事例で解説!団地リノベーションで叶える、あなたにぴったりの暮らし
住宅購入を検討する際にすっかりメジャーな選択肢となってきた”中古物件の購入+リノベーション”。自分のライフスタイルにあった空間で暮らすことができるのはとても心地がいいですよね。そんな理想の家づくりを叶えるための物件探しでは、マンションや戸建てなど様々な選択肢があります。その中で出てくる『団地』という言葉。耳馴染みのある響きである反面、なんとなく古いイメージがあったり、リノベーションの自由度が低いのではないか、そもそもマンションとの違いは…?と、ぼんやりとした疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか。今回はそんな『団地』にまつわるメリット・デメリットと、団地リノベーションで理想の暮らしを手に入れた実例をご紹介させていただきます。
物件探しから設計・施工、インテリアまでをワンストップで手掛けるnuリノベーション(株式会社ニューユニークス)のスタッフ。
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『団地』とは?
「団地=公営住宅」というイメージが強いかもしれませんが、実際には”共同住宅やそれに付随する施設が1つの区画に集まって建っているもの” が総称して『団地』と定義されています。そのため民営で建てられた大規模マンションなどでも、場合によっては『団地』に分類されるケースもあります。
『団地』という言葉が使われるようになったのは昭和30~50年代の共同住宅群の建設が最も盛んに行われていた時期。日本住宅公団(現在の「都市再生機構(UR)」)が供給していた共同住宅の建物群を『団地』と呼んでいたことが始まりとされています。こういった経緯から「団地=公営住宅」というイメージを持たれている方が多いのかもしれませんね。
団地リノベーションのメリット・デメリット
そんな『団地』の購入+リノベーションを検討する上でやはり気になるのがメリットやデメリット。
マンションや戸建てと同様、『団地』にもメリット・デメリットがそれぞれあります。
物件的な要素と、リノベーションをするにあたって考えられる要素に分けてみていきましょう。
◯物件的なメリット
・敷地内に商業施設やクリニックが併設している
→多くの人が暮らす団地には、敷地内にスーパーマーケットや診療所などが併設している場合も。
・コミュニティの形成がしやすい
→シニア世代だけでなくファミリー世代も多く暮らす団地。
お子様の成長を相互に見守ることができるのは安心ですね。
◎リノベのメリット
・費用を抑えられる
→築年数が比較的古く物件価格を抑えられる場合が多いため、
リノベーション費用とのトータルコストを考えた際に費用を抑えられる。
◯物件的なデメリット
・エレベーターがない
→低層住宅が多い団地物件では、エレベーター設備が備わっていない物件が多い。
◎リノベのデメリット
・間取り変更が難しい
→建物を壁で支える「壁式構造」の物件が多く、
スケルトンからリノベーションをしても大きな間取り変更が難しいケースも。
一般的には上記のようなメリットデメリットが挙げられますが、その考え方は住まう人の価値観によってそれぞれです。一番大切なのは、ご自身が住まいに求める条件と物件の条件がマッチしているかどうか。そのポイントさえしっかり確認すれば、マンションリノベーションと同様に自由度の高い家づくりを楽しむことができます!
事例で見る、団地リノベーションのビフォーアフター
それでは実際にリノベーションを行なった事例をみていきましょう。
|Case1. frank(千葉県千葉市)
築40年の物件を購入されたY一家。エレベーターのない物件でしたが、購入したのは広々とした専用庭のついた1階住戸。元々近くにお住まいだったため生活環境が変わらない点、近所に公園が点在している点も魅力的だったんだとか。
まずは図面のビフォーアフターです。
LDKをぐるりと取り囲む太い壁は、構造上壊せない壁。リビングを隣の洋室と繋げて一つのお部屋にすることは難しい物件でしたが、元々2LDK以上の間取りを希望されていたY一家にとってその点はデメリットにはなりませんでした。部分的に壁を取り壊すことが可能だったお部屋の北側半分は大胆にレイアウトを変更。個室とWIC、広々とした廊下にはL字の洗面カウンターを造作しました。
この家のシンボルとして存在感を放つ、高さ2.4mの造作扉。構造上入り口の大きさを変えることはできませんでしたが、リノベーション前も引き違い戸がついており充分な開口が確保できていたため、内見に訪れた際にはもうイメージが出来上がっていたんだとか。
オリジナルの洗面カウンターとWICはゆとりのある広さを確保しました。L字の洗面カウンターのもう一辺にはシューズラックを兼ねたギャラリースペースを設けており、来客の際はゲストたちにもとても驚かれるんだとか。
|Case2. smooth house(東京都品川区)
続いても、築38年の壁式構造のお部屋です。図面のビフォーアフターから見ていきましょう。
リビングだけでなく、お部屋のほぼ全ての壁が構造体となっているこの物件。大きく間取りを変更することはできませんが、水回りの位置関係を整理することで家事導線にこだわったご家族のイメージにぴったりの空間に生まれ変わりました。
キッチンの向きを変えたことで広々とした家事室を確保。食品などの備蓄を置くだけでなくお洗濯もこの部屋で完結することができます。また、キッチン・家事室・洗面スペースが繋がった回遊性のある間取りとなったことで作業効率も格段にアップしたんだとか。
リビングにはたくさんの本を収納できる本棚+ワークデスクを造作。天井から吊るした鴨居は圧迫感を感じさせない抜け感のあるデザインで、TPOに応じて自在にお部屋を区切ることもできます。
|Case3.アトリエ|(神奈川県横浜市)
最後にご紹介するのは、一人暮らしの団地リノベーションの実例です。
こちらも壁式構造のお宅。アトリエ兼ご自宅としてフレキシブルに使える空間にするため、あえてそれぞれのお部屋にドアはつけず、荒削りで開放的な空間に仕上げました。
床と壁は、入居してからご自身で色付けをしていくために全て下地の状態。
キッチンは最小限の機能だけを取り入れできるだけシンプルに、木目の表情に個性を感じるデザインです。
リビング横のお部屋の床にはモルタルを採用し、ひと繋がりの空間を緩くゾーニングしました。ベッドを置いたりグリーンを飾ったり…。その時の気分次第でさまざまな使い方ができる、気ままな一人暮らしを楽しむアイディアです。
最後に
ご自身がどんな暮らしを求めているか、それを実現できる”箱”なのかどうか。団地リノベーションでも、しっかりと物件の特性を見極めることで自由度の高い家づくりを叶えることができます。「なかなか自分で判断するのは難しいし自信がない…」という方も、まずはnuリノベーションの個別セミナーへお気軽にご参加ください!魅力いっぱいの団地リノベーション、家づくりの一つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか?