【体験談】やる?やらない?リノベの先輩から学ぶ後悔のないリノベの進め方
フルオーダーで空間づくりが出来るリノベーション(リノベ)。どこも妥協したくないと思ってしまうのが正直なところですよね。
特に設計・デザインのお打合せ期間中はどれも譲れないポイントに思えて、どこを削って良いのかわからない!と悩んでしまうもの。
しかし闇雲に全てを計画に盛り込んでしまうと、やりたいことと比例してコストボリュームが膨らんでしまう、というのも事実です。
そのため、お打合せをスタートする前にご自身のライフスタイルやリノベーション(リノベ)で叶えたいことの優先順位を整理し、やること・やらないことを冷静に判断できるよう準備をしておくことが重要になってきます。
今回は、そんな取捨選択を経て理想の住まいを手に入れたリノベーション(リノベ)経験者の “やってよかった&削って正解だった!”というポイントを、それぞれご紹介していきます。
これからリノベーション(リノベ)をされる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
物件探しから設計・施工、インテリアまでをワンストップで手掛けるnuリノベーション(株式会社ニューユニークス)のスタッフ。
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やってよかったポイントは?
それではまず、「やってよかった!」というポイントから。
nuリノベーション(以下、nu)でリノベーション(リノベ)したお客様の多くが声を揃えて「やってよかった!」というこだわりポイントを3つ、施工事例と合わせてみていきましょう。
■Point.1 家事導線を意識した間取り変更
日々の家事負担は、少しでも軽くしたいもの。
実際に、nuへご相談にいらっしゃるお客様の多くから「現在の家での住みづらさを、リノベーション(リノベ)後は絶対に解消したい!」というご要望をいただきます。
生活リズムや趣味・趣向、利き手などによって一人ひとりで異なる使い勝手の良さを叶えるためにも、空間の土台となる“間取り”についてはしっかりと計画を練ってリノベーション(リノベ)を進めることが重要となります。
・リノベーション事例:「SIMPLE×COOL」(東京都練馬区)
家事効率の良さを重視したM邸では、LDKから洗面室やファミリークローゼット、廊下などへダイレクトにアクセスできる複数の動線を確保しました。
必然的に、LDKに面する扉の数が多くなりますが、壁の色とあわせたグレーの戸板を採用することで扉の存在感を最小限に軽減。シックで落ち着いた世界観のLDKに仕上がっています。
リビング横の引き戸を開けると、家族の衣類を集約できる収納力たっぷりのクローゼットが広がります。
クローゼット奥の扉からは寝室へアクセスが可能で、「身支度をする時に行ったり来たりしなくて済むようにしたい」というM夫妻の想いを形にしたウォークスルー仕様のクローゼットになっています。
どの部屋も行き止まりにならないので、家の隅々まで風通しが良いのも嬉しいですね。
・リノベーション事例:「SIMPLE×TOKYO COOL」(東京都中央区)
もともとお住まいだったご自宅を、家族のライフスタイルの変化に合わせてリノベーション(リノベ)でアップデートしたN一家。
バルコニーに面する2部屋を繋げることで、キッチンを中心とした見晴らしのいいLDKに生まれ変わりました。
中でも特徴的なのが、水回りの導線です。
元々奥まった位置にあった洗面室を、玄関からすぐアクセスできる位置に移設。洗面室を抜けてWIC→個室→LDKと家中を回遊できる間取りにしたことで、家事や身支度の際に動線をショートカットでき、ストレスフリーに過ごせているんだとか。
玄関とLDKを隔てる引き戸は「廊下」としてのスペースをできる限り減らすため、土間との境界ラインギリギリに設けました。
LDKを広々と使えて、ちょっとした来客時にはプライバシーも確保することができる、N一家の価値観に合わせた間取りです。
中には設計・デザインのお打合せが始まる前にピンタレストでイメージ画像を収集したり、ご自身の要望をまとめたノートやプレゼンシートをご持参されるというお客様も!
デザイナーとお打合せをスタートする際には、そういった視覚的にイメージを共有できる素材を集めていただくと、よりブレのない空間創りが可能となるためオススメです。
■Point.2 洗面スペースを造作
次にご紹介するポイントは、洗面スペースの造作。
リノベーション(リノベ)の醍醐味でもあるオリジナルキッチンや造作家具は、SNSなどで素敵なデザインに触れる機会が増えたこともあり、夢が膨らむポイントですね。
ただ、そういったオリジナルデザインの設備や家具は、一般的に既製品と比べてコストボリュームが大きくなる傾向が高く、「あれもこれも!」と全てを造作するのは難しいケースも。
そんな時に、比較的工事範囲が狭くコストを抑えることができるのが“洗面スペースの造作”です。
洗面台を自分好みのデザイン・仕様にすることで朝の身支度がスムーズにできたり気分の上がる時間になると、気持ちよく1日のスタートが切れそうですよね!
