【実例5選】戸建リノベーションで手に入れる自分らしい空間
リノベーション(リノベ)というと、“中古マンションの一室をスケルトンにして、おしゃれな空間にフルリノベーション(リノベ)する”というイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。
もちろん間違いではありませんが、それはリノベーション(リノベ)の中の1つのカテゴリーであり、リノベーション(リノベ)にはその他にも様々な選択肢があります。
物件探しから設計・施工、インテリアまでをワンストップで手掛けるnuリノベーション(株式会社ニューユニークス)のスタッフ。
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中古マンションを部分的にリノベーション(リノベ)したり、新築マンションにワンポイントのリノベーション(リノベ)で自分らしさを表現したり…。
nuリノベーション(以下、nu)ではお客様の価値観に合わせて、様々なリノベーション(リノベ)の選択肢をご用意しております。
その中の選択肢の1つ、戸建リノベーション(リノベ)。
マンションと並び、住宅取得の選択肢としての一翼を担う「戸建」。
2020年6月に国土交通省から発表された『土地問題に関する国民の意識調査』においては、
「今後望ましい住宅形態」として戸建を挙げる割合が6割を超えており、東京圏でも半数を超えています。
そんな根強い人気を誇る「戸建」という選択肢。
新築の場合は「注文住宅」を建てればデザインや間取りなど、フルオーダーで家を創ることは可能ですが、近年、以下の理由で希望エリアでそういった選択肢を選べないケースも多いという事実もあります。
・“建物+土地”の購入を伴うため、フルオーダーで新築注文住宅を建てるのは費用負担が大きすぎる…
・土地が出た途端に業者が先に買い上げてしまっており、建売住戸付きで販売されている…
・希望のエリアに中古戸建付きの土地が出たけど、まだ壊すほど古い建物ではない…
そんな時、選択肢として頭に浮かぶのが「戸建の購入+リノベーション(リノベ)」という考え方。
戸建もマンションと同様に、新築・中古問わず、既存の物件に手を加えることで自分らしい空間をデザインすることはもちろん可能!
しかし、戸建の場合は特に元々の建物の条件を吟味した上で購入を決断することが、何より大切と言っても過言ではありません。
というのも、構造上の制限を大きく受ける戸建物件では、マンションリノベーション(リノベ)では当たり前のように出来ることが出来ないケースもあるのです。
後悔のない物件購入・家づくりをするためにも、戸建リノベーション(リノベ)の予備知識をしっかりつけておきましょう!
戸建のメリット・デメリット
まずは、基本的な戸建のメリット・デメリットをご紹介。
リノベーション(リノベ)に関わるポイントもありますので、しっかりチェックしていきましょう!
<メリット>
◯騒音トラブルの心配が少ない
マンションの場合、隣接するお部屋の住人と生活リズムが異なると、就寝時に足音や生活音が気になるというケースもありますが、戸建の場合はその点を心配せずに生活をすることができます。特に小さなお子様がいたりペットを飼っていたりするご家庭では、ご自身の生活音もある程度気にしなくて良くなるので、大きなメリットになりますね。
また、マンションをリノベーションする際は管理組合で定められた規約に則って“遮音等級”を守った床材を使用する必要があるため、選べる床材の選択肢が限られてしまったり、コストアップの要因となってしまうことも。
戸建のリノベーションではそう言った制限はありませんので、お好きな床材を使用してリノベーション(リノベ)を楽しむことが可能です。
◯駐車場へアクセスしやすい
マンションの場合はご入居のタイミングで駐車場の空きがなかったり、少し離れた場所に駐車場があったりと、何かと不便なケースも多い駐車場。
その点、戸建のように扉を開けてすぐに専用ガレージがあればスムーズにアクセスが可能。大きな荷物の出し入れなどの際は特に便利ですね。
◯資産としての考え方
戸建は土地の購入を伴うため初期費用は大きくなりますが、資産価値という視点でメリットを感じるという方も。
建物は年数の経過とともに資産価値が目減りしていきますが、土地の場合はそこまで大きな価値の急落などはないと言われていますので、安定した資産となります。
