港区「麻布十番」駅
今回ご紹介するのは、港区の麻布十番駅。
「敷居が高い。」そんな先入観がどこかへ飛んで行った麻布さんぽの様子を、ぜひご覧ください。
【 麻布十番マップ 】
1.十番稲荷神社 | 2.港区立麻布図書館 | 3.更科本店 | 4.日進ワールドデリカテッセン | 5.浪花家総本店 |6.たぬき煎餅 | 7.豆源本店 | 8.いろがみ | 9.DUMBO dougnuts and coffee | 10.綱代公園 | 11.更科堀井 | 12.暗闇坂 | 13.オーストリア大使館 | 14.有栖川記念公園 | 15.ナショナル麻布
【 とうきょうさんぽ「麻布十番駅」で紹介したお店を[ googleマップ ]で見る。】
|麻布十番ってどんな町?
麻布十番と聞くと、芸能人やマダムが優雅に暮らしているイメージ。
ナイスミドルたちの愛読書、東京カレ◯ダーの麻布特集号では 「大人は麻布十番にたどり着く。」と謳われておりました。
へえ、そうなんだ…という感じですが、実際に歩いてみるとなんだかその理由が分かったような。 数十年どころじゃない老舗が軒を連ねていながら、敷居の高すぎない雰囲気。 着物をビシッと着こなすおばあちゃんみたいな、 かっこよくて頼もしい、だけど甘えたくなる親しみやすさみたいなものを感じました。 (大丈夫、記事を最後まで読めば伝わるはず。)
|交通面は?
東京メトロ南北線と都営地下鉄大江戸線によってアクセス可能な麻布十番駅。
新宿までは大江戸線で11分。主要駅へのアクセスが便利なだけでなく、六本木までは歩いて5分で行けちゃいます。
しかしかつては電車の乗り入れがなく、「陸の孤島」とまで言われていたんだそう。
今では電車が開通したことに加え、バスを活用すれば渋谷や品川にも一本で行けることから、もはや陸の孤島なんてもってのほか。
ちなみに恵比寿と広尾の真ん中にあるnuリノベーションまでは、バスを使って20分ほどで着いちゃいます。
|テンション上がる、インターナショナルなスーパー
麻布十番駅、7番出口からさんぽスタート! 駅を出てすぐ横にあるのはなんと神社の鳥居。
ここ十番稲荷神社(1)は、『港七福神巡り』のコースのひとつ。
七福神巡りとは、元旦から1月7日までの間に七福神を祀っている寺社を巡るという江戸時代からの風習です。
全然知らなかったのですが、地域によってはお馴染みの文化なのでしょうか…?
港区周辺を巡る『港七福神巡り』は、七福神+宝船の8箇所を巡るコース。そしてその宝船が祀られているのが、ここ十番稲荷神社です。
かなりわかりやすく宝船です。金ピカ。
七福神巡りの期間は終わってしまっていたので、
宝船のお宝にあやかることができるようお参りをして、神社を後にします。
神社を背にして環状3号線を左手に進んだ先、奥に木のルーバーがついた建物が目に入ります。
近づいてみると…
港区立麻布図書館(2)でした!
中はなんと5階建てで、1階には乳幼児の一時預かりなどを行う子育て支援の施設もあるようです。図書館のさらに奥は、麻布通りと名付けられた首都高沿いの大きな道路。車通りがかなり多いです。
この麻布通りを右に向かって歩いていきます。
しばらく歩いたところで、タモリさん行きつけだという老舗のお蕎麦やさん、更科本店(3)が見えてきました。
更科本店の目の前にある横断歩道で、麻布通りの向こう側に渡ります。
神社のあった通りと同じ、環状3号線を赤羽橋駅方面に歩いていくと、インターナショナルなスーパー「日進ワールドデリカテッセン(4)」にたどり着きました。
ここ、めちゃくちゃ楽しかったです。
建物の外からでも分かりやすいですが、まずはエスカレーターで2階に上がります。
エスカレーターの途中に飾ってあったのは、シュワちゃんの写真!
かなり年季が入っていたので写真は数年前のようですが、シュワちゃんも来訪したことがあるみたいです。
2階の様子、こんな感じ。
酒、酒、酒!!!
