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情報に溢れた時代に生きていると、便利な一方で「わかった気」になってしまう瞬間があります。
でも、結局は実際に触れて、確かめて、体験したものだけが自分の感覚として残っていく。
私にとって、それは“選ぶ力”を養う大切なプロセスです。
例えば、撮影のディレクション。
お客様のお宅を撮影したり、ウェブマガジン用の物撮りをしたり、さまざまな撮影の機会があります。
ブランドディレクターとして、「こんな風に撮りたい」と伝える立場である以上、その感覚を磨くには実際にカメラを手にとって体験することが必要だと感じました。
そこで購入したのが、GRのコンパクトカメラです。
正直、使いこなせているとは言えませんが、お気に入りの器や花などプライベートで何気ない日常を撮影したり、企画ものの物撮りを自分でやってみたり。
レンズを覗き、構図を探す過程で「背景の整理」や「余白の活かし方」に対する見え方が変わってきました。
頭で理解していることと、実際にやってみることの間には、大きな差があると気づかされます。
この感覚は、カメラに限りません。
器や家具、素材選び―。どれも、写真や説明だけでは分からない質感や手触り、空気感があります。
実際に触れてみるからこそ、そのものの本当の魅力や難しさ、奥行きが見えてくる。
nuリノベーションのブランドづくりも同じです。
なんとなくで判断せず、きちんと考えて選び取る。
便利な情報の波に流されず、自分の感覚を信じることが、ブランドの芯を守ることにつながっていると思います。
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