異なるテイストが際立ちながらも、一体感が感じられる3LDK+WICプラン。NYのbarのようなキッチン、畳を敷いた小上がり、レトロな雑貨のコレクション…。和と洋の絶妙なバランスが心地良いお部屋から、お二人の新しい暮らしが始まります。
思いがけない発見と喜び
東京都江東区。多くのファミリー層が暮らし、いつもどこからか子供たちの楽しそうな声が聞こえてくる、のどかな場所にH夫妻のお宅はあります。ご主人は広告関係、奥様はアパレル関係の会社に勤めているお二人。以前は賃貸にお住まいでしたが、マンションの更新が近づいていたことをきっかけに、家の購入を考え始めました。新築の見た目が好みではなかったお二人は最初、リノベーション済み物件を中心に探していきます。しかし、どの物件もオシャレで素敵なのにも関わらず「これだ!」と思える物件にはなかなか出会えなかったのだそう。「間取りやデザインは最高なのにキッチンだけが気に入らなかったりと、自分達にとってパーフェクトな物件がなかったので、このままリノベーション済み物件を探していても理想の家は見つからないと思いました。それならいっそ全てつくってしまった方が早いかなと思ったんです。」とご主人。そしてH夫妻はリノベーション済物件を購入するのではなく、自分達で間取りやデザインを決めたいと考えたため、リノベーション会社を探す事にしました。最初は物件探しとリノベーションは別々にするものだと思っていたH夫妻は、自分達で不動産会社へ足を運び物件を探していきます。そんな時、ネットサーフィンをしているとたまたま見つけたのがnuのサイト。HPには物件探しからリノベーションまでトータルでお願いできること、そして施工事例が豊富な上どこの会社よりもHPが見やすく値段などもイメージしやすかったため、一瞬で心惹かれたと言います。「後日、個別無料相談会に参加したらアドバイザーの方がとても丁寧に対応してくれたんです。またnuなら内見時にはアドバイザーの方がリノベ向きの物件かどうかをチェックしてくれるということに魅力を感じnuでリノベーションすることを決めました。」と奥様。H夫妻の物件の条件は大きく分けて3つありました。まず1つめに広さが80㎡以上あるということ。開放的な空間で暮らしたいという思いがあり、また奥様がアパレル関係にお勤めだったため、大量にある服を収納できるWICをつくりたいと考えていました。そして2つめは駅からの距離。毎日の通勤や帰宅時間が遅いことを考え、夜中でも歩いて帰れるよう駅から徒歩10分以内の場所を探していました。そして3つめは、風通しや眺めの良いできるだけ高層階にあるお部屋だということでした。この条件をもとにアドバイザーと物件探しを進めたお二人。初めは渋谷や駒沢を中心に探していましたが金額の面でなかなか納得のいくものが見つからなかったと言います。そんな時、アドバイザーが提案したのが今お住まいの江東区の物件。もともとは候補に挙げていなかったそうですが、お部屋は眺めの良い9階にある駅から徒歩8分程の物件。また周辺には学校がたくさんあり、のどかな雰囲気が気に入ったと言います。そして何よりも決め手になったのは93.17㎡という広さ。予算内でこれ以上の広さと好条件が揃った物件は今後二度と出てこないだろうと考えたH夫妻は、東京都江東区にある築28年の物件を購入することにしました。
和と洋の絶妙なバランス
空間に取り入れたい要素がたくさんあり、なかなか全体をイメージできなかったというお二人。海外の倉庫のようなインダストリアル感のある空間にしたいけど、和の要素もどこかに取り入れたいというように、考えれば考えるほど理想のリノベーション空間への想いが広がっていきます。そんなお二人にデザイナーが提案したのが「Remix」というコンセプト。H夫妻の好きなアイテム、そして和と洋をお二人らしさが残るように上手くミックスさせたそんな空間をイメージしました。そして完成したのは異なる2つのテイストが心地よく混じり合う3LDK+WIC。