世田谷区「松陰神社前」駅
3回目の今回ご案内するのは、世田谷区のちょうど真ん中あたりに位置する松陰神社前駅周辺。
明るい時間帯の散歩にぴったりな、新しさと懐かしさが心地よいリズムで調和する街です。
【 松陰神社前マップ 】
1.松陰神社前駅 | 2.STUDY | 3.仲茶家 | 4.松陰神社 | 5.国士舘大学 |6.世田谷区役所 | 7.松陰PLAT | 8.世田谷電車のみえる公園 | 9.ブーランジェリースドウ | 10.ニコラス精養堂 | 11.nostos books | 12.山とハチミツ | 13.メルシーベイク | 14.松崎煎餅 | 15.This | 16.KANNON COFFEE shoinjinnja | 17.サミット | 18.世田谷若林三郵便局 | 19.ガスト | 20.カクヤス
【 とうきょうさんぽ「松陰神社前駅」で紹介したお店を[ googleマップ ]で見る。】
|松陰神社前ってどんな町?
2両編成のローカル線「世田谷線」の、三軒茶屋駅から数えて4つ目の駅。
世田谷線に実際に乗車すると分かりますが、とてもゆるい雰囲気の街並みをゆるりと運行し、無人の駅で発着し、Suicaはどこにかざせば良いのか悩んでしまうような、なんとものんびりした電車です。そんな電車の走る町は、同じくらいのんびり。昔からある老舗と、若者たちが創り上げるモダンな空気感が気持ちよく融合する商店街は、どんな世代の人にもやさしく、老若男女さまざまな年代の方がお散歩しています。
|交通面は?
世田谷線の1日平均乗車人数は約5.8万人(東急電鉄調べ)で、その数は同じ東急電鉄の田園都市線と比べると、後者は約128万人なので、その差は歴然。
世田谷線の他に、東急バス・小田急バスが運行。
それぞれ渋谷駅行きと、五反田駅行きに分かれており、都心へのアクセスの良さがうかがえます。
三軒茶屋までは、バス通りから歩いて20分強。
バス通りにはチェーン店から個人営業店まで様々なお店が並ぶので、
こちらも街さんぽにはオススメのルートです。
こちらが「松陰神社前」(1)のホーム。駅改札はなく、Suicaは電車内でかざすスタイル。降りるとき、ちょっとだけ戸惑います。
この日はラッキーなことにニャーニャー電車(正しくは「幸福の招き猫電車」)を見られました!
世田谷線の50周年記念ラッピングで、なんと中のつり革も招き猫の形をしているんですよ〜!そして床には、猫の足跡までついているとかいないとか。
猫好きにはたまりません。顔はちょっとコワイですけど。
さて、駅の北側、世田谷線でいうと三軒茶屋方面ホーム側からおさんぽスタートです!
|駅を挟んで北側へ
駅を降りてすぐ右手にあるのが、「STUDY」(2)
誰でも気軽に入れることを目指した、いわば大衆食堂的なカフェです。
この日は“カジキマグロの竜田揚げ 香味野菜の和風ダレ”をオーダー。
スープ、ドリンク付きで1,100円(税込)です。
このカフェは、店に入ってすぐ筒型の本棚があり、
大人向けのライフスタイルに寄せた単行本や、子ども向けの絵本が並んでいました。
一人で来て、ゆっくり本を読みながら寛ぐのも良さそう。
さて、ここからはひたすらまっすぐに歩きます。
腹ごなしをしたら、目指すはあそこなのですから。
目指す先に見えてきたのは、こんな看板。
「松陰塾」!!
入塾しただけで、なんだか頭が良くなりそうです。
塾の下には、「仲茶家」(3)という定食屋さんが。
のぼりには、とんかつと書かれていますが、スパイシーなカレーも美味しいんだとか。食べてみたい。
さて、お目当てのあそこが見えてきました。
松陰神社前駅のシンボル「松陰神社」(4)です。
てくてくラジオ!
これは微弱電波音声システムというAMラジオで聴くことができる音声案内です。
主に視覚障害者の方に向けた音声案内サービスで、「ユニバーサルデザイン福祉のまちづくり推進モデル事業」を実現している松陰神社前ならではの取り組み。
社殿は、1927年頃に造営されたもののようです。
それにしても、全体的にとても美しい佇まいの神社でした。
さて、松陰神社のお隣の若林公園を過ぎると、
「国士舘大学」(5)が見えてきます。
こちらはメイプルセンチュリーホールという建物。
道路を挟んで反対側は、図書館の入っているメディアセンターです。
国士舘大学を背にした対角線上には「世田谷区役所」(6)が。
そう、松陰神社前に暮らすメリットは、なんといっても区役所が近い!ということ。住民票が必要になったときも、保育園の入園申し込みのときも、子どもの3歳児検診のときにも、近いので便利。
さて、この世田谷区役所。
建築がお好きな方であればすでにご存知の通り、日本人としてはじめてル・コルビュジェに弟子入りした建築家として有名な「前川國男」設計の建築であります。
(私は全く知りませんでした…!)
