住宅メディア編集者のニノマエさんが綴る、リノベーション奮闘記。コミカルな描写が思わずクセになる、3人家族のリアルなリノベーションの様子をお届けします。
あいうえおしまい
わが家が完成してから約5カ月が経ちました。
今回は新居の暮らしぶりやリノベの振り返りについてお話し、わが家の日記の筆を擱こうと思います。
新生活がスタートし、まず感じるのが立地の良さです。
わが家は駅から徒歩約3分の場所に位置するので、通勤が非常に楽になりました。家を出たらいつの間にか駅構内にいる感覚です。
立地の良い物件を比較的手ごろな価格で購入できる点がリノベのメリットとしてよく挙げられますが、本当にそうだと実感しています。
もちろん、デザイン性の高さについてもほれぼれします。
部屋の隅々までホテルライクなので上流階級の人の気分になれますし、家の中で写真を撮るとどんな塵・芥でもクリエイティブな雰囲気に仕上げてくれます。
お引越ししてからしばらく経ちますが、今でもふとした瞬間にうっとりします。
家の中での暮らしぶりも変わりました。
玄関は十分な広さがあるためとても快適です。
ベビーカーを広げても、頑張れば大人2人が丸まって寝られるだけのスペースがあります。
玄関のカウンターは鍵置き場として利用しています。
洗面所のカウンターは洗濯物を畳む場所として活躍しています。
以前は洗濯機の扉を開け、扉の上に衣類をひっかけてなんとか畳んでいたので、今は人権を得た生活を送ることができています。
そしてひそかにQOLを高めているのがキッチンのタッチレス水栓です。
料理で油まみれになった手で水栓のレバーを触らずに水を出せるのでストレスがありません。
文明の利器を感じます。
私の部屋の間取りも精神衛生上とても良いです。
誰かがドアを開けても、壁があるおかげで侵入者と目線がすぐに合うことがありません。
このワンクッションが私の情緒を安定させています。
最後にわが家のリノベを振り返りたいと思います。
リノベはとにかく大変でした。
リノベ会社の選定や物件探しなどさまざまな段階がありますが、最も大変だったのは打合せです。
毎週片道約1時間の移動、子の面倒を見ながら約3時間の打合せが約2カ月間続いたのはかなりの体力勝負でした。
一方で、大変さ以上に楽しさが大きかったです。
リノベがどのように進んでいくのか、どのような工事がされていくのかを体感できたことは非常に貴重な機会だったと思います。
そして、自分の好みや暮らしやすさに合わせて家づくりをするのはとても楽しい時間でした。
改めてリノベという選択をして良かったと思います。
最後の最後に、連載の機会をくださったnuリノベーションの皆さま、わが家のために労力を費やしてくださった設計デザイナーさんやアドバイザーさん、職人さん、リノベという選択にお付き合いしてくれた夫や子、そしてこの日記を読んでくださった皆さまに、この場をお借りしてお礼を述べたいと思います。
この日記が少しでも誰かのお役に立つことができればとても嬉しい限りです。
私たちの暮らしはこれからも続きます。
ご愛読ありがとうございました。
完
撮影・文:ニノマエ