こんにちは。
最近は少しずつ涼しくなってきていますね。
季節の変わり目で体調を崩してはいないでしょうか?
本日は「上野東照宮神符授与所/静心所」について書きたいと思います。
「上野東照宮神符授与所/静心所」は
上野公園内にある上野東照宮に最近新設された建築です。
設計は狭山湖畔霊園でも有名な中村拓志氏。
こちらは神符授与所です。
ここで上野東照宮のお守りや御朱印などが授与されます。
室内は割とこじんまりとしていましたが、二重菱格子の天井は圧巻でした。
こちらは “静心所”と名付けられた建築です。
建物正面には御神木が鎮座しており、心や体を休められるようなスペースになっています。
靴を脱いで舞台にあがり、座して御神木を眺められます。
舞台の上は風が通り抜けて、とても気持ちの良い空間でした。
心なしか清らかな空気が流れている気がして、御神木のパワーを貰える気がしました。
この静心所を計画する前は御神木の根に負担をかけてしまうような導線であったため、
御神木の周りに聖域的に庭園をつくり、回廊型の導線にしたそうです。
静心所の屋根架構材はこの建築が建つ場所にもともと生えていたイチョウの木を
再利用しているそうです。
この場所に防火樹として植えられていたイチョウの木ですが、
芯が朽ちてしまっており、倒木の恐れがあったために伐採されましたが
静心所の屋根架構材として蘇っています。
芯が腐ってしまっていて60mm角程度の材しか取れなかったため
かなり工夫されて天井材として使われたようです。
天井の形はイチョウの葉を模しているそう。
確かに葉脈のようにも見えるような…
かつて防火樹として東照宮を守ってきたイチョウの木は
今もかたちを変えて見守り続けています。
「上野東照宮神符授与所/静心所」は上野動物園の隣にあり、
上野の文化・芸術エリアから程近いですので
機会があればぜひ訪れてみてください。