本日は、解体工事~木工事までをご紹介いたします!
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それでは早速、これまでの進捗を一挙にご紹介!…とその前に、リノベーション業界の時事的なお話を。
フルスケルトンからのリノベーションでは、通常工事期間はおよそ2~3か月間となりますが、最近はコロナウイルスの影響でなかなか思うとおりに工程が進まないこともあります。
木材の流通が滞って、資材が予定通りに現場に入ってこないこともしばしば。
また、全国的な半導体不足により住宅設備機器の製造も大きな影響を受けています。
そのような状況の中でも「家族が増えたので広い家に住みたい」、「賃貸暮らしを卒業して、家を買って自分らしい暮らしをしたい!」というお客様の想いをお伺いしたり、竣工後、楽しそうに暮らしているお客様の姿を見るととても励みになり、nuリノベーション(以下、nu)のスタッフはもちろん、現場の職人さんとも一丸となって空間造りに取り組んでいます!
今回のnuLIVEでも、そういった陰の努力を感じ取っていただきつつ家づくりの面白さを味わっていただけると幸いです(^^)
さて、珍しく真面目な書き出しで前置きが少し長くなりましたが。(笑)
今回ご紹介するのは『おりなす』というコンセプトの物件です!
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◎CONCEPT
おりなす
kitchen×book
2人の共通の趣味である「本」を仕舞うために設けた2.6Jのブックスペース。
多方向からアクセス可能なその空間は家全体を緩やかに繋ぎ、
まるでワンルームのような開放的な印象を創り出します。
シンプルな素材が織り重なることで生まれる軽やかなリズムが隅々まで響き渡る、
ニュートラルで居心地の良い住処が完成しました。
◎PLAN
◎IMAGE PERSPECTIVE
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まずは、解体前後を見比べてみましょう!
△掃出し窓から玄関に向かって(BEFORE)
△掃出し窓から玄関に向かって(AFTER)
解体工事は一度に4〜5名の職人が作業を行い、約4日間でコンクリートむき出しの状態に!
スケルトンの状態は、いつ見ても壮観です…。
ここに早速、間仕切り壁の軸組を立てていきます。
手前に写っている大量の資材は、これから床の下地となるボード材です。
これを組み上げていくと…、
こうなります!
少しわかりづらいかもしれませんが、先ほどまではコンクリートが剥き出しだった床一面に、木のボード材が敷き詰められています。
これまでのnuLIVEでもよく登場していたパーチクルボード。
木材の小片やチップを加熱・圧縮して板状にしたもので、とても頑丈な素材です。
実はこのボード材も、新型コロナウイルスの影響を強く受けている資材です。
理由のひとつとしては、世界的なリモートワークの浸透により住まいについて見直す機会が増え、アメリカなどを中心に新築やリフォームの需要が急増。木材の供給が追いつかなくなり、木材の輸入量が不足するという状態になっているんです…。
詳しく書いてしまうと長くなってしまうので、昨今の建築業界についてご興味がある方は、ぜひ「ウッドショック」で検索してみてくださいね。
こちらの現場は何とか問題を解決し、床工事も順調に進みました◎
壁・天井・床を終えて、次は窓枠やドア枠を取り付けていきます。
こちらの物件のように、ワイドスパンの掃出し窓に窓枠を取り付けるのはとても大変な作業です。
そんな作業を熟練の職人さんが一人でやっていて、驚きです…!
長年の職人経験があってこそ成せる技ですね。
さて、LDKから水回りに視点を移してみると、同じタイミングでユニットバスの設置をしていました。
水を扱うお風呂周りなどは、取り付ける位置や床の高さの調整など、特に慎重になる箇所。
脱衣室の床の仕上げ高さに合わせるようにユニットバスの支持脚の長さを調整してもらいます。
高さを正確に出すために、下の写真のように実際に使うフローリングと同じ厚みの板材を挟んで高さを調整しています。
ユニットバスの取り付けはメーカーが手配する施工業者の方が行うので1日限りのお付き合いですが、連携プレーできちんと納めていきます。
再びLDKに戻ります!
窓枠・ドア枠を付けたら壁のボードを貼り、造作工事へと進んでいきます。
ボードを貼ると、間取りがしっかり見えてきますので、ぐっとお部屋らしい印象になりますね!
次の写真はカウンターの天板を壁で支えるために、ボード1枚分だけ天板を飲み込ませているところです。
これもマニアックな部分になるのでわかりづらいかもしれませんが…(笑)
壁の下半分の黄色い面がボードで、その厚みに乗せるようにしてカウンターの天板となる木板が固定されているのがおわかりいただけるかと思います。
これも、仕上がりを美しく見せつつ、強度のあるカウンターを造作するための施工方法。
リノベーションはこういった目に見えない細部の工夫が部屋全体に散りばめられているので、面白いですよね!
ボードを全て貼り終えると、後日電気屋さんがスイッチやコンセントを取り付けられるように、ボードの一部を開口していきます。
一度穴を開けると復旧するのに余分な手間がかかってしまうので、間違えないように開口位置を割り出します。
今回の現場では、タイルを貼る壁面にコンセントを取り付ける箇所がありましたので、タイルの目地に合わせてコンセントが取り付けられるように寸法を細かく決めます。
電気屋さんだけでなく、後々タイル屋さんの作業のしやすさにも繋がるので、こう言った位置決めの作業はとても大切です!
前編はここまでです!
こちらの現場の一番の見所は、次回ご紹介する壁一面の本棚や造作キッチン・洗面台。
左官工事もポイントになりますので、後編もぜひお楽しみに!!