区役所は広く、中にはこんなものが。
女子走り高跳びの世界記録は2.09mなので、この数字はいかに。
第二庁舎も第一庁舎と同様に、コンクリート打ち放しで趣のある外観。
私もここに認可保育園の申し込みに来たのが懐かしい…。
余談ですが、申し込み用紙をもらいに来たときに、TBSに取材されたのは良き思い出です。
さて、ここらで北側のさんぽは終えて、一旦駅方面へ戻ります。
続いて南側を歩いてみましょう。
|駅を挟んで南側へ
駅を降りてすぐにあるのは、「松陰PLAT」(7)という建物。
築50年以上の木造アパートをリノベーションしたというこちらの建物は、ライフスタイルにまつわる雑貨屋や飲食店の入った、町のプラットホーム。
黒板にMAPが書いてあるのもほっこりします。
MAPの右下に書いてある「good sleep baker」は、
nuリノベーション発行のライフスタイル誌「UNIQUES」でも取り上げたお店。
18時からオープンする、パンとクラフトビールを楽しめるパン屋さんです。
松陰PLATのすぐ横には、小さな小さな公園「世田谷電車のみえる公園」(8)。
えっと、この遊具はどうやって遊ぶのでしょう。
松陰神社には、こんな感じの小さな公園が点在していて、まるで「ちょっと休んでいって」と町の人たちに言われているようです。
また、駅の方に戻ると道の途中に「ブーランジェリースドウ」(9)を発見。
残念ながらこの日は定休日でしたが、焼きたてのパンが次々に焼きあがるアクティブなパン屋さんで、クロワッサンが絶品です。毎日行列。
駅沿いに進むと、線路沿いにまたパン屋さん。
店名が「ニコラス精養堂」(10)といいまして、コスパが良すぎることで有名です。THE町のパンやさんという雰囲気の店内。
最初にご紹介した「STUDY」さんでもここのパンを食べられます。
さて、いよいよ商店街の反対側へと歩みを進めていきます。
町の商店街なので、ドラッグストアは必須です。
その横には、言わずと知れた「nostos books(ノストスブックス)」(11)。
松陰神社は、ノストス前・ノストス後と言われるほど、この本屋さんができたことで松陰通り商店街はかなり前衛的になったそうです。
内装は、「STUDY」の店主である鈴木さんが手がけたそう。
ここでしか出会えない一冊に出会える、オシャレだけど深い、そんな本屋さんです。
ノストスブックスの奥には、こじんまりとしたお店がひしめく小道が。
ハチミツ専門店「山とハチミツ」(12)。ハチミツを陳列する棚が、ミツバチの巣みたいでかわいい。
定食屋さん。
ノストスブックスのななめ向かいには、私の大好きなフランス菓子屋さん「メルシーベイク」(13)がちょこんと姿を見せます。
このバナナケーキ、ほんまに大好きです。(突然の関西弁になるほど)テイクアウト用の包みも、フランスを思わせるカラーリング。
胸高鳴ります。
その横には「松崎煎餅」(14)も。
フランス菓子も、煎餅も、松陰神社前におまかせください。
平日の午後、穏やかな雰囲気です。
そんな中、突如現れる「This」(15)さん。
オシャレすぎるキャンドルや
この日は、ポルトガルの雑貨や食器が展示販売されていました。
ドリップコーヒーもいただけるこちら、ほんまにオシャレです。
ちょっと歩き疲れて来たので、こちらで休憩。
美味しいコーヒーをいただける、「KANNON COFFEE」(16)さんです。
本店は名古屋で、鎌倉にもお店があるとのことですが、さすがは松陰神社前。
吉田松陰を型どったクッキーが売られていました。
カップが素敵。
店内は古民家のようで、木のぬくもりが感じられます。
私はこちらのショートブレッドをコーヒーのアテにチョイス。
しょっぱ甘くて、ラテとベストマッチ。
八百屋さんや、
子ども服やさん、
また八百屋さん。
そんなこんなで商店街を抜けました。
商店街の入り口は、こんな感じです。
バス通りは賑やかで、徒歩の人、自転車の人が往々に行き交います。
サミットから商店街方面にまた戻ると、小さな小さな「世田谷若林三郵便局」(18)。
商店街とその周辺で生活にまつわることがすべて完結するのって、便利この上ないですよね。
道路を挟んで反対側には、みんなのレストラン「ガスト」(19)が。
ファミレスもちゃんとあるところ、好きです。
さて、この散歩の最後に登場するのは「カクヤス」(20)。
松陰神社前ってなんでもあることがうかがえる、このチェーン店のラインナップ。
まとめ
いわゆる“オシャレな”お店が多い印象の松陰神社前。メディアで取り上げられた有名店は実際どんな空気をまとっているのだろうと、店の扉を開けるたびにちょっとドキドキ。
でも実際に街を散策しているうちに、いつの間にかオシャレさではなく、居心地の良さや懐かしさを感じている自分に気がつきます。
30代の若いエネルギーで作りあげた、ありそうでないお店たち。そしてそれらをゆるやかに包み込む老舗の連なり。さらにバリアフリーな道路や、世田谷線の開けたホーム。
すべてが面白く溶け合って、どんな世代のどんな人でも受け入れられるような町としてそこに在りました。
実際に住むとなったら。
そんな視点で散歩をしましたが、生活雑貨から日々の食材、来客の際におもてなしするお菓子まで。
この町に暮らしたならば、徒歩圏内でなんでも揃うのが魅力のひとつだと思います。
買うだけでなく、“気に入り”や“お得意さん”、そんな表現ができそうな個人営業店ばかりが並ぶので、街全体が知り合いになれそう。
世田谷線は、1日乗り放題の切符も販売しているので松陰神社前だけでなく隣の街も散策してみてくださいね。
さて、次にご紹介するのは東横線沿いの「学芸大学」駅。
どんな街なのでしょう。ワクワクします。
【 とうきょうさんぽ「松陰神社前駅」で紹介したお店を[ googleマップ ]で見る。】
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