「木をたっぷり使った優しい雰囲気の空間にしたい」「料理をもっと楽しみたい」「コーヒーの焙煎にチャレンジしたい」。話すほどに溢れてくるリノベーションへの想い。そんな想いを全て叶え、木の質感が感じられる優しいテイストで全体をまとめたお部屋が完成しました。
つくる楽しみ・生み出すよろこび
最寄りの駅から歩いて4分。楽しそうな子供たちの声が聞こえてくる公園を過ぎるとKさんのお宅が見えてきます。以前は広さが32㎡程の賃貸で暮らしていたというKさん。ある時友人に頼まれて家のリノベーションを手伝うことになりました。壁を塗ったり、カーテンレールを取付けたりと、以前はリノベーションに特に興味があったわけではありませんでしたが、作業を手伝う内に家を自分でつくる楽しさに気づいてしまったと言います。そんなKさんも丁度その頃引っ越しを考えていたということもあり、自分も家を買ってリノベーションをしてみたい!と思うようになりました。まずは試しに自分で物件を探してみることにしたKさん。会社の休憩時間など空き時間を見つけては物件検索サイトで気になるものをチェックしていきました。また物件探しと同時に進めていたのが、リノベーション会社選び。リノベーション専門雑誌やHPなど様々な媒体を調べていき、恵比寿周辺にリノベ会社がいくつかあることを知ったKさんは、最初にnuの「個別無料相談会」へ行くことに。当日相談会に参加してみると、プレゼンの内容はもちろんデザインミーティングの回数が無制限だというところが、自分のやりたいことをとことん追求したいと考えていたKさんにとって、とても魅力的に感じたのだそう。「後日アドバイザーの方と以前から気になっていた物件を内見に行ったら、壁式構造だと分かったんです。基本的に物件の壁は壊せて、各スペースの移動も出来るものだと思っていた私にアドバイザーの方が『ここの壁は抜けて、こちらは抜けません。この位置ならキッチンを動かせます。』という様に出来ることと出来ないことをきっぱりとその場で教えてくれたんです。その分かりやすい説明と提案力が気に入ったのでnuで物件探しからお願いすることに決めました。」とKさん。その後も駅近で会社に通いやすく、以前住んでいた部屋よりも広い40㎡以上という条件を軸にKさんは物件探しを進めていきます。いくつか物件を内見しましたが、最初に見た物件がどうしても忘れられなかったKさん。壁式構造の物件でしたが内見時にアドバイザーからもらった提案や、1階の物件でバルコニーや地下室があるところにもとても惹かれていたと言います。さらに極めつけは交通の便の良さと、駅から徒歩4分という立地。「もし仕事の都合で転勤になったとしても賃貸に出しやすいだろう」と将来のことまで見越し、最終的にこの築30年、54㎡の物件を購入することに決めました。
想いが詰まったホビールーム
「木をたっぷり使った優しい雰囲気の空間にしたいですね。」「料理を作って、barカウンターみたいなところでお酒と一緒に食べるのも良いですね。」「サンルームをつくってコーヒーを焙煎したり、BBQをしたいですね。」とどんどん膨らむリノベーションに対する想いを語りながら見せてくれたのは、Kさん自作の10ページにもわたるプレゼンシート。Kさんが取り入れたい要素がぎっしりと詰まっていました。そんなKさんにデザイナーが提案したのは「REAL」というコンセプト。木本来のリアルな質感にこだわり、また様々な要素をKさんの好みに合わせて部屋に取り入れられるという、新築マンションではできないリノベーションならではの強みを活かし「あれもこれもやってみたい!」というKさんの想いを叶えた家をイメージしました。そして完成したのは空間全体にあしらった木があたたかな雰囲気を醸し出す1LDK+地下室。玄関を開けると漂ってくるのは木の良い薫り。廊下に張り込んだ無垢チェリーのフローリングはLDまで続きます。そのLDの中で一際目を惹くのは窓際のサンルーム。LDとサンルームはガラスを木の造作引き戸で仕切りました。窓からあたたかな陽気が差し込み、ここだけは室内にいながらもまるで外にいるかのような開放感と心地良さが感じられます。「サンルームはどうしてもゆずれなかったんです。時間をかけてじっくりと料理を作るのが好きなので薫製を作ったり、休日にはコーヒーを焙煎できたら良いなと思ってこのスペースをつくってもらいました。」とKさん。匂いが篭らないようにと最新式の空気清浄機能付の照明を取りつけたのも、Kさんのこだわりポイントです。いつも作る料理に合わせて、お酒をチョイスするというKさん。ダイニングの壁面棚にはカラフルなラベルのお酒がぎっしりと並べられています。実はKさんはカクテルセットも購入してしまうほど、大のお酒好き。このスペースだけでも既に沢山のボトルが飾られていますが、それ以外にも様々なお酒を持っているというKさんは珍しい家のつくりを活かし、デザイナーの提案で地下室にワインを保管できるスペースを設けることにしました。キッチンの床にある扉を開けると地下まで階段が続きます。その先にあるのは、100本程のお酒が保管出来るワインセラーのような空間。よく海外旅行に行くと言うKさんはその土地のワインを購入して、ここにしばらく寝かせておくのだそう。休日はゆっくりと料理を楽しみ、地下室から好きなワインを選んだらキッチンスペースへ。腰壁に木を貼ったカウンターにスツールを置いた、まるでバーのような空間で料理とお酒をたしなむのも楽しみの一つだと言います。そんなKさんのお気に入りは玄関スペース。玄関横にはKさんが愛用している自転車を壁に掛けてディスプレイできるスペースを設けました。その下には高さの異なる靴棚を造作。あえて高さに変化をつけることで、自転車を掛ける時に踏み台にもできるように設計したのがポイントです。「この踏み台があると自転車が楽に掛けられるので、とても便利なんです。あと、この位置に自転車を飾ると玄関を開けた時にみんなが『カッコイイ!』って言ってくれるのがとても嬉しくて。」とKさん。また土間に面する壁は斜めになるように設置。絵が好きだというKさんは玄関を開けてまず絵が目に入ってくるようなつくりにすることで、毎日家に帰ってくるとお気に入りの絵が出迎えてくれるような、そんな気持ちになるのだそう。木の質感が感じられる、あたたかいテイストで全体をまとめながらも、料理、お酒、BBQ、自転車などKさんの趣味や想いがお部屋の中で全て叶えられていました。
漂うしあわせの薫り
リノベーションした空間に初めて足を踏み入れた時、木の良い薫りがずっと漂っていたことを今でも良く覚えているというKさんは、この家に住み始めてから改めて木のあたたかみや良さを実感し、空間の柔らかな雰囲気に合うようにとわざわざ名古屋まで足を運んで、天然木のダイニングテーブルを買いに行ったのだそう。最近はあまりの家の居心地の良さに、以前より外食も減り、家に帰って食事を作ったり、庭をこれからどんな風に変えて行こうか考えている時がとても楽しいのだとか。「この家では、どこにいてもふとした瞬間に寛げるんです。ダイニングにいても、リビングにいてもそう。ふーっと一息つける場所がある。そのこと自体に幸せを感じます。以前の家は物が多く、ベッドの上でしか寛げなかったんですよね。」と笑顔で話すKさん。「やりたいことを全部盛り込みたい!」リノベーションだからこそ叶えられた夢。Kさんの想いが反映されたこのお部屋では、これからも木のあたたかさに包まれながら、幸せな日々が続いていくことでしょう。