)というフランス政府公式の機関。
誰でも中に入ることができ、レストランやカフェ、劇場などの施設でフランス文化に触れることができます。
建物の1Fにはこんな本屋さんが。
「欧明社」というフランス書籍専門の図書店です。
フランス語のドラえもん!
神楽坂、ひいては新宿にこんな場所があったなんて知りませんでした。
季節ごとにイベントも行われているようなので、随時チェックしたいと思います。
商店街の方に戻る途中、こんな素敵なお店も発見しました。
「ラ・ロンダジル」(14)という食器屋さん。
前々から訪れてみたいと思っていたのですが、残念ながらこの日は定休日。
大きな窓から中を覗いただけでも、お店の素敵な雰囲気が伝わります。
神楽坂はこんなギャラリーのようなお店も多く、雑貨屋巡りをするのもとても楽しそう。
それではスタート地点の方に戻って、駅の反対側のさんぽに移ります。
そういえば、コボちゃん像からスタートさせた神楽坂通り巡りですが、
コボちゃんより手前にも魅力的なお店がありました。
本日紹介する2つめのスーパー「KIMURAYA」(15)。
道に商品が並んでる感じ、ヨーロッパっぽい!(安易なイメージ)
シーズン柄、店先ではチキンを販売していました。
これもう、ヨーロッパじゃん!クリスマスマーケットじゃん!
そしてKIMURAYAの先にあるのは、喫茶店「コパン」(16)。
看板商品の「神楽坂シュークリーム」は、雑誌の表紙を飾ったこともあるほど人気なんだそう。
それでは商店街を後にして、神楽坂駅矢来口方面へ向かいます。
2014年にオープンしたla kaguが業態変更し、今年3月に「AKOMEYA TOKYO in la kagu」(17)としてリニューアル。
日本の四季や旬をキーワードに、食と住にまつわるアイテムを販売しています。
そしてAKOMEYAと道路を挟んで反対側にあるのが、「かもめBOOKS」(18)。
ここはインターネットの普及で電子化が進み、書店の文化が衰退する中で、
リアルな書店にしかない体験を提供することをコンセプトとした本屋さん。
中に入ると想像以上のお客さんの数でした。
ざっくりとカテゴリー分けされた本棚に、趣向を凝らしたPOP。
書店員さんの「これは読んでほしい!」という計らいが随所に感じられ、
確かにこんな買い方はネットではできないなぁと感じます。
この時店頭に並べられた本には「Gift Book 2019」と書かれた帯が巻かれ、
1冊1冊に違うコメントが添えられていました。
|まとめ
古い石畳の小路や、大きくはないけれど活気のある飲食店がぎゅっと集まっている様子に、
「パリ感」、感じてもらえたでしょうか?
フランス公式の機関がここ神楽坂に置かれたのも、
設立当時のフランスの人々がこの街にシンパシーを感じたことも理由の1つなのでは?と推測しています。
同時に江戸を感じるような古き良き街並みもしっかりと保全されていて、
観光客に向けて日本の文化をもっともっと発信しよう!という街ぐるみの勢いも感じます。
常にアップデートされる多国籍な魅力と、いつまでも残したい伝統的で粋な空気が共生する街、神楽坂。
少し外れると階層の低いマンションも多く、記述の通りアクセスや買い物の便利さは文句なし。
生活しやすさはピカイチな上に、いつまでもワクワクできる街だと感じました。
次回ご紹介するのは「千駄木駅」。
千駄木といえば下町の商店街?実際はどんな風景が広がっているのでしょうか。お楽しみに!
【 とうきょうさんぽ「神楽坂駅」で紹介したお店を[ googleマップ ]で見る。】
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