特に、新駅や大型商業施設の開発など、今後発展が期待される地域は資産価値が上昇するケースもありますので、「一生その土地に住み続けるかわからない…」という方は、資産運用という視点でもエリアを検討してみてもいいかもしれませんね。
<デメリット>
◯建物の耐用年数が短い
一般的に、マンションの耐用年数は47年、木造戸建の場合は22年と言われています。
土地の価値は大きく下がらない一方で建物自体の減価償却のスピードは戸建の方が早いため、修繕や建替えの頻度が高いという点は頭に入れておきましょう。
◯維持管理は自己責任
先述の耐用年数に大きく関わるポイントです。
マンションの場合、建物の維持管理は管理会社と理事会が協力して修繕計画を立てて実行してくれますし、共有部は管理人さんが日々清掃をしてくれますが、戸建の場合はそういった管理をご自身で行わなくてはいけません。
特に雨漏りや柱の腐食など、戸建の老朽化は目に見えないところから始まるケースが多いため、「気付かない間に取り返しがつかないことになってしまった…」ということがないよう10年に一度は点検・修繕を行うのが理想的。
このように、維持管理に手間がかかる点はデメリットと言えるかもしれませんね。
◯防犯上のリスク
近年、新築マンションのオートロックはほとんど標準装備と言っていいほど普及し、セキュリティの技術も日々進化しています。
管理人さんが常駐しているマンションの場合は、より安心ですね。
戸建の防犯対策としては、防犯カメラを設置したり警備委託サービスを利用したりという選択肢がありますが、どちらもご自身の判断で行うものになります。
また、地上からベランダや1階の窓を伝って侵入されてしまうなどのリスクも戸建の方が大きいため、戸締りにもより一層気を配る必要があります。
上記で挙げたメリット・デメリットの他にも、「不特定多数の他者との接触機会を意識するようになり、エレベーターなどの共有スペースの利用がないことから戸建の購入を検討し始めた」という意見も。
“住まいに何を求めるか”については一人ひとり価値観が異なりますので、ご自身の考えはもちろん、ご家族やパートナーともじっくり話し合って検討してみてくださいね。
戸建の構造は大きく2種類!
さて、マンションと比較した際のメリット・デメリットを整理できたところで、戸建の構造について解説していきます。
マンションに“ラーメン構造と壁式構造”があるのと同じように戸建にも様々な工法があり、住居用として建てられる戸建の建築方法は、主に下記2種類となります。
◯在来工法とは
日本で古くから用いられてきた工法で、「木造軸組工法」とも呼ばれます。
特徴としては、コンクリートで作った基礎の上に柱と梁で構成された建物を組み上げ、屋根まで全ての家の骨組みが出来上がってから、最後に壁となるボード材を貼っていくという点になります。
要所の柱と柱の間には「筋交」と呼ばれる斜めの板材を取り付けることで、地震や台風の多い日本でも耐え得る耐震性と耐風性を高めています。
◯2×4工法とは
四方の壁と天井、床の計6枚で家全体を支える構造体を形成する工法です。
在来工法のように柱や梁が必要ないので、スッキリとした空間を作りやすいというメリットがあります。
また、1階の床、壁、天井、2階の床、壁、天井といった順番で組み上げていくシンプルな工法のため、熟練の技術がなくても建てられるという点から、アメリカなどでは広く親しまれてきた工法でもあります。
どちらの工法でもリノベーション(リノベ)を楽しむことは可能ですが、ここで注目すべきポイントは間取り変更の自由度。
2×4工法の場合は、基本的に全ての壁が構造体となりますので、簡単に壁の位置を変更することはできません。
壁を取り払った分、他の場所に耐力を補完する壁を追加するなど、ルールに則った上での変更であれば問題ありませんが、新たに専門機関で構造計算する必要が出てきたりと、“間取りを変更する”という工事だけでコストボリュームが大きくなってしまうケースも。
その点、在来工法の場合は耐力壁でなければ解体しても問題ない壁もあります。
ただ、この場合も新築時の構造計算書を見て“壊せる・壊せない”の判断をする必要がありますので、中古戸建を購入して間取り変更を検討する場合は、購入前に下記をチェックしておくとベター。
中古戸建購入時のチェックポイント!