・リノベーション事例:「SIMPLE×SOZAI」(神奈川県川崎市)
「清潔感のあるタイル張りの壁に、収納付の洗面台を…」。当初はそんなセオリー通りの洗面室をイメージしていたというI夫妻ですが、お打合せを重ね、最終的に辿り着いたのは大胆な花柄クロスをアクセントとした洗面室。お打合せ期間中に担当デザイナーに紹介されて訪れた輸入壁紙専門店『WALPA(ワルパ)』で一目惚れしたんだそう。
既に購入してあったヴィンテージミラーとの相性も抜群。
洗面台は、お気に入りの花柄クロスが映えるよう可能な限りシンプルなボウルを壁付けしました。
洗面台本体に収納の機能がない分は、壁沿いにラックを置いて収納力を補完。
ラタンバスケットなどを活用することで、収納もインテリアの一部として空間を彩ります。
・リノベーション事例:「FLOW」(埼玉県三郷市)
2つ目の事例は、ミラーを囲むように取り付けた9つのハリウッドランプが特徴的なI邸の造作洗面台。
通勤時間が重なるというご夫婦が二人並んで身支度ができるように、広々とした木カウンターを配置しました。
水がかかりやすい壁の手元の高さには正方形のタイルを貼り、お手入れのしやすさも重視。
まるでホテルのパウダールームのような気分の上がる空間に仕上がりました。
その他にも、カウンターをタイルやモールテックスで仕上げたり、インテリアショップで選んだブラケット照明をアクセントにしてみたりと、小さな空間でもデザインは無限大です!
ぜひ、ご自身のイメージにぴったりなデザインを探してみてくださいね。
■Point.3 細かなパーツにこだわる
Point.2にも繋がる点になりますが、リノベーション(リノベ)では扉の取っ手やタオルハンガーなど、何気なく見過ごしてしまうような細かなパーツまで、一つ一つご自身で選ぶことができます。
実はこういったディテールがお客様の個性が出る部分でもあります!
取っ手などは、普段の生活の中でも頻繁に手で触れるもの。そのため、「細部にこだわったことで愛着が湧いた、より大切に使おうと思うようになった」というお声を多くいただきます!
・リノベーション事例:「有機と無機」(東京都墨田区)
お料理好きのご夫婦が家の中で特にこだわったというキッチンスペース。
キッチン本体はメーカーのシステムキッチンを採用し、背面のバックカウンターのみ造作しました。
明るい色味の木を使って造作されたバックカウンターには、真鍮の取っ手とツールハンガーをチョイス。
ブラックやシルバーのスタイリッシュな印象とは異なり、真鍮の柔らかなゴールドが優しい印象を与えます。
グレーのソイルペイントを施した壁とのコントラストが美しいキッチンスペースとなりました。
削ってよかったポイントは?
ここからは皆さんも気になる「削ってよかった!」という声が寄せられたポイントをご紹介。
“予算オーバーだから諦める”という考え方ではなく、コストボリュームを抑えながらご自身の満足度も高められるヒントがきっと見つかるはずです!
