プロダクトデザイナーの夫とマーチャンダイザーの妻が、夫婦でお届けするリノベ日記。家づくりをしていく中で、どのように対話を重ね、価値観をすり合わせていったのか。クリエイター夫妻ならではの着眼点にも注目です。
洗面所、日々の快適さと美しさ
残暑厳しい日々が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
さて今回は洗面所について、妻の私からお話します。
このエリアは割と私がリクエストを多く出した部分で、構造上の制約も多く、意外と悩んだ時間が長かったところです。
◼️細長い洗面台
トイレと隣り合った入り口の洗面所。さらに右には玄関へと続くドア。
ドアが3つ並ぶのは開け閉めやバランスを考えて得策ではないと判断し、洗面所はカーテンの入り口としました。
カーテンの黄色が空間のアクセントとなっています。
カーテンを開けると壁に沿った長い洗面台。
奥に洗濯機を置くためにこの細長いレイアウトほぼ一択でした。
台(天板)を長くとれたおかげで身支度や洗濯などの作業がしやすくなっています。
子どもの沐浴もできました。
壁にはキッチンと同じタイルを入れることで、家全体の統一感を出すことができました。
水はねや汚れをタイルが受け止めてくれ、メンテナンスもしやすくなっています。
◼️こだわりの雑貨
丸い鏡はデンマークの<frama>というブランドから取り寄せて設置しました。
洗面所の鏡は“四角で備え付け…”という先入観があったのですが、雑誌で洗面所のDIY特集を見て、自分が気に入ったブランドのものを取り付ければいいのか!と参考にしました。
家の中に随所あるアールのついた部分のように丸い鏡は柔らかさを引き出してくれています。
1番のこだわりは引き出しのバスケット。
<TOU>というブランドのカゴで、家を買う前からこれは投入したいと夫と話していました。ほぼ収納扉のない我が家にとって収納かごは空間を印象づける大事な要素です。
このカゴが似合う空間でかつ、きれいに収まるように設計してほしいと依頼し、見事に4つのかごがぴちっと収まっています。
そのうちの1つのかごはドライヤーやヘアアイロンなどを入れており、奥の壁にコンセントを設置して洗面台にコードを出さずに使用できるようにしました。賃貸のときに洗面台の狭さによってドライヤー関連がむき出しになっていることがカッコ悪いと思っていたので、リノベで解消することで空間も気持ちもスッキリしました。
また、空間のテイストを決めるときなかなかイメージを引き出すことが難しいですが、お気に入りのモノを一点、それを起点にテイストを検討するのはやり方のひとつとしておすすめです。
お風呂も気に入っていたソープディッシュがあり、同様にそれがマッチする空間を、と楽しみにしていたのですが、マンションの構造的にリノベでほぼ手をつけられませんでした。お風呂のリノベは次に期待…です。
あとは個人的に欲しかったタオルウォーマー。
海外のホテルや家で使用した際にタオルがふかふかであったかく乾いており、バスタオル置き場にもなります。
さらに冬場は暖房としても使えるとのことで採用しました。
特に冬は暖かいタオルで身体を拭くのがささいな幸せです。
◼️床材選び
床材もなるべく自然素材を、とこだわっていましたが、見た目とコストのバランスが難しくデザイナーさんに何度もご提案いただき、最終的にメンテナンス性のタイルにしました。
結果、高級感のあるタイルで見た目は問題なく、水場なのでいろいろな汚れが付着したり、こぼしたり、と頻繁にあるため逆に自然素材にしなくて良かったなあとデザイナーさんの提案に感謝です。
リノベーションは既存部分との制約がありますが、出来ないことは優先順位が低ければスパッと諦める、制約の中で何ができるか?をいかに楽しく考えられるかが肝だと思います。
一緒に考えて提案してくれる設計デザイナーさんたちもいます。
我が家はお気に入りの鏡やカゴなど小物で楽しませてもらいました。
次は寝室についてです。今回もお読みいただき、ありがとうございました!
撮影・文:小松夫妻
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