広々とした新居ではじまった、Fさん一家の新しい毎日。nuリノベーションとの1回目のリノベでつくり上げた大好きな自宅をオマージュした、家族の想いと未来への希望が詰まったリノベ空間とは。
動くなら、いま
神奈川県横浜市の小高い丘の上に建つ見晴らしのいいマンション。その最上階のお部屋をリノベーションして暮らすのが、ご夫婦と元気いっぱいの娘さん、そしてシャイな2匹の兄弟猫のFさん一家です。娘さんが誕生される少し前に、nuリノベーション(以下、nu)で最初の家づくりを経験したF夫妻。そんな思い入れのあるご自宅から住み替えることを決意したのは、様々なタイミングがちょうどよく重なったからだったといいます。
「娘の成長や私たちの働き方の変化から、そろそろ住み替えが必要そうだなと漠然と思っていた時に、nuさんと雑誌取材の関係でご連絡を取り合う機会があって。取材に立ち会ってくださったnuの広報スタッフさんが今の僕たちの状況を当時のアドバイザーさんに伝えてくれたことで、『ちょっと探してみましょうか』ということになったんです」とご主人。実は具体的に動き出すのはもう少し先かなと思っていたというFさんですが、冷静に家族の状況を整理してみると、娘さんが保育園から幼稚園に転園したことで物件探しのエリアが少し広げられること、逆に小学校に上がってしまうと学区の関係でまた動きにくくなってしまうかもということもあり、「動くならこのタイミングが最善かもしれない!」と考えるようになったといいます。
譲れない条件はエリアに加え、『広さ』が最優先項目。「前の家が61㎡だったので、そこからの広がりを実感したくて90㎡超の物件を中心に探しました。必然的に該当する物件も少なくて、内見したのもこの家を含め3件のみでした」。
今のご自宅は100㎡超の専有面積に加えて開口の大きな窓と広々としたバルコニーがついた角部屋住戸。周りに高い建物もなく、晴れた日には富士山も望めるという最高のロケーションです。「物件情報が出たその日にアドバイザーさんが内見をおさえてくれて。本当は先方の業者がリフォームして売り出す予定だったところをギリギリで材料の発注を止めていただけたんです。その分の物件価格の交渉もアドバイザーさんがしてくださって。大幅に物件価格が抑えられたので、思っていた以上にリノベーションが楽しめました。本当にHアドバイザーさまさま!という感じです(笑)」と声を揃えるF夫妻。
すべてのタイミングが奇跡的に重なり、Fさん一家の2回目のリノベーションは好発進でスタートを切りました。
オマージュ&アップデート
2回目のリノベーションで譲れなかったポイントは?という問いに対して、ご主人からは「以前の自宅のデザインを継承することでした」というアンサーが。広さ以外に不満はなかったというほど1回目のリノベーションでつくり上げたご自宅が大好きだったというF夫妻は、随所にそのデザインを継承して今回の家づくりを進めていきました。
まず何といっても特徴的なのはキャットウォーク。リビングの天井をぐるりと囲むように設置したラーチの板材は、キャットウォークとオープンシェルフを一体的にデザイン。また、猫ちゃんのトイレスペース用に床材をタイルで張り替えた空間をリビングの一角に設けたのも、以前の家から継承したアイデアです。「猫たちもキャットウォークをすっかり気に入ってくれています。1匹でお昼寝しているときもあれば、2匹で走り回って大運動会をしていることもあって(笑)。猫トイレの背面に換気扇をつけてもらったのは、以前の家を踏まえてアップデートしたポイントですね」とご主人。
キッチンの腰壁に張り込んだ木チップも、以前の家のデザインをオマージュしたもので、「厳密にいうと素材は少し違うんですが、このデザインもとても好きだったので今回も取り入れました。天井やリビングの壁は躯体現しにしたいと思っていたので、木と無機質な素材のバランスが取れてインテリアも合わせやすいです」。
