こんにちは。
少し前ですが、GWに韓国ソウルへ行ってきました。
実動2日で忙しなく建物巡りばかりしていた旅になりましたが。自由で大胆な建築が多く非常に楽しかったため、ご紹介します。
ますは絶対行きたいと思っていたザハ・ハディドの東大門デザインプラザです。日本ではザハ建築は見れないため、とても楽しみにしていた場所です。実際に行くと想像以上に大きく大迫力の曲線の塊がそこにあること自体が感動でした。
建物の中に入ると、外の曲線がそのまま内部空間に続いているような構成で、 曲線なのに何故かノイズがなく、洗練されていました。
個人的に好きだったのが渦巻状の階段です。どうやって設計して、どう形にしたのか想像もつかないくらい複雑で、 あまりにも自由なザハ建築を見られる韓国に少し羨ましさも感じました。
続いて聖水(ソンス)というエリアへ。
聖水は昔工業地帯だったらしく、今はその跡をうまく残しつつ、新しい店が次々生まれているという、今韓国で最も熱いエリアとも言われています。
一際目を引くのがこのTAMBURINS聖水店で、RCの躯体部分だけ残して解体した迫力のあるインスタレーションのような外観が特徴的です。
無駄を楽しむの最終形のようなデザインで、躯体の古さもかなりのものです。
実際の店舗スペースは地下にあり、 どちらかというと「展示」されている感じでした。
地価が高いのにある種無駄な空間を作り、「売るより記憶に残す」というビジネス的視点は今っぽくて面白いなと思いました。
続いて、聖水onionカフェも最も楽しみにしていた場所の一つ。
1960〜70年代に元々倉庫・工場だった建物を大胆に残しつつリノベーションしている大人気カフェです。
「リノベっぽい」を極めたようなざっくり建築で、壊れてもおかしくなさそうな構造がむしろ魅力となっています。
壊して終わりみたいな空間も多く、大胆だなと。
注文したのはクイニーアマンにシュークリームを合体させたようなスイーツ。
上のシュークリームにはアイスクリームが混ざっていおり、下のクイニーアマンの中にはクリームチーズが入っていました。
カロリー等完全に無視しており、建築に負けてない自由さを感じました。
全体的にラフで自由。でもその荒さが居心地よくて、 日本ではなかなか味わえない空気だと思いました。韓国は建築制約が比較的緩やかだからこそ、こういう空間が可能なのかなと推測できます。
2日目は好きなファッション巡りもできました。このお店は江南にあるセカンドハンドショップ「 STILL NICE」。会社の後輩に教えてもらって行ったのですが、珍しいヴィンテージ品が多く楽しかったです。
大開口から自然光が柔らかく差し込んでいて、明るく落ち着いた空間です。
トップライトもあり、 扱っている服はストリートやカジュアル形が多いのに、自然一体的で上品。ギャラリーのようでもありました。
続いては韓国発のファッションブランド「ADER ERROR 」。
デザイナーが1人ではなく、インテリアデザイン、ファッション、建築、金融など、さまざまな分野から集められた、約20人の匿名クルーによって手掛けられる人気ブランドです。
店舗の建築も有名で、ADER新沙スペースは砕けたレンガのような大胆な外観で、 ブランドコンセプトの「不完全さの美」を表現しているそうです。非常に大胆です。
ファサード続きになりますが、こちらが韓国の巨匠建築家「キム・スグン」の京東教会。
この方は、韓国のモダン建築の礎を築いた存在とのことで、この教会の祈りの手を模したレンガ作りの外装には独特な緊張感と神秘性を感じました。
こちらはアラリオ・ミュージアム・イン・スペース。
キム・スグンの代表作である建築事務所(1971)だった場所を外観そのままに現代美術館にコンバージョンしたものです。
これでもかと蔦の絡まる外観は設計当初から考えられたものだそうで、長い歴史を感じるSF感がありました。黒いレンガに不規則に開いた窓が有機的で、自然一体感を強くあらわしているなと。
最後に訪れたのは、ヘルツォーク&ド・ムーロン設計の美術館 SONGEUN Art Space。刺さりそうなほど鋭く尖ったフォルムが印象的で、その外観のかっこよさから絶対に行きたかった場所の1つでした。
かなり楽しみにしていたのですが、まさかの休業日で中には入ることができず、とても残念でした。
次回は必ず訪れたいです。
2日間の短い滞在だったのですが、なかなかボリュームのある建築巡りができて良かったです。
ソウルの自由な建築に触れることができ、発見を重ねる旅はとても楽しかったです。
是非また行きたいなと思います。