家づくりに活かそう!実例から学ぶ壁材がもたらす効果
選ぶ色、素材によってお部屋の印象を大きく左右する壁材。
デザイン性だけでなく、それぞれの素材の性質・長所を活かして適材適所を見極めれば、毎日の暮らしがもっと快適になるはず!
今回は壁材に着目して、種類と性質・選び方のワンポイントとともにご紹介します。
物件探しから設計・施工、インテリアまでをワンストップで手掛けるnuリノベーション(株式会社ニューユニークス)のスタッフ。
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まずは壁材の種類から
リノベーション事例:in Parallel
一般的に部屋の壁材としてよく使われる種類には、塗装、クロス(壁紙)、タイルがあります。
・塗装:コンクリートの躯体などに、直接ペンキで塗装すること。
また、ペンキ以外にも珪藻土や漆喰などを使った左官材料で塗装する場合もあります。
ペンキに比べ自然素材は調湿性能に優れ、湿気を吸ったり吐いたりしてくれるので、暮らしやすい室内環境をつくりだしてくれます。
・クロス:いわゆる壁紙のこと。
一般的に塗装より安価ですが質感や色、柄などデザイン性が豊富で、コストの幅も様々。ビニール製のクロスであれば、簡単に汚れが拭き取れるなどメンテナンスのしやすさも魅力的です。
・タイル:水や汚れに強く、水回りとの相性が最も良い素材。
シート状になっているものを貼ったり、意匠的に1 枚ずつずらして貼ったりするのがスタンダード。
凹凸のある種類や、いくつかの種類をミックスさせて施工するなど、視覚的に楽しむことができるデザイン性が特徴です。
上記のようにそれぞれ性質が異なるので、特徴をよく理解して適材適所を選んでいきましょう!
塗装と壁紙(クロス)、それぞれの魅力
リノベーション事例:SIMPLE×MONO
素材の質感を活かすためにペンキで塗装したい、コスパやメンテナンスのしやすさを考慮してクロスを選びたいなど目的によって素材の選択肢も様々。塗装とクロス、それぞれの実例を交えながらご紹介します。
1. 塗装を取り入れた事例
リノベーション事例:エッセンス
「家具ともマッチする、温かみのある壁」
コンクリートの躯体に直接ペンキを塗装することで、躯体そのものの質感を感じることができる塗装の壁。
職人さんの手で仕上げた味のある風合いは、素材感を大切にした家具とも馴染んでいます。
素材の質感を活かした家づくりができるのは、リノベーションならではですね。
リノベーション事例:SIMPLE×SOZAI
「自然素材で楽しむ、漆喰塗装の壁」
ペンキを塗装した壁とは、またちがった表情を見せてくれる漆喰の壁。
調湿効果に優れた機能性もさることながら、デザイン性にも長けていて、調色や仕上げのバリエーションが豊富なのも特徴です。
このようにランダムに模様を付けるなど、壁に表情を持たせてオリジナルの仕上げが楽しめます。模様によって放たれる雰囲気も異なるので、目指したいテイストに合わせて仕上げを決めていくのがオススメ。
2. クロスを取り入れた実例
リノベーション事例:THROUGH
「アクセントカラーで楽しむ」
北欧テイストで人気のブルーグレーを取り入れたダイニング。色の効果を活かした空間づくりがしたい場合は、表面が平らで色ムラなく仕上がるクロスがオススメです!
リノベーション事例:SIMPLE×SOZAI
「柄クロスで個性を発揮!」
こちらは洗面室の一部に、インパクトのある花柄クロスを取り入れた事例。気軽に柄ものを取り入れられるのはクロスならではですね!
水周りとの相性抜群!バリエーション豊かなタイル
リノベーション事例:NOISE
リビングや寝室と比べ、キッチンは水や油ハネなどを考慮して壁材を選ぶことが大切ですが、クロスの場合は経年で剥がれてしまったり汚れや臭いが染み付いたりなどのデメリットも…。
それに対してタイルは耐水性があり、汚れにも強いので日頃のお手入れがしやすいんです。
主に部屋の内装に使われるタイルは、磁器質タイル、せっ器質タイル、陶器質タイルの3つ。
その中で最も水周りに適しているのが、耐水性に優れ、汚れにも強い磁器質タイルです!
・磁器質タイル:石英、長石、粘土などを1200~1350℃で焼成したタイルで、吸水率1%以下のためほとんど水を吸わないタイル
磁器質タイルの中でも多種多様なデザインがあり、タイルの色や貼り方次第で様々なバリエーションが楽しめます!
リノベーション事例:NATURAL×北欧MANIA
「白タイル×北欧」
白タイルを施した北欧風のキッチン。調理中に汚れやすい手元の部分だけでなく壁全体にタイルを施すことで、シンプルながらも空間のアクセントに一役買っています。
リノベーション事例:CRAFT
「ヘキサゴンタイル×ラフ」
コンクリートの壁を取り入れつつも、油などがハネやすいコンロに近い壁部分はタイルをチョイス。
コンクリートの無骨さにタイルの白色が映え、キレイ過ぎずラフ過ぎない絶妙な雰囲気をまとっています。また、キッチンの後ろには扉を取り払ったベッドスペースが配置されているので、料理の匂い移りを防ぐ目的としてもコンクリートの壁が活躍しています。
リノベーション事例:DEEP
「モザイクタイル×ラグジュアリー」
6 角形のモザイクタイルを、ダークトーンでまとめ上げたキッチン。ツルっとした素材とマットな素材2 種類のタイルを混ぜ、洗練された雰囲気を演出しています。照明があたるときらびやかで、高級感のあふれる空間全体ともマッチしていますね。
最後に
壁材の性能を理解し、その特徴が最も活かせる箇所に施工することで暮らしやすい空間づくりが叶います。
使いたい素材が決まったら、様々な実例から素材が生み出す雰囲気を見比べて、お気に入りのテイストを見つけておくとスムーズに家づくりが進められはずです!
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