無垢オークの床が広がるLDにゆらゆらと揺れるハンモック。木、光、風、グリーン… 家の中でもまるで外で過ごしているかのような清々しさを感じます。元気いっぱいのお子様も楽しめるアウトドアなお部屋が完成しました。
「私たちらしさ」を追い求めて
インテリア関係のお仕事をしているM夫妻のお宅があるのは荒川区町屋。以前は賃貸にお住まいでしたが賃貸にずっとお金を掛け続けるのはもったいないと思い、お二人のお子様がちょうど幼稚園と小学校に入るタイミングで物件を購入しました。駅から徒歩10分、築29年、約101㎡の中古マンションで閑静な住宅街の中にあります。そのままでも十分住まうことは可能でしたが「やっぱりもっと私たちらしい家に住みたい!」そうお二人は考え始めました。悩んだ結果お二人が出した結論は今住んでいる物件をリノベーションするということ。「リノベーションだったら今住んでいる物件を活かしながら、より自分達の理想のお部屋に近づける事ができるんじゃないかなって。」リノベーションという新しい家のつくり方をお二人が知ったのはもう何年も前。インテリアや住宅の情報にいつもアンテナを張っていたM夫妻はネットサーフィンをしている時に、たまたまその方法を知ったそう。リノベーションをすると決めたら、まずはHPでリノベ−ション会社を検索。4社程めぼしを付けサービス内容や施工事例をじっくり比べました。そんな時ふと目がとまったのがnuの「VINSTA」という施工事例。オーク無垢の床、ブラック枠の内窓、タイルの壁。ヴィンテージ感漂うお部屋はまさにM夫妻がイメージしていたものでした。一目見て事例を気に入ったお二人はさらにnuについて調べ始めます。知れば知る程にnuの施工事例の豊富さや、デザイン性の高さに惹かれていくお二人。また各事例に記載されていたリノベ費用から、これなら自分達が希望している予算とも合いそうだ!ということでさっそく「個別無料相談会」に参加することに。2時間ほどの相談会で話を聞いた中で一番魅力的だったのは、nuなら床材からドアノブまで部屋の仕様をすべて自分達で決められるということでした。「床や壁も自分達で質感や色味を確かめて、じっくりこだわりの家を作りあげたい」そう考えていたM夫妻はnuでリノベーションすることを決めました。
住む家から楽しむ家に
いよいよデザインミーティングがスタート。古い物が好きというお二人の希望は飽きのこないヴィンテージ感溢れる空間にしたいということでした。それにプラスしてどうしてもゆずれなかったポイントは2つ。1つ目は、外でお昼寝をしているような気分になれるハンモックスペースをつくりたいという事。以前野外フェスでハンモックを体験したという奥様。その心地よさが忘れられず、いつか自宅でもハンモックで寛ぐ事ができたらどれだけいいだろうと考えていたんだとか。そして2つ目は子供が走り回って楽しめる広いリビングにしたいとのことでした。そんなM夫妻にデザイナーが提案したのは「VINTAGE×SOZAI」というコンセプト。古材など味のある素材を重ね合わせたヴィンテージ感溢れる家。またアウトドア好きというお二人のために部屋に居ながらもアウトドア気分を味わえる、そんな空間をイメージしました。そして完成したのは木をふんだんに使った3LDK+WIC。今回は水廻りの設備がまだ十分に使えたということもあり、既存設備を有効的に使ったECO ORDERを選びました。いつも帰宅したらモルタル床の玄関に自転車をとめ、まずは玄関とつながる書斎スペースへ。ここには本やマンガの他にも、趣味のアウトドア用品やアメリカ雑貨が所狭しと並んでいます。デスクにカバンを置き、コートを掛けたらリビングへ。廊下とLDを仕切るのはブラックで塗装した両開きの扉。ガラスとアンティークのドアノブを合わせたスタイルはなんとも印象的です。「アパレルショップの扉ってすごくこだわってるものが多いと気づいたんですよ。私もそんなこだわりの扉を家に付けたい!