誰もが一度は耳にしたことのある、シュウワマンション。名のあるヴィンテージマンションをカラフルに彩ることで、そのギャップを楽しみます。家具や小物だけでなく、空間に散りばめた様々なカラーを見つける度にウキウキする、家族3人の住まいのご紹介です。
いつか見たシュウワの物件
東京都足立区。駅から徒歩圏内の住宅街に、Sさん一家の暮らすマンションがあります。会社員のご主人、フードコーディネーターの奥様、そして8ヶ月のひまりちゃんの3人家族です。結婚を機にマイホーム探しを始めたS夫妻。結婚以前は大船周辺にある賃貸で暮らしていましたが、まずはマイホームというところで新築マンションを見ていました。しかしどこのマンションを見ても、内装や間取りが同じでつまらないと感じていたSさん。なかなか良い物件が見つからず、暫くは探すのを諦めようかと思っていた矢先、そういえばと、以前雑誌で見たリノベーションの存在を思い出します。雑誌で見て覚えていたnuを検索し、まずは完成物件の見学会に何度か参加。そこで実際のリノベーション物件を間近で見て、徐々にリノベへの熱を高めていったお二人。他のリノベーション会社も検討しましたが、偶然知人がnuでリノベーションをしていたことも知り、その親近感が後押しになってまずは相談会に参加しようと決めました。9月に参加した相談会で、アドバイザーと希望の物件やローンについての話をしましたが、新築マンションを探していたときになかなか良い物件が見つからなかったこともあり、当初は半年くらいかけて物件を決めよう、すぐ決めるのはやめようと思っていました。しかし、その月の連休中ずっと物件探しに付き合ってくれた熱心なアドバイザーを見て、段々と物件購入へのモチベーションが高まって来たS夫妻。探す物件の条件としては、ご主人の職場が秋葉原なのでそこに通いやすい、北千住辺りを探していました。連休中の3日間で7件ほど内見。そこで最初に見たのが秀和ブランドのマンション。秀和マンション自体は、いつかTVで見たことがあり夫婦で「雰囲気がいいよねー」と話していました。実際に内見に訪れたときは、管理体制がしっかりしている部分やマンション内でのイベントが頻繁なことに安心感を覚えたと言います。その後6件見ましたが、ピンと来る物件がなく、気持ちは秀和マンションに傾き始めました。1週間程悩みましたが、周辺環境を考えても道が広く公園も多いので子育てしやすそうだということや、通勤に便利な立地ということが決め手になり、憧れだった秀和マンションに暮らすということが決まりました。築33年、63.80㎡の家。ここでS一家の新たな暮らしがスタートします。
イロで遊ぶハコ
物件購入の直後、妊娠が発覚したS夫妻。当初は予定になかった出来事でしたが、2人暮らしの家づくりを3人暮らしの家へと、頭の中でプラン変更していくこととなりました。「嬉しいハプニングでした。でも新居になってから生まれてくるなんてちゃっかりしてるなって。(笑)」ひまりちゃんも、リノベーション後の素敵なおうちを予感していたのかもしれません。設計の打合せに入るまで具体的なイメージはなく、nuのHPで事例を見ながら「これが良い、これはあまりタイプではない。」とデザイナーに伝えていったそう。また最初の打合せで、夫婦の一日の過ごし方を事細かにデザイナーからヒアリングを受けたことでお二人の頭の中もすっきりしました。そこで出て来たポイントは、家事動線の良い生活しやすい家にしたいということ、パントリーが欲しいということ、リビングを広くとりたいということでした。特に奥様はお仕事柄キッチンでの作業が多いため、キッチン周りはデザイナーと話し合いながら細かい要望をプランに反映していきました。デザイナーから提案されたプランは3案。ベーシックな案と、ほとんど間仕切りのないような冒険プランが2つ。どれも魅力的だったと当時を振返りますが、お二人は一生ここで生活することを考え、生活がしやすそうなベーシックなプランを選択しました。S一家へ提案したコンセプトは「シュウワのハコ」。