そんなF邸のインテリアは、以前の家で使っていたものと新居に合わせて購入したものが半々くらいの割合で共存しています。「HAYやカリモクのものが多いですね。デザインが洗練されていて、長く使っていても飽きが来ないです。また、家が広くなったことでダイニングテーブルをサイズアップできたので、2人で在宅ワークをするときも快適です」とご主人。ワークスペースとしての空間を設えなかったF邸では、お二人の在宅ワークが重なった際にはこの幅180cmのダイニングテーブルで向かい合ってお仕事をされているんだとか。奥様はキッチン側の椅子が定位置だそうで、「ここからの窓の眺め、大好きです。この景色を見ながら仕事ができるのは気持ちがいいですよ」とにっこり。そんな最高の景色を一望できる奥行きのあるバルコニーには、以前リビングで使っていたHAYのアウトドアベンチが置かれていて、大好きな眺望を独り占めできるFさん一家の特等席となっています。
娘さんのプレイスペースとして使っている、オープンシェルフで緩く仕切られた5.1Jの空間。完全な個室とする案もあったそうですが、あえて扉をつけなかったことでリビングで寛ぐご両親の存在を感じられて、娘さんも安心してこのスペースで遊んでくれているといいます。「おもちゃに侵食されることがなくなって、すっきりしたリビングを保てるのは嬉しいですね。あと、夫婦の荷物はWIC、娘の荷物はプレイスペースのクローゼットという感じで収納を分けたことで朝の支度や家事も楽になりました」と奥様。
また、家族が一番長い時間を過ごすというLDKの出窓には、ソファやダイニングに加えもう一つの寛ぎ空間がデザインされています。
内見でこの家を訪れた時から「心地のいい空間だな」と感じていたというこの大きな出窓。もっと活用できる方法はないかと設計デザイナーと打合せを重ね、窓台を既存よりも15cmほど張り出した仕様とすることで、ゆったりと腰をかけられるカフェのようなこの空間が生まれました。コーヒーを飲んだり、楽しそうに遊ぶ娘さんを眺めたりとさまざまなシーンで活躍しているといい、「お天気が良い日にここにいると、眠くなっちゃうんです(笑)」と、奥様も笑顔で教えてくださいました。
F邸で大きく変化した『広さ』の恩恵は朝のひとときにも。
5時ごろに起床してお弁当作りなどを始めるという奥様は、以前のご自宅ではキッチンと寝室が隣接していたこともあって寝ているご主人や娘さんを起こさないようにと気をつかう場面も多々あったといいますが、今は物理的な距離ができたことで気兼ねなく朝の支度ができるといいます。また、寝室が以前の1.5倍ほどに広がったことで、家族の睡眠の質にも変化が。「スモールベッドを2つ並べて3人で寝ていて、娘が小さいうちはよかったんですが成長に伴ってだんだん狭くなってきて。最終的に僕は半分ベッドから落ちながら寝ていました(笑)。この家ではセミダブルを2つ並べられるようになって、睡眠の質がぐんと上がりましたね!娘の寝起きも良くなったように感じます」。最近は娘さんが起きた気配がすると、2匹の猫ちゃんが寝室まで迎えに行くのが毎朝の日課になっているんだそうで、仲のいい兄弟のような関係性に心がほっこりとあたたかくなります。
日常に潜む幸せ
大好きなデザインはそのままに家が広くなったことで、心と暮らしにもゆとりが生まれたというFさん一家。
「朝日とともに目が覚めること、家族がリビングでゆったり過ごすこと。当たり前のことですが、そんな普通の毎日が幸せだなって、この家で暮らしていると実感するんです」とご主人。取材に同行したアドバイザーやアシスタントデザイナーとも打合せ期間を通じてすっかり打ち解けた様子の娘さんも、家の中を元気いっぱいに走り回ったりお気に入りのおもちゃを教えてくれたりと、この家での暮らしを存分に楽しんでくれているよう。
また、家の中だけでなく住み慣れたこのエリアにもとても愛着があるといい、「駅周辺にはいろいろなお店があるし、駅から少し離れたこの家の周辺には自然がたくさんあって、利便性と自然のバランスもとても良いんです。日当たりのいい家って良くあると思うんですが、この家では日の出から日の入りが見渡せたり、窓から正面に見える丘では馬が走っている姿が見えるんですよ。周辺環境を含め、この家が大好きです!」。「物件を購入した年は、ここ数年分のラッキーを使い果たしたね、なんて話していたりして(笑)」と笑いあうお二人。
広がった住まいと、その中で紡がれる家族の歴史。愛するデザインに見守られながら、Fさん一家の幸せな日常が回り続けていきます。