プロダクトデザイナーの夫とマーチャンダイザーの妻が、夫婦でお届けするリノベ日記。家づくりをしていく中で、どのように対話を重ね、価値観をすり合わせていったのか。クリエイター夫妻ならではの着眼点にも注目です。
玄関からはじまる心地よい毎日
こんにちは、妻です。今回は日当たりと光、玄関まわりについてお話しします。
物件を探す際、日当たりはかなり優先順位を高くしていました。
学生時代から国内外で引っ越しを繰り返す中で日当たりの重要さを感じていたからです。
天気が良いのに部屋が暗いと気持ちが沈んでしまい、居心地が悪くなってしまうので、日中電気をつけなくても良いくらいの明るさは確保したいと思っていました。
日当たりが良いというと南向きですが、我が家はリビングが西向き、寝室が東向きです。
物件を決めた際は若干心配でしたが、いざ住んでみるとメリットの方が大きかったです。
朝、寝室のカーテンを開けるとたっぷりの日差しが差し込み、スッキリ起きることができます。
午後は西陽で温かい日差しが入って、特に冬は部屋が思ったほど冷え込まず暖房はエアコンで十分です。
(夏はやや暑いですが…)太陽の動きに合わせて、我が家の生活リズムも東から西へ(寝室からリビングへ)と自然に流れていくのが、とても心地よく感じられます。
家の中でも光を部屋で遮断したくなく、リビングと玄関をつなぐドアはガラスドアにしました。
なるべく真っ暗な空間を無くすようにしたくて、このドアのおかげで光がゆるやかに繋がっています。
玄関へ一歩踏み入れると来客もびっくりする壁一面の靴棚。
夫婦2人とも靴も大量に持っているので、靴の収納スペースを確保するのはリノベでも必須項目でした。
ここのこだわりは、持っている靴の高さに合わせて棚の高さを1段ずつ決めたことです。
上からローカット、ハイカット、下段はブーツと綺麗に収まっており、初めて収納したときは靴が棚にピタッとはまって気持ちが良かったです。
ちなみにそのうち1段はコンバースALLSTAR専用になっています。
靴の色も右側にいくにつれて濃くなっていく置き方は夫のこだわりです。
個人的に靴棚に扉がないとにおいが気になりそうだなと思いましたが、実際風通しもいいのでにおいは気にならず、外出するときにサッと取り出せて、片付けもすぐ出来るので扉なしで正解でした。
最後は土間について。リノベ3種の神器の1つとして定番となっていますね。
我が家もキャンプ道具や自転車を収納する場所が欲しかったので最初の段階でお願いしていました。
元々部屋だった部分を一部寝室にして、残りは土間に。
寝室をなるべく広くとりたかったのと、玄関に光が入るようにしたくて、土間と寝室の間の壁は完全に塞がずに、細長い土間の奥から寝室へ入ることもできる回遊性の高い間取りとなりました。
また、設計段階では棚やコート掛けなどを作っていただく予定でしたが、どこに何をしまうかの詰めが甘く、またコストの兼ね合いもあり計画を無くしました。
今でも溢れる物々をどう置くのがベストかはわかりませんが、キャンプ道具、自転車をはじめ、スーツケースや防災グッズをしまうには土間はとても便利です。
最近土間をつくってよかったなぁと改めて思うことがあり、それはベビーカーを畳まずに置けることです。
子どもの乗せ下ろしも玄関内で出来るので、以前住んでいたような賃貸マンションの狭い玄関だとかなり大変だったろうなと思います。
日当たりと光、収納スペースを考えて玄関まわりを広くとったことで日々家で過ごしているときはもちろん、家に帰ってきたときにも心地よさを感じています。
ベビーカーの置き場のように家族の成長とともに想定外の良さも再発見できる楽しみもあるなぁと思いました。
次回はリノベーションで1番のこだわりが詰まったキッチンについてお話します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
撮影・文:小松夫妻
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