□どういった工法で建てられた家なのか?
□簡易的な間取り図のほかに「構造計算書」など詳細の図面は残っているか?
戸建リノベーション(リノベ)実例5選
それでは、ここからは実例をご紹介しながら戸建ならではのリノベーション(リノベ)のポイントを解説していきます。
1.戸建リノベーション(リノベ)だからこそできる、天井高を生かしたデザイン
開放感のある吹き抜け天井が楽しめるのは、戸建物件の魅力の1つです。
リノベーション(リノベ)でも、そんな天井高を最大限に楽しむデザインがあります。
・リノベーション事例:「NATURAL×LOFT」(東京都新宿区)
落ち着いた色味の木を空間全体に取り入れたLDK。
なんといっても特徴的なのは、高さ4m超の天井高を活かしたロフトスペースです。
ダイニング・キッチンを囲む、公園の東屋のようなデザインのロフト。
リビングには1.5Jほどの広さの小上がりも設け、LDKのさまざまな場所で家族が寛ぎの時間を楽しめる空間にリノベーション(リノベ)しました。
ロフトへ続く階段は壁際に造作したオープン棚。
通常の棚より奥行きを深く確保することで、デザイン性と安全性を両立しました。
ネットを張った吹き抜けアスレチックは大きなハンモックのようで、お子様はもちろん大人も好奇心をくすぐられる空間に生まれ変わりました。
2.動かせない構造の柱や梁は、デザインとして取り入れる
先ほどの構造のお話でも少し触れましたが、在来工法の戸建をリノベーション(リノベ)して間取りを変更する場合“元々あった壁を取り払うと「筋交」が残ってしまう“というのは、戸建のリノベーション(リノベ)を検討したことのある方であれば、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
これは厳密にいうと、「取り壊すことのできない体力壁の部分を、構造を残しつつ表層のボードのみ取り払うと筋交が残る」ということ。
在来工法の場合は、壁に貼られたボード自体は構造に拘らないので、取り外すことは可能です。
骨組みが残ってしまうなら、結局そんなに部屋が広くなった感じはしないかな?
中途半端な印象になってしまうかな?
そんな声も多くいただきますが、構造部をあえて意匠的に魅せるリノベーション(リノベ)で、ガラッとお部屋の印象を変えることも可能です!
・リノベーション事例:「beach house」(東京都世田谷区)
都心ながら、まるでリゾート地のような開放的な空気が漂うこの空間。
木の腰壁が印象的なカウンターキッチンの横に伸びているブラウンの柱が、元々壁だった部分です。
リノベーション(リノベ)前の写真でみると、上の画像の左側に見える、インターフォンなどが付いている壁が該当部分。
この壁の裏に個室化された独立キッチンがあり、リビング・ダイニングも左右の袖壁ち下り壁で2つに分かれているような印象でした。
壁の一部を取り払い、同じ場所でキッチンのレイアウトを変更することで、一体的なLDK空間に生まれ変わったこの空間。
反対側の袖壁はブルーのアクセントウォールとすることで、広々としたLDKを引き立てるポイントに。
ダイニング上の吹き抜け天井には意匠梁を設え、ライティングレールを埋め込みました。
LDKのテイストに合わせて水回りやエントランスもビーチハウス風にアップデート。
家全体に光と風が通り抜ける、上質なリノベーション空間に生まれ変わりました。
3.リノベーション(リノベ)ならではの素材感を楽しむ
リノベーション(リノベ)の醍醐味といえば、一般的なお部屋にはない素材感を取り入れた唯一無二のデザインを楽しめるという点。
躯体現しの壁や天井など、無骨な質感はまさに“リノベーション(リノベ)ならでは!”というデザインで、憧れてしまいますよね。
