白い円柱が佇む約60㎡のワンルームに暮らすannaさん。お部屋を整えるマイルールやこだわりのインテリアアイテムなど、ユニークな日常を楽しむannaさんの暮らしのアイデアをお届けします。
あこがれの玄関土間
2月も後半にさしかかり、寒さの中にも少し春の匂いを感じられる日々になってきましたね。
よく通る道に咲いているミモザの黄色が眩しく、春はもうすぐそこかなと思うとうきうきとした気分になっている自分がいます。
そんな立春にふさわしいかどうかは分かりませんが、今回はわが家の玄関土間にフォーカスしてみたいと思います。
私がリノベーションに興味を持ったきっかけが、とあるリノベ事例の“土間”というものを見たことが始まりだったので、わが家の中で一番思い入れのある場所と言っても過言ではありません。
なかでも『手仕事で造られる唯一無二な雰囲気が好き』という理由でモルタル床に憧れがありました。
リノベ前は1つの部屋としてリフォームされていた場所を、壁を取り払って玄関と繋げ、一つの空間として使っているので、とても広々としているわが玄関。
もともとは玄関の扉からフラットな土間にする予定だったのですが、工事が始まり床を開けてみたら移動できない配線群があることがわかり、設計を考え直すことに…。配線の格納のために床下に高さが必要とのことで、設計デザイナーさんから「玄関扉からスロープにすることで、自然なかたちで高さを確保できます」と提案いただき、無事に夢のモルタル土間を完成することができました。
リノベーションでは、工事が始まって床や壁を開けてみてから発見する問題などもありましたが、その都度、設計デザイナーの方が様々な別案を考えてくれたので心強かったです。
実際にモルタルと暮らしてみて、見た目はクールな印象ですが経年変化のヒビ割れも含め、手仕事の温もりも感じることができます。また、シンプルでどんなインテリアにも合わせやすいので、想像以上に素敵です。
掃除の面も、気になったら埃を掃いたり、雨で濡れてしまったら水分を軽く拭き取るくらいで、今のところは完結しています。
広い土間は朝のコーディネートを考えるときに便利ですし、ひらけた空間で明るいので、出かける前に気持ちが上向きになる気がしています。
オープンなシューズラック
『風通しのよい家』というのがわが家の裏テーマなので(笑)、シューズラックもオープン仕様に。躯体表しの壁に木材の棚をつけて、涼しげな印象の土間に温もりをプラスしました。
靴は色をグラデーションに見えるように置くと統一感が出る気がするので意識して並べています。
シューズラックの横にあるポールにはS字フックをつけて、夫の日常使いのバッグや防災リュックを掛けており、とても便利です。
こちらのラックは靴を入れる棚としてだけでなく、お気に入りの置物やドライフラワーなども一緒に飾って、アートも楽しめる空間にしていきたいなと思っています。
オープンだと風は通るけれど、靴の臭いはどうなるのだろう…、と少し心配していたのですが、日常的に換気をしっかりしているので今のところあまり気になりません。私は帰ってきたときにふんわり好きな香りがしたらうれしいので、「サンタ・マリア・ノヴェッラ」のポプリを置いています。ポプリの香りがなくなってしまっても、お気に入りのアロマオイルなどを垂らして使い続けることができるので、環境にも優しいですし、ポプリポットはどんなインテリア空間にも馴染みやすいかなと思うのでおすすめです。
倒れる心配のない姿見
玄関の近くに姿見を置きたいと考える方は多いと思います。私もそのうちのひとりで、以前の家でも大きめの鏡を置いていましたが、奥行きはとるし、転倒の心配もあるしでなかなかベストポジションを確保するのに苦労するアイテムだと思っていました。
今回のリノベではそんな悩みを一掃するべく、姿見を壁付けに。ちょうど壁の角ぴったりにつけてもらったので、一見すると鏡だと分かりにくく奥行きがあるように見えて、土間がより広く感じられる効果もあります。
玄関を入って正面に鏡があるので、配送業者の方がたまにびっくりされるのですが、その姿を見るのも楽しいです。すみません、配達員の皆さま…(笑)。
広い土間空間には、廊下から続くスポットライトの他に、引掛けシーリングも設置してもらいました。
躯体の素材感を残した天井や配管も壁紙に合わせて白く塗装したので、空間に馴染むように白っぽい照明にしようとぼんやり決めていて、「SETT F.」というヴィンテージショップでパリのアンティーク照明を購入しました。薄明るい玄関でつけると、ぽわんと丸い月のように見えてとてもかわいらしいのです。
まだまだ発展途上な広い玄関土間。
いま狙っているアイテムは、モルタルの床に合うかなと考えている「HAY」のコート掛けです。購入に至った暁にはまたこちらで報告いたしますね。
それではまた次回のウェブマガジンで。
撮影・文:anna
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