こんにちは。
このところ本当に暑い日が続いていますね。
みなさま、体調崩されてはいないでしょうか?
本日は「国立代々木競技場」について書きたいと思います。
「国立代々木競技場」は建築家の丹下健三氏が設計した競技場です。
1964年の東京オリンピックのために計画されたものですが、
2020年の東京オリンピックでも会場として使用され当時話題になりました。
この競技場、
計画から竣工までは3年程度、工期は500日程度しかなかったのだとか。
設計者・施工者の並々ならぬ努力が垣間見えます。
この短工期にもかかわらず以後60年以上残り、
現在ではアーティストのライブにも使用されるなど
私たちにはとても馴染みのある建物になりました。
この競技場は、当時はとても珍しかった「二重吊り構造」という構造で屋根を架けており、
屋根をケーブルで吊ることで柱のない大空間を実現しています。
写真左端に映るアンカーでケーブルを引っ張っているのですが、
近づいて見てみると思っているよりも相当大きいです。
この吊り構造は吊り橋をヒントにこの大屋根をつくったそうです。
竣工から60年が経つこの競技場ですが、
その保存や整備のために多くの改修が行われてきています。
なかでも私がびっくりしたのは、石畳の改修です。
竣工当時はかなりでこぼこした石畳だったようなのですが、
バリアフリー化に対応するために石を1枚1枚剥がして表面を平らに削り、貼り直しているのだそうです。
ただし、丹下氏の目指した雰囲気が損なわれないように、また削りすぎないように
丁寧に作業がなされたとのこと。
丹下建築を維持・保存していくために、
また以後も多くの人に使われていく建築とするために、
今後も丁寧な整備が行われていくことと思います。
もし機会があれば、ぜひ吊り構造や石畳など
チェックしてみてください。