秋の夜長を愉しむ人/UNIQUES vol.11
すっかり秋の気候となったこの頃、夜の始まりがだんだんと早くなるのを感じます。
いつも通り家に帰るのはなんだか勿体無い、金木犀が香るすてきな夜。仲間と賑やかに盛り上がるのもいいけれど、
今日は普段と少し違う過ごし方をしてみませんか?遅くまでオープンしているお店や、昼間とは違う楽しみ方ができる場所。
ここでは本誌で紹介しきれなかった、アナザーストーリーをお届けします。
タブロイドはこちら→UNIQUES vol.11
■入場料のある本屋『文喫』
青山ブックセンター六本木店の跡地に建つ『文喫』。
ふつうの本屋とは一味ちがった雰囲気が気になって店内に足を踏み入れてみると、そこは入場料のある本屋でした。
“文化を喫する”という店名の通り、『文喫』には人文科学からアートに至るまで約3万冊の書籍が充実していて、
本を通じて様々なジャンルの文化に触れることができます。入場料は¥1,500(税別)で1日中利用可能。
調べ物にがっつり集中できる席や、本と食事が楽しめる喫茶スペースなど、
様々な座席が配置されていて、ゆっくり本と向き合いたい時にもってこいな場所です。
店内は、本屋とは思えないスタイリッシュでアーバンな空間。
入店したらまず1階エントランスの受付でバッジを受け取って、半階上がった有料エリアへと進んでいきます。
エントランスは無料で入場ができて、本の購入も可能。約90タイトルの雑誌がずらりと並ぶ本棚には面白い仕掛けがあって、
雑誌が飾られている場所の引出しを開けると、中にその雑誌の特集にまつわる書籍が入っているんです!
色々な切り口から雑誌を楽しめる仕組みになっているので、実際に訪れた際はチェックしてみてくださいね。
ここからが有料エリア。カフェのようなお洒落なキッチンカウンターで、食べ物を注文することができます!
本編では紹介しきれませんでしたが、ハヤシライスやプリンなど食事からデザートまで様々なメニューが充実しているんです。
おかわり自由のコーヒーと煎茶も揃っているので、程よく息抜きをしながら本と向き合う時間に没頭するのが良さそう。
さらに半階上がった場所に位置する「閲覧室」。本編にも登場する閲覧室は、海外の大学の図書館をイメージしてデザインされたそう。
洋画でよく見かけるの緑色のバンカーズランプが各席に置かれていて、
ここで読書に没頭していると本当に海外の図書館に迷い込んだような気分を味わえます。
店内には「〇〇室」と名付けられたスペースがいくつかありますが、ここは1人で集中したい時にオススメな席です。
取材中、面白いシステムだなと思ったのが店内に置かれた「返却台」。席で読んだ本は、ここにまとめて戻すそう。
つまりここには誰かに選ばれた、誰かのオススメの本が置かれている場所なわけです。
「この本を選んだのはどんな人だったのかな?と想像するのも、ひとつの楽しみ方ですね」と副店長の林さん。
こんな風に返却台でお気に入りの一冊を見つけたり、
あえてジャンルミックスされた本棚で普段手に取らないようなタイトルの本が目に入ったり…。
『文喫』はおもいがけない出会いに溢れていました。
本誌「UNIQUES」vol.11」では、“過ごし方”にフォーカスを当てて、『文喫』をご紹介しています。
そちらも是非チェックしてみてくださいね!
・ACCESS
文喫
東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビル1F
地下鉄日比谷線・大江戸線六本木駅 3・1A出口から徒歩1分
・営業時間
9:00~23:00(L.O.22:30)
定休日:不定休
定休日:水曜日+不定休
[2019.10.24]
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