■Point.1 仕上げ材の変更
スタンダードな床材は?と聞かれたらフローリングをイメージする方が多いかと思いますが、
フローリングは、床材の中で最もコストがかかる種類。その他の素材で仕上げることでコストを抑えられるケースもあります。
・リノベーション事例:「SIMPLE×melt」(東京都港区)
LDKや居室の床を一面、オフホワイトのPタイルで仕上げたK邸。
当初はフローリングで仕上げる方法も検討していましたが、K夫妻が目指す“住宅の要素を排除した住宅”というテーマに沿って、あえて無機質な印象の素材に変更しました。
床を無機質にしたことで棚や扉などポイントで使用した木の素材感が引き立ち、洗練された空間に仕上がっています。
フローリングと比べて材料費や施工費を抑えられるケースが多いPタイル。
傷や汚れに強い素材なので、ダイニングスペースやお子様のフリースペースなど、お部屋の用途やご自身の空間のイメージに合わせてポイント使いするのもおすすめです。
■Point.2 造作箇所を減らす
扉付きの隠す収納や引出し付きのデスクなど、造りが複雑になるにつれてコストボリュームが大きくなる造作家具。
機能性を高めつつコストダウンする手段の一つとして、既製品の置き家具をうまく活用するという方法があります。
・リノベーション事例:「NATURAL×SIMPLE」(東京都渋谷区)
ネイビーのアクセントウォールが印象的なS邸では、キッチンのバックカウンターとして腰高のキャビネットをインテリアショップで購入。
ガラス戸や引き出しなど、一から造作するとコストがかかってしまう仕様も既製品のアイテムをチョイスすることでコストを抑えつつ取り入れることが可能。
一方で、キャビネット上の飾り棚はリノベーション(リノベ)工事で取り付けたもの。
キャビネットと色を合わせて塗装をすることで統一感のあるデザインになっています。
このように、希望される収納の仕様に合わせて、工事で取り付けるか既製品の家具を購入するか、最も適した方法をデザイナーと相談しながら決められるのは、オーダー型リノベーション(リノベ)ならではの魅力ですね!
・リノベーション事例:「SIMPLE×ORGANIC」(埼玉県飯能市)
オールステンレスのキッチンに、アンティークショップで購入した棚を組み合わせているK邸。
一見対照的なテイストに感じますが、組み合わせてみると不思議としっくりなじみ、どこか懐かしさを感じる空間に。
特にアンティーク家具などは、リノベーション(リノベ)工事で造り出せない味わい深さがあるため、あえてつくり込まずに入居してからゆっくりと家具を増やされるという方も。
既製品の家具は造り付けではない分、模様替えなどでフレキシブルに配置が変えられるのも魅力的ですね。
世界に一つのオーダー家具を造る楽しさと、既製品の家具を選ぶ楽しさ。
双方をバランスよく取り入れると、より賢く空間づくりが楽しめそうですね!
■Point.3 間取り変更を最小限に
最後にご紹介するのは、部分的なリノベーション(リノベ)を行なっているnuだからこそ可能なご提案です。
リノベーション(リノベ)というと、まずは室内をスケルトンにして大幅な改修工事を行うことをイメージしてしまいがちですが、現状の間取りを少し変えるだけでも理想の家づくりができるケースもあります!
・リノベーション事例:「北欧×Ash」(東京都世田谷区)
真っ白な壁に淡いベージュのカーペットやグレーのタイルのコンビネーションが穏やかな雰囲気のM邸。
リノベーション(リノベ)工事前は居間と洋室に分かれていた部分を一部屋に繋げることで、広々としたLDKを実現しました。
一方で個室や水回りは既存の間取りのまま設備や表層の仕上げ材を更新。下地から作り直す必要がない分、大幅なコストダウンとなりました。
優先度の高かったキッチンスペースは腰壁にさりげなくモールディングをあしらったりバックカウンターを造作したり…。
一見シンプルに見えるデザインの中にも、M夫妻のこだわりが詰め込まれています。
・リノベーション事例:「SIMPLE×SOZAI」(埼玉県蕨市)
水回りや玄関左手側の個室などの配置はそのままに、LDK+土間スペースを大胆にリノベーション(リノベ)したA夫妻。
それでもコストダウンを叶えられたのは、新しく建てる壁を最小限にしたため。
開放的な空間を望んでいたこともあり、もともと3部屋あった個室のうちの2つを解体し、新たに造作したのはLDKと土間を隔てる造作の引き戸のみでした。
扉を閉めると、まるで木の壁のように壁と戸板が一体的になるシームレスなデザインです。
両端の扉を開け放つと、2枚の戸板がぴったりと中央の壁に収まり、パーテーションで緩く仕切られたひと繋がりの空間に変化。
“作り込みすぎない加減”を追求したお二人だからこそ実現できた、ミニマルでエコフレンドリーなデザインになりました。
最後に
思いのままの家づくりが叶うリノベーション(リノベ)も、自分たちが本当にやりたいことや優先順位を見極めることが大切です。
ノートに書き出してみたりパートナーと話し合ってみたり、あなたに合った方法で優先順位を整理してみてくださいね。
また、ご自身が叶えたいと思っているリノベーション(リノベ)が実現できるかどうかは、元々のお部屋の構造やマンションの規約による部分も多くあります。
物件を買ってから「やりたいリノベーション(リノベ)ができなかった…」と後悔することがないよう、nuの個別セミナーでぜひあなたの家づくりへの想いをお聞かせください!