こんにちは。
本日は珈琲の焙煎についてのお話しです。
まず焙煎とは何か。普段聞きならない言葉ですが、焙煎とは、食材を加熱乾燥させることで食材の成分に熱化学変化を加えることです。
珈琲には7つの味わいがあると言われています。
香り、苦味、酸味、旨味、甘味、コク、余韻(珈琲を飲んだ後に口の中に残る余韻)
これらの味わいをコントロールし、珈琲の生豆本来の特徴を最大限引き出すことが、焙煎の目的となります。
上のグラフは珈琲の味と焙煎の関係を示した図です。
横軸は焙煎の度合いです。右に行くほど、深煎り(長時間焙煎)となります。
縦軸は味わいです。図から深く焙煎すると苦味とコクが顕著となり、浅煎り(短時間焙煎)になると酸味やキレのあるさっぱりした味わいとなります。
珈琲に含まれるカフェインに関してですが、なんとなく苦味の多い深煎りの方がカフェインが多いと思いがちです。
しかし、実際は、カフェインは熱に弱いため、浅煎りの方がカフェイン量が多くなります。
因みに、深煎りになるほどリラックス作用が強くなると言われております。
焙煎の方法はとてもシンプルですので、簡単に写真で説明します。
↑↑が焙煎機となります。こちらに生豆を入れて火をつければ焙煎開始です。
焙煎機も様々な種類がありますが、専門的すぎるので割愛します。
↑↑焙煎直後の珈琲豆の状態です。
↑焙煎が進むにつれて豆は膨らみ、色見も徐々に生豆の青白い色から、茶色に変化していきます。
豆の膨らみ具合、色見、ツヤ、爆ぜる音(ポップコーンのように珈琲豆も爆ぜる)を確認しながら、ベストのタイミングで豆を焙煎機から出します。
このタイミングがとても難しく、2、3秒の誤差で味わいが大きく変わってしまいます。
↑↑焙煎が終わったら、余熱で焙煎が進行しないように一気に冷却します。
これで焙煎終了ではありません。
ここから、欠損のある豆がないか全ての豆を一つ一つチェックして、焙煎が完成します。
珈琲焙煎は工程自体はとてもシンプルです。
しかし、珈琲豆の産地やコーヒー樹の品種、精製方法、後、気象条件によっても豆の変化の仕方が全然異なってきます。
「珈琲豆は生きものだからね」
この言葉は、本で勉強したり焙煎のデータをメモしていた時に、師匠に言われた言葉です。
何気なく言った言葉だと思いますが、すごく心に残っています。
それ以来、本や過去のデータよりも、目の前の豆の状態に意識を集中することを心かけるようにしています。
達人レベルまでいくと、珈琲豆が「今だ」って話かけてくるそうです。
最後に、弊社では自分が焙煎した珈琲をお出ししております。
是非、リノベのご相談、打合せのお供に、飲んでいただけると幸いです。
[2021.01.19]