お子様が生まれたあとのことまでをきちんと計画し、必要になった時に後から子ども部屋をつくれるよう配線の計画をしたり下地を調整したプラン。そんな風にいかようにも対応可能な“ハコ”のような家をデザインしていきました。元々3LDKだった間取りをスケルトン状態にし、新たに1LDK+WICに変更。市松張りのオークフローリングが特徴的なLDは、nuの施工事例を見てこの張り方にしたい!とご主人がチョイスしたもの。玄関ドアを開けて廊下から家の一番奥まで市松張りが続く様子は、このフローリングの上にどんな家具を置こうかとワクワクしてしまいます。奥様こだわりのキッチンは、購入予定のダイニングテーブルとキッチン天板の高さを揃えるためにLDの床を12㎝上げました。そうすることで配膳の際にストレスもなく、作業スペースが広がるような感覚でとても使いやすいんだとか。また「床を12㎝上げた分、更に防音になっていてそれも良かったポイントです」と奥様。キッチンと、造作したバックカウンターの間は約1m。大人2人が悠々とすれ違える幅を取りました。「当初あけすぎたかな?と思っていたけど、本当に使いやすいです!この広さをとって良かったと思ってます」とのコメント。奥様はフードコーディネーターというお仕事柄、家で料理のレシピ作成や簡単な撮影などをされます。この広さと作業スペースがあると、PCで作業しながら料理をつくるということが楽々出来ると嬉しそう。また、S邸は見渡すとカラフルな家具や小物が目立ちますが、空間にもアクセントカラーが散りばめられているのがわかります。キッチンバックカウンターの棚板はレッド、グリーン、イエロー、グレーと4色に塗り分けられていたり、梁を一部ネイビーにしたり…。寝室の壁はオレンジ、床にはグリーンのカーペットと、色とりどり。当初から色んな色を取り入れる予定だったのかと伺うと、実はそうでなくこれはデザイナーからの提案だったとのこと。好みの施工事例をお手本にはしたいけど、完全に一緒なのはちょっと味気ないと随所で仰っていたSさんに向けて、空間に様々な色を取り入れたら?というご提案。毎回の打合せでCGパースを見ながら、ここはこの色、と3ヶ月程かけて決めていきました。出来上がった時には、想像以上に馴染んでいたので色を採用して良かったとにっこり。さらに、キッチン腰壁のマガジンラックをつけるアイディアも事例を見ていいなーと思っていたSさんですが、これも人と同じでは物足りないと考えていたところ、デザイナーからの提案で金属のフックを取り付けることに。これで今まで見たことのないようなデザインに仕上がりました。今後はひまりちゃんの成長に合わせて本や写真、幼稚園で書いて来た絵を飾る予定なんだとか。カラフルな遊び心が詰まったハコを、家族3人で最大限楽しまれているS一家のカタチがここにありました。
ヴィンテージで新生活
2週間くらい新居で暮らしてから里帰り出産をした奥様。ひまりちゃんを出産してからまた新居に帰って来て、S一家の新生活がいよいよスタートしました。この家に暮らすようになってから、家にいる時間が増えたお二人。「前は、寝る・ご飯を食べるというだけだった家という場所が、今では心から寛げる大好きな場所になりました」と奥様。週末予定がないと家にいて、ひまりちゃんと遊んでいる時間が一番幸せなんだとご主人も語ります。足立区のこのエリアは公園も充実しているし、バスで池袋にも行けてとても便利。住めば都と言いますが、まさにそれを実感している様子でした。そして何よりも変わったことといえば、掃除がしやすくなったことだと言う奥様。部屋と部屋の間や、ドアとの間にも段差がないので、ルンバの購入も検討中とか。「とにかく家全体が広々していて目が届きやすいので、気がついたら掃除をしているようになりました」と、どこか嬉しそう。リノベーションをきっかけにお子様も生まれ、生活環境がガラッと変わったS一家。ヴィンテージ感溢れるの秀和マンションで、モダンな暮らしを楽しむそのスタイルは、リノベーションの醍醐味を改めて感じられたお宅でした。