と思ってからは、外を歩いていても、海外のDVDを見ていても扉に目がいって仕方ありませんでした。」当初はもっと大きなガラスをはめ、アクセントにアイアンを合わせることも考えたそうですが、デザイナーからの提案で今のスタイルに。子供達が安全に遊べるようにと扉の下部はガラスをはめず、重さがあるアイアンは万が一手を挟んだ時のことを考え使用しないことになりました。「子供たちは毎日リビングを走り回ってます。怪我をしないかいつも心配ですが、この扉はデザイン面も安全面もバッチリなのでお気に入りです!」その扉を開くと床にヴィンテージオークのフローリングを張り込んだ、ラフな印象の空間が広がります。「デザイナーさんのおすすめで幅広のフローリングを選びました。幅広のほうが見た目にも手で触れてもより素材感が分かるので、これにして良かった。」と奥様。LDの中でも一際目を引くのは足場板のアクセント壁。枯れた流木のようなテイストが好みというお二人に、ヴィンテージ感のある足場板はまさにぴったり。ざっくりとした印象の壁に飾られた時計やインテリアは、なんだかより輝いて見えます。さらにそこに大の映画好きというご主人のために壁付けのTVとスピーカーを置きました。飲み物とポップコーンを用意してソファに座ればMYシアターに早変わり!LDを挟みアクセント壁の反対側にあるキッチンには、子供達が楽しめるアイディアをプラス。黒板塗装が施された腰壁は子供達のかわいらしい絵で彩られています。「絵が描いてあるのもいいですが、消したときにできる色むらもなんだかカッコいいんですよ。」と言うご主人。絵だけでなく、色ムラさえ楽しんでしまおう!というのは、とっても素敵な発想です。そのキッチンの後ろには足場板とブラックのアイアンを使用した壁面棚。よく見るとこだわりの食器にまざり、CDやおもちゃなどヴィンテージアイテムが並んでいます。これは長い月日をかけてお二人が世界中から集められたコレクション。こだわりの物を1つ並べるにしても、アイテムそれぞれの居場所を丁寧に選んだことが伝わってきます。いつも奥様が料理をしている間、子供達が寛いでいるのは2つのハンモック。奥様だけでなくここはお子様にとってもお気に入りスペース。天気の良い日は窓を開けて暖かい陽気と風を感じながらここで本を読んだり、お昼寝をしたりするのが最高なんだそう。ハンモックで一息つく奥様の隣には、MYシアターで映画鑑賞をするご主人。子供達ははしゃぎながら黒板にお絵かきをしています。まるで外にいるかのような開放的な空間で、家族皆が思い思いに自分の時間を楽しんでいました。
日々の暮らしに隠れているもの
お酒を飲むのが好きだというお二人。しかし子供ができてからというもの、外に飲みに行くのはなかなか難しい日々が続いていました。「リノベーション後はもっぱら家で飲むようになりました。家の方がなんだか心地良くって。好きな料理を作って晩酌って最高ですよ。」とお二人。また以前は「引っ越しの際に業者が荷物と一緒に運べないから」という理由で買うのを我慢していたグリーンが、今では部屋中に散りばめられています。天井から吊るしたり、自分で塗装したプランターに入れてみたりとグリーンの種類だけでなく見せ方にもこだわりが感じられます。そんなお二人が今一番幸せを感じるのは「ふとした瞬間」なんだとか。「たとえば子供がハンモックで気持ちよさそうに寝ている時。二人で晩酌している時。棚にお気に入りのヴィンテージアイテムが並んでいるのを見た時。そういうふとした瞬間に本当にリノベーションをしてよかったなあと思うんです。」ヴィンテージ素材をふんだんに使った空間に流れる心地よい風。たくさんのグリーンに囲まれたダイニングでおしゃべりをするM一家。ハンモックではお子様が気持ち良さそうに眠っています。これからこの空間にさらにDIYでプランターや棚をプラスして、より自分達らしさを出していきたいというお二人。そんなM一家のお宅にはきっと幸せな「ふとした瞬間」がもっともっと増えていく事でしょう。