開放的なモルタル土間を上がり、廊下を抜けると広がる約18畳のLD。床に無垢オークを張り込んだ空間では窓際の小上がりが一際目を惹きます。「和の要素を取り入れたかったので畳はどうしてもはずせないポイントでした。また完全に個室化はさせたくないとデザイナーの方に伝えたら、畳部分を小上がりにし、木柱をアクセントでプラスするという提案をしてもらいました。これがあることでオープンな空間なのに適度な個室感があってとても気に入っています。」と奥様。奥様が飾り付けたという手ぬぐいを入れた額縁や、実家から譲り受けた南部鉄器の茶釜が置かれた小上がりは凛とした表情を見せています。その隣につくった寝室の壁にはホワイトとグレーをバイカラーで塗装。境目にはダークブラウンの木を渡し、和の落ち着いた雰囲気が感じられる仕上がりになっています。この壁の配色は以前H夫妻が一緒に訪れた中目黒のカフェからインスピレーションを受け、いつか自分達の家でも使ってみたいと考えていたのだそう。そして和が感じられる左側の空間に対し、対面のスペースはまたひと味違った雰囲気のデザインに。リビングの壁にはOSBという小さな木材を固めて成形したボードをアクセントにプラスしました。「最初は壁にレンガを貼りたいと考えていたのですが、予算が合わなかったんです。そんな時にOSBを提案してもらったのですが、予想以上にかっこよかったので、本当にこれにしてよかったです。」とご主人。リビングの壁全面に貼るのではなくOSBのふちをブラックにしアクセントを効かせたところもお気に入りなのだそう。またOSBは壁だけでなくキッチン腰壁にもプラス。笠木の部分は壁と同じブラックにして統一感を出しました。お料理は毎日奥様が、そしてお皿洗いをご主人がするのが日課というお二人の楽しみは毎晩の晩酌タイム。お酒を飾るためにキッチン上部には吊り棚を造作しました。以前は外で飲むのが好きだったお二人ですが、今では家で飲むお酒のほうが贅沢に感じると言います。「キッチンスペースは割とすぐにデザインが決まったんですけど、一番迷ったのが、実は書斎スペースをどこにつくるかということでした。」とご主人。以前からずっと欲しかったという書斎は、最初はLDのどこかにつくろうと考えていましたが、せっかくの広々とした空間を邪魔したくないと最終的に廊下側に設置。結果、リビングから離れたためTVの音や生活音も気にすることなく、集中できる男の書斎が完成しました。そして書斎で目を惹くのはカラフルなベアブリックが並んだ内窓。長年集めてコレクトしたアイテムをどこかに飾りたい!というご主人の想いを叶えるために、提案されたものでした。和でありながらも洋である。一つの空間の中で2つのテイストを楽しみながらも、お部屋全体からは心地良い一体感が感じられます。そこはお二人にしかつくりだせない、価値観やテイストが混ざり合った特別な空間でした。
い草の薫りで始まる朝
毎晩家に帰ってリビングの扉を開けるたびに、本当に自分達の家なのか疑うぐらい素敵だと感じるというH夫妻。最近はお二人の大学時代の仲間を10人程呼んで鍋を楽しんだそう。「キッチンに立つと空間全体が見渡せるのですが、みんなが本当に楽しそうにおしゃべりしたり食事をしたりしているのを見ると、リノベーションして良かったなと改めて思うんですよね。」と奥様。そんなお二人に最後に投げかけたのは「今一番幸せを感じる瞬間は?」という質問。「朝ご飯を作って、朝日が入る小上がりで一緒に朝食を食べるんです。いま時小上がりで朝食を食べる人なんかほとんどいないし、なんで?って思うかもしれないですけど、逆に新鮮で何よりも私達らしいなって思うんです。そんな朝の時間が私たちにとって今一番幸せな時間かな。」とH夫妻。和、インダストリアル、レトロな雑貨や食器などお二人のこだわりを集めた、斬新で古くも新しい空間。これからもこの空間には新たなアイテム、そしてお二人のセンスや思い出がリミックスされていき、またさらに魅力的な空間へと変化していくことでしょう。