モデルの斉藤アリスさんとお届けする、ご自宅のリノベーション日記。
物件探しから、工事中の現場のレポートまで。アリスさんと一緒に、はじめてのリノベーションを楽しく進めていきましょう!
[ Vol.11 既製品?造作? ]
前回、キッチン横の壁一面をタイルにするというお話をしました。
アリスさんの選んだタイル、とても素敵でしたよね。
今回は、そのタイルの壁の横に設置するキッチン選びのお話です。
キッチンって家の顔にもなりうる、とても大きな存在。
だって想像してみてください。
真っ白い空間に、ブラックの大理石で造作されたキッチンがある空間と、
真っ白い空間に、無垢の木でできた温もり感たっぷりのキッチンがある空間。
…どちらが好きですか?とかそういう話ではなくて、
この2つの空間が与える印象ってまったく違いますよね、という問いかけです。
この連載を読んでいただいている方は、もうお気づきかと思うのですが
キッチン選びもまた、こだわる人にとっては選択肢の宝庫なんです。
キッチン本体を選ぶところからはじまり、水栓、コンロ、食洗機、レンジフード…。
気が遠くなるほど種類が豊富。
ただ、キッチンを選ぶときにはまず大きく2つの選択肢に分かれます。
それが「既製品」にするか「造作」にするかということ。
既製品というのは、よく聞く「システムキッチン」を想像していただければ良いかと思います。
基本的には、コンロやシンク、作業スペース、収納スペースまでが一体化したキッチンのこと。
掃除のしやすい素材で作られているので汚れが落ちやすかったり、
収納もしまうものを考て作られているので、使いやすさがメリットとして挙げられます。
最近ではメーカーが各種オプションで自分好みのキッチンをつくれるよう開発しているので、
素材感や食洗機の有無、色やデザインを豊富な種類の中から選べるようになっていますよ。
システムキッチンでも、選べる範囲はかなり広いのですが、
「いやいやもっとこだわりたい!理想のキッチンがあるんです」という方が
迷わず選ぶのが「造作キッチン」です。
特徴は…
すべてを自分好みにつくれること。
そう、ゼロベースで、完全にオリジナルのキッチンをつくるということです。
たとえば、“オールステンレスでつくりたい” ですとか、
“ダイニングキッチンと一体型にしたい” とか…
ことばで説明しても想像しにくいと思いますので、
nuリノベーション(以下、nu)でデザインした造作キッチンをいくつかお見せしますね。
こちらは、あるショールームで見たキッチンがあまりに素敵で真似して作ったという事例。
まるで家具のような佇まいが、大人の余裕を感じますね。
こちらはシンク側に業務用キッチンを導入し、コンロ側はアイランド型で造作した事例。
コンロ側は作業台も兼ねているので、来客があった際にはみんなでお料理を作ることもできそうです。
こちらは、家の中心にキッチンを大胆に配置した事例。
どっしりとした印象にならないよう、床から浮いて見えるような
デザインに仕上げています。
家全体を見渡せるので、家族の繋がりを感じられそうなキッチンですよね。
自身のライフスタイルに合わせて、キッチンもデザインできるということ。
それがリノベーションの良さであり、造作キッチンの良さでもあります。
ただ、すべてをオリジナルでつくるため、システムキッチンと比べて
コストは上がってきます。
だからたとえば、システムキッチンの外側の腰壁だけをオリジナルでつくって
外から見ると造作キッチンに見えるようなデザインにするお客様も
多くいらっしゃいます。
どのキッチンを選んだとしても、メリットもデメリットも必ずついてくるもの。
このあたりは予算との兼ね合い、というところでもありますね。
さて、アリスさんのキッチンに話を戻します。
アリスさんも漏れなく、システムキッチンと造作キッチンで迷っていました。
「Pinterestでウッドワンさんのキッチンを見つけて、こんなキッチンがいいなと思ったのが
スタートです。」
ウッドワンさんは、キッチン全体に無垢材を使用しているのが特徴的なキッチンメーカー。
アリスさんの気になっていたフレームキッチンシリーズは、収納も最小限で引き出しがないため自由度の高いシステムキッチンです。
「無垢材は湿気で膨張したり伸縮したりするので、メーカーさん的にリスクがあるんです。
だから無垢材をここまで使用しているメーカーさんって珍しいんですよ。」と鷲山。
さらに、「このシリーズは、無垢のオーク材を使用しています。
現在計画しているプランのフローリング材と同じものなので、そこで統一感が出せると思いますよ。
無垢オークを使ってキッチンを造作するとなると、かなり費用が上がるので、そういった意味でもオススメです。
バックカウンターもオプションで同じデザインを選べるのですが、こちらも素敵ですよね。」とコメント。
フローリングの横にキッチンを立ち上げる予定のため、
同じ素材で統一されていると空間全体を俯瞰したときにも違和感がなさそうですよね。
そんなアリスさんは、他にも良いシステムキッチンはないかと、
インテリアのショールームが集まる新宿のリビングセンターOZONEに見学に行ってみたんだそう。
ここにはキッチンメーカーさんもいくつか入っているので、
イメージを掴んでみるのにはすごくオススメです!
https://www.ozone.co.jp/
リビングセンターOZONEには、ウッドワンさんも入っているので比較検討しやすかったのだとか。
こんな風にたくさん写真を撮って検討したようです。コンロもいろんな種類があるんですね。
そうそう、アリスさんは、デザイン以外にもコンロにこだわりがありました。
「ガスを使うのが単純に怖いので、IHにしたいんですが鷲山さんどう思いますか?」との質問に、
「IHのメリットは、掃除のしやすさとキッチンの周りが熱くなりにくいというのが特徴です。
一方でガスコンロは集中的に火が出てくるので、火力の強さがメリットなのかな、と思います。
ただ最近はIHもかなり開発されているので、そこまで火力に差も感じづらいかもしれません。」と鷲山。
みなさんは、どちらが好みですか?
見た目の問題や、掃除のしやすさ、コンロひとつ取っても奥深いですよね。
いろんなキッチンを見てみた結果、やはりウッドワンさんのキッチンが好き!と確信したアリスさん。
こんな感じのキッチンを造作するとなると、ウッドワンさんのフレームキッチン+30万円ほどかかります。
それならば、ウッドワンさんのキッチンを選んだ方がお得!
そんなわけで、ウッドワンさんのフレームキッチンを選ぶことに決めました。
何よりも、本当に格好良いですしね!
次回は、洗面と洗濯機、そしてリビング以外の床材についてのお話です。
細かいところも漏れなくお伝えしていきますよー!
(7/20更新予定です!お楽しみに!)
取材・文:山下あい / 撮影:上田瑠美
前回の記事
Vol.1 アリスさんとの出会い | Vol.2 リノベのきっかけ | Vol.3 物件探し | Vol.4 どんな家にしたい? | Vol.5 プレゼンテーション | Vol.7 ショールーム見学 | Vol.8 こだわりの床 | Vol.9 間取り変更!? | vol 10-タイル選び
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