今まで見たどんな酒屋さんより、お酒の種類、豊富な気がします。ワインのテイスティングも行っていました。
見たことないリキュールやバラエティ豊かなビールに後ろ髪引かれながら、3Fに上がります。
広い店内を見渡すと看板やPOPは基本的に2ヶ国語対応で、『ワールドデリカテッセン』なる名前に納得。見たことないような輸入食材がところ狭しと並びます。
こぶしより大きいマッシュルーム。調理の仕方を教えてください。
海外のパッケージってテンション上がる。
そして特筆すべきは、精肉コーナーについて。
日進という名の通り、ここは日進ハムが運営するスーパーなんです。
尋常じゃない種類のお肉が、ダイナミックに売られていました。
麻布という名を冠するハム。
何かと思ったら、ターキー!ターキーってこうやって売られているんですね…。
「宮内庁御用達」とのことです。
見る限り、お客さんの半分以上が外国の方。みんな大きなカートいっぱいに食材を買っていました。
麻布以外に住んでいる方も、車でここにきてたくさん買いだめするのでしょうか。
|歴史は300年、麻布商店街
スーパーを後にして、ここからは麻布商店街を探索していきます。
まずはここ、「浪花家総本店(5)」。
『♪ま〜いにち ま〜いにち ぼくらはてっぱんの〜』の、『およげ!たいやきくん』の、モデルになったたい焼き屋さんです。
実はワールドデリカテッセンに行く前に一度中を覗いたのですが、その時は買えず。
お店のおじさんに「40分後に出来るから名前と個数教えて!」と言われたので、取り置きをお願いしていたのでした。
やっとありつけたたい焼き、こちらです。
皮パリパリめ、あんこ甘めの小ぶりな鯛でした。こちらのお店は1909年創業。100年以上の歴史があります。
浪花家総本店のお隣にある「たぬき煎餅(6)」は、1928年創業。
「豆源本店(7)」はなんと1865年の創業で、150年以上ここ麻布に店を構えています。
老舗がこれだけ軒を連ねていることからわかるように、この商店街自体の歴史もとても古く、江戸時代から300年以上続いています。
すり鉢状になっている麻布十番。その昔、高台には武家屋敷があり、その下に広がる商業地として栄えたんだそう。
江戸時代から麻布は、商業の最先端をいく土地だったんですね。
そんな長い長い歴史を持つ麻布十番ですが、新しいお店もたくさんあります。
まずは商店街から少し歩いた場所にある和菓子屋さん「いろがみ(8)」。
創業145周年を迎えた伝統の和菓子屋さんが、新たなチャレンジとして2018年にオープンさせたのがこちらのお店だそうです。
老舗ならではのこだわりを残しつつ、
既成の概念にとらわれない新しい食材を取り入れて和菓子を作るこちらのお店。
こちらはエシレバターが挟まっているどら焼き。
最近なんだか美味しいどら焼きを食べる機会が多かったんですが、その中でもダントツに美味しかったです。エシレバター天才!大正解!
そして「いろがみ」のすぐ近くにあったのが「DUMBO dougnuts and coffee(9)」。
これまでに紹介したお店とは一線を画す、ニューウェーブ感バリバリのドーナツ屋さんです。NYC発祥らしい映えな見た目と裏腹に、味は日本人好みの丁寧な美味しさ。ドーナツとコーヒーのペアリングも楽しめる、映えなだけじゃないホンモノのお店です。
商店街から少し抜けてきたこの辺りは住宅もちらほら現れ、公園もありました。こちらは綱代公園(10)。
写真は平日なので少しがらんとしていますが、日曜日の昼に通りかかった時は家族連れでいっぱいでした。
そしてそのほとんどが海外の方。写真を撮っていたら上下アンダーアーマーを着た金髪ガールにぶつかりそうになったのが忘れられません。
そろそろお腹が空いたので、目当てのお店に向かいます。
更科堀井(11)さん。
ちなみに、冒頭の方で登場した更科本店(3)とは別のお店です。
麻布には徒歩10分圏内に「更科」の蕎麦屋さんが3つもあるんです。こちらの更科堀井は3つの中で最も歴史が古く、なんと1789年(寛政元年)創業。
更科蕎麦の特徴は、見ての通り真っ白なこと。蕎麦の実の芯だけを使うことでこの色になるんだそう。
あっさりめなお味はもちろん、最後にいただく濃いめの蕎麦湯が本当に美味しかったです。
いい感じにお腹が満たされたので、今度は運動のつもりでさんぽ再開。歩いてみて感じたのは、麻布はとにかく坂が多い…!
調べてみると、港区には89の坂があり、そのうち42の坂が麻布エリアに密集しているんだそうです。
商店街を通過した先にあるのが暗闇坂(12)。坂の途中にはオーストリア大使館(13)があります。
さんぽ中、他にもたくさんの坂に遭遇し、次の日軽く筋肉痛になりました。
日も暮れてきたので、麻布から広尾にある会社まで歩いて帰ることにします。その途中に通ったのが有栖川記念公園(14)。
公園というか、もはや森!
歩き回って疲れかけていたのですが、空気が気持ちよくリフレッシュできました。
しかしここも園内で高低差がかなり激しいので、スニーカー必須です。
公園の近くには、日進ワールドデリカテッセンのようなインターナショナル系スーパーがもう1つありました。
ナショナル麻布(15)さん。 こちらもそこらのスーパーでは買えないような商品がたくさん買えそうです。
|まとめ
じっくりさんぽする前は、ハイソで近寄りがたいイメージだった麻布十番。 実際に訪れてみると、もっと身近で、またふらっと遊びに来たくなる親しみやすさを感じました。 100年以上続く老舗も、新しいカルチャーを持ち込むニューウェーブのお店も。 本物だけが残る街だからこそ、お気に入りのお店を見つけて通い詰めたくなってしまいます。 今はちょっと背伸びが必要だけど、いつかはここが似合う大人になりたい。 そう思わせてくれる麻布さんぽでした。
次回は「根津駅」を紹介します。お楽しみに!
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