キッチンが劇的に変わる!リノベーションで叶えるパントリーのある暮らし
家の中にある様々な収納の中でも、キッチンに隣接した収納スペースである『パントリー』。近年注目が集まる『パントリーのある家』について、トレンドやおすすめのアイデアをご紹介します。
物件探しから設計・施工、インテリアまでをワンストップで手掛けるnuリノベーション(株式会社ニューユニークス)のスタッフ。
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<この記事のトピックス>
・なぜ、パントリーが人気なのか
・パントリーの種類と特徴
・「パントリーのある暮らし」実際の声は?
・パントリーの工事費用とポイント
なぜ、パントリーが人気なのか
洗練されたインテリアをつくり出すためには、なるべく生活感を抑えることが大切です。
キッチンには、調理器具や家電、食材・調味料のストックなど何かと生活感の出やすいものが多く、キッチン周りの収納量をあげることは、洗練されたインテリアづくりには欠かせません。
その際に、救世主となるのが“パントリー”。
洋服をクローゼットにしまうように、キッチン周りの雑多なものを丸ごとしまっておけるスペースがあると助かりますよね。
パントリーとは?
キッチンと隣接する、0.5〜2Jほどの部屋。
内部に棚を取り付けて食材や食器をしまったり、冷蔵庫などの大きな家電を置いたりすることも可能です。
ここからは、nuリノベーション(以下、nu)の施工事例の中でも人気のパントリーデザインを多数ご紹介!
リノベーションで使い勝手のいい動線をつくるコツを、実例を交えながら見ていきましょう。
パントリーの種類と特徴
パントリーの種類は大きく分けて3つあります。
それぞれに強みとなる特徴がありますので、ご自身にあったパントリーはどのタイプか、考えながら読んでみてくださいね。
TYPE1 | ウォークインパントリー
「パントリー」と言われて最もイメージしやすいのがこのタイプのパントリー。
壁面を3面確保することができるため、ウォークインパントリーを設置してキッチンの収納力を大幅にアップできたり、しっかりと目隠しができたりする点がメリット。
入り口に引き戸やロールスクリーンを設置すればクローズな空間にできるのも嬉しいですね。
TYPE2 | ウォークスルーパントリー
ウォークインパントリーと似ていますが、複数の出入り口を設けて、キッチンから別の部屋へ抜ける動線を確保するウォークスルータイプも人気です。
ウォークスルーする先を玄関にしたり洗面室にしたりと間取りの自由度も高く、暮らしに合わせた回遊動線をつくり出すことが可能です。
TYPE3 | 壁面パントリー
パントリーとキッチンバックカウンターのハイブリッドタイプで、キッチンの背面や、キッチンへの通路沿いの壁に、壁一面の収納を設けます。
個室化されていないため通路としての空間が不要。狭いスペースでも有効活用できる小型パントリーのリノベーションとして、間取りに制限がある場合や限られた空間でも取り入れやすいのが魅力です。
「パントリーのある暮らし」実際の声は?
ここからは、実際にパントリーのある暮らしのメリットを体感しているお客様の声をご紹介。設計時のこだわりポイントなども合わせて解説することで、パントリーのある暮らしが快適になる理由を紐解いていきます!
■インテリアとして楽しむパントリー
・リノベーション事例:「tone」(神奈川県鎌倉市)
セパレートキッチンから、通路を挟んで隣接する場所に2.2Jのパントリーを設えたTさん。コの字型に設置された棚には器や木箱に詰められたストック品などが、まるでライフスタイルショップのように並べられています。
Tさん:パントリーと言うと、食料品などのストックを“上手く隠す場所”というイメージですが、セミオープンなのでここもキッチンの一部だと考えています。なので、ストック類は瓶や木箱に詰め替えて、美しい見た目を保つように心掛けています。逆に雑多な日用品などはキッチン下部の扉付き収納スペースに仕舞って、生活感が出ないようにしています。
リノベーションの中でも、キッチン周りは一番こだわった箇所だといい、アーチ開口の奥のパントリーの世界観も大切にされているTさん。
リノベをする前と比べて丁寧に暮らすことを心掛けるようになったそうで、その言葉通り、どこを切り取っても洗練された空間に仕上がっています。
■オーダーリノベならではの、造作キッチンと一体化したパントリー
・リノベーション事例:「ととのい」(東京都江東区)
18.1JのLDKに、全長約6mの壁付けキッチンを造作したKさん。
キッチン自体に収納力がたっぷりあることからパントリーは冷蔵庫を収納できるミニマムサイズとしました。
間取り図を見ると、造作キッチンの端がパントリーに入り込んでいることがわかります。
パントリーとしての収納スペースをキッチンと一体的に造ることで統一感が出て、視覚的に横の広がりを感じられる点が魅力的です。
Kさん:唯一カウンター上に置いているのは、私たちの毎日の朝食に欠かせないトースター、コーヒーミル、ケトルだけです。特にコーヒー好きな私にとって、これらは譲れないアイテムです。大型家電を隠すだけで、キッチンの印象がぐっとすっきりしました。(Mr.&Mrs. KOMATSU renovation diary-vol.5-より引用)
パントリーの開口は角をアールに。K邸を包み込むベージュの柔らかな色が合わさって、心地よい空気感をつくり出しています。
■回遊性のあるパントリーで家事効率を向上!
・リノベーション事例:「KONOMOTO」(東京都日野市)
造作の壁付けキッチンと隣接する位置に2.7Jのパントリーを設えたYさん。
パントリーの奥はWIC、脱衣室とも繋がっていて、キッチン→パントリー→WIC→脱衣室→LDKと1ストロークで廻れる回遊性を確保し、家事動線を快適にデザインしました。
Yさん:パントリーとWICを繋げて欲しいとお願いしたら、水回りまで回遊できるこのプランを提案してくれて。共働きで仕事の日は忙しいので、裏動線のあるこの間取りに本当に助けられています。
家電やストック類はパントリーへ。見える場所にはシンプルな飾り棚を1枚設置し最小限のツールとインテリアを飾ることで、造作キッチン自体もインテリアの一部として楽しむデザインとしました。
リノベーションで、ライフスタイルに合った動線上にパントリーをつくり上げたYさん。裏動線を囲む壁は、ざっくりとした風合いのブリックタイルを張り込んで装飾。シンプルな北欧テイストのLDKの中でもフォーカルポイントとなっています。
■シンプルな美しさを追求した壁面パントリー
・リノベーション事例:「a line」(東京都町田市)
木とモールテックスのコントラストが印象的なT邸。
ミニマルを追求したT邸の美しさの秘訣は、奥様がこだわり抜いたというキッチンの収納です。
手掛けのない真っ白な引き戸を開けると、既製品のシェルフがすっぽりと入った大容量のパントリーが出現。反対側の引き戸を開けると冷蔵庫が格納されていて、調理中以外は完全に生活感を消すことができるつくりとなっています。
Tさん:物がごちゃごちゃしているのが嫌だったので、隠す収納を徹底しました。(以前住んでいた)賃貸のキッチンと広さこそ変わっていないですが、自分に合った収納のおかげで快適に使えるようになりました。
また、間取り図を見ると背面のパントリーの他に、ガスコンロの背面にもパントリー空間が隠されているT邸。
LDKから完全に死角となるこの空間にはオープンシェルフを設置し、キッチンツールや電子レンジなど、使用頻度が高いものなどが収納されています。
パントリー工事の費用とチェックポイント
魅力たっぷりのパントリーですが、選ぶ素材やつくり方によっては工事費用が想定以上に膨らんでしまったり、使い勝手が悪くパントリーの魅力を活かしきれないプランになってしまったりすることも。
ここからは、リノベーションで理想のパントリーを実現するためのポイントを解説していきますので、ご自身がリノベーションする物件の条件や希望する使い勝手などと照らし合わせて、後悔のないパントリーリノベーションを叶えましょう。
チェックポイント1 | パントリーの広さは適切か
パントリーは、広ければ広いほどいいというわけではありません。
LDKを圧迫してまでパントリーを広く取ったのに、実際にはそこまで仕舞うものがなく無駄な空間になってしまっては、元も子もありません。
そのような失敗をしないためにも、まずはご自身が仕舞いたいと考えている食器やストック品、家電の量を把握し、物件の広さやキッチン本体の収納力に対して適切な広さのパントリーを取るようにしましょう。
チェックポイント2 | パントリー内の棚は造作?既製品?
パントリー内部に棚を設置する際に、造作にするか既製品の家具を置くかによってコスト感が大きく変動します。
特に、引き出し収納を設けたい場合や、パントリーが広く造作のボリュームが大きくなる場合には思ったよりコストが膨らんでしまうケースも。
パントリーのコスト調整をする際には、どちらか一方だけで検討せず造作するケースと既製品を購入するケースとで費用感を比較し、コストパフォーマンスを高められる方法を選択するようにしましょう!
チェックポイント3 | パントリーの仕上げ材や換気設備
パントリー内部の仕上げ材を何で設定するのかも、使い勝手やコスト感に影響してきます。
特に食材のストックを多く置きたいという方は、湿気や匂いが篭らないようメンテナンスがしやすい素材や換気設備を設定するのがおすすめです。
nuの施工事例で多く採用される床材は、Pタイルや塩ビタイルといった樹脂系タイル。水や汚れに強く、クリーナーでさっと掃除することができるため、水回りに使用されるケースが多い素材です。また、フローリングや磁器質タイルと比較して工事費用を抑えることができる点も、意匠性があまり求められないパントリーの床材として人気が高い理由の一つといえます。
上記3つのチェックポイントの他にも、電気計画や棚の耐荷重など、パントリーのリノベーションの際には注意するべきポイントがたくさんあります。
nuではお客様一人ひとりの理想の暮らしや使い勝手を徹底的にヒアリングし、空間をつくり上げていきますので、世界にたった一つのパントリーづくりを楽しんでいただけます。
最後に
今回は、リノベーションでパントリーをつくる際の基礎知識や、実際にパントリーのある暮らしを楽しむお客様の声をご紹介しました。
今回取り上げたお宅以外にも魅力的なパントリーのあるリノベーション事例がたくさんありますので、ぜひ施工事例ページからチェックしてみてくださいね。
よくあるご質問
Q1.パントリーとは?
A.
キッチンと隣接する、0.5〜2Jほどの部屋。内部に棚を取り付けて食材や食器をしまったり、冷蔵庫などの大きな家電を置いたりすることも可能です。
Q2.パントリーには種類はありますか?
A.
主に「ウォークインパントリー」「ウォークスルーパントリー」「壁面パントリー」の3つのタイプが主流。ご自宅の間取りや使い勝手によっておすすめのつくり方が異なるため、それぞれの特徴を比べてご自身にぴったりのタイプを選びましょう。
Q3.リノベーションでパントリーをつくる際に気をつけるべきポイントはありますか?
A.
パントリーに何を仕舞いたいかによって、気をつけるべきポイントは異なります。特に冷蔵庫や電子レンジなど家電を仕舞いたい場合はコンセントの数・高さなどの電気計画や、棚板の耐荷重など安全に使えるようしっかりと計画を練りましょう。