では、木で造られている木造戸建の場合はそういったテイストは諦めるしかないのかな…?と思ってしまいがちですが、仕上げの素材としてモルタルやモールテックスをバランスよく取り入れていくことで、木の温かな質感とのコントラストを楽しめる、リノベーション(リノベ)ならではの空間づくりが可能です。
・リノベーション事例:「VINTAGE×BEACH HOUSE」(東京都国分寺市)
新築の建売住宅を購入したHさん一家。
足場材で造作したカウンターとモルタルの腰壁が、おしゃれなカフェのようなラフな印象を引き立てています。
元々は真っ白な壁で覆われていたキッチンスペース。小窓越しにリビングダイニングを覗き込むような構造でしたが、吊り戸棚と上部の壁を取り払うことでLDKがより一体的に繋がる、開放感のあるキッチンに。
リビングやダイニングで寛いでいる家族とも自然とコミュニケーションが生まれます。
・リノベーション事例:「NATURAL×KITCHEN」(東京都渋谷区)
お料理好きのI夫妻と愛猫メリちゃんが暮らす3階建ての木造戸建は、キッチンスペースの床にライトグレーのPタイルを取り入れることで、シームレスなミニマルデザインを実現。
壁付けのオールステンレスキッチンとカウンター型の冷蔵庫は業務用の設備を採用。
壁にもステンレスのキッチンパネルを取り入れるなどの防火対策をしっかりと行うことで、業務用キッチンを住宅仕様にカスタマイズした本格的な厨房のようなキッチンスペースを造り上げました。
4.家族の歴史を受け継ぐリノベーション(リノベ)
リノベーション(リノベ)を検討される方の中には、親御さんから受け継いだ戸建物件をリノベーション(リノベ)して新たなスタートを切るというケースも。
家族の歴史が色濃く残る実家リノベーション(リノベ)は、その思い出も大切にしながら計画を進めていきたいところ。
・リノベーション事例:「西海岸×VINTAGE」(東京都品川区)
ご主人の実家をリノベーション(リノベ)して、家族3人で暮らすWさん一家。
2階のLDKと玄関周りを中心に、家族のライフスタイルに合わせて部分的なリノベーション(リノベ)を行いました。
メインの床材は既存のコルク床をそのまま流用。
入り口の引き戸と内窓を一体的に造作したり、ダイニングに収納付きベンチを造作したりすることで、元々のご実家のテイストとWさん一家の好みのデザインを融合させました。
キッチンは設備本体を既存利用し、収納の扉をリノベーション(リノベ)。
落ち着いたネイビーの戸板がインテリアの色調と調和し、空間全体に一体感を生み出しています。
Wさん宅のLDKで印象的なのは、水色のアクセントウォールが爽やかな印象のヌックスペース。
実はこの空間は、リノベーション(リノベ)前はお父様の趣味のプラモデルなどを飾るショーケースがあった場所。
リノベーション(リノベ)で新たに、お孫さんのプレイルームとして生まれ変わりました。
△BEFORE
△AFTER
最後にご紹介するのは、広々とした1階のエントランス。
元々玄関横にあった納戸の壁を移動し、アーチ型の開口が可愛らしいシューズクローゼットを造作しました。
床のフローリングをよく見ると、元々の間仕切りラインに沿って埋め木をした跡が。
そんなリノベーション(リノベ)前の名残も愛おしい、家族の歴史を感じられるリノベーション(リノベ)空間が完成しました。
最後に
nuでは他にもたくさんの戸建リノベーション(リノベ)の事例がありますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
また、住宅購入の選択肢で迷っている方、ご実家のリノベーション(リノベ)を検討中の方など、幅広いご相談にも対応しております。初回セミナーは対面・オンラインのどちらも対応しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください!