ユニバーサルデザインとは
ユニバーサルデザインとは、年齢、体格、障がい、性別、能力、文化などに関係なく、可能な限り多くの人が利用できるように設計する方法です。ユニバーサルデザインは、説明書を熟読しなくても、使い方が想像しやすいデザインとも言い換えられます。例えば、廊下の幅を広くして、フロアはすべてフラットにするリノベーションが、ユニバーサルデザインの採用例です。他にも、トイレ、浴室、サッシなどのユニバーサルデザインリノベーション例が多くなっています。なお、バリアフリーとユニバーサルデザインは、障壁への配慮のタイミングが異なります。バリアフリーは、主に障害者と高齢者を配慮し、局所的に既存の建築物の物理的障害を取り除くことを指しますが、後からスロープを設けるなどして、部分的にバリアフリーを施す例もあります。それに対して、ユニバーサルデザインは、施工の当初から障害者と高齢者を配慮した設計を施しておく方法を指します。このように、最初から設計するか、後から改良するかの違いがあるのです。
リノベーションのワンポイントアドバイス
[ユニバーサルデザインを取り入れるリノベーションのメリット]
・一か所のリノベーションで、多くの人々が利用しやすい
ユニバーサルデザインでは、年齢や体格、障がい、性別、能力、文化などに関係なく、極力すべての人々の利用のしやすさを考慮しているため、局所的なバリアフリーで、あからさまな差別感を感じる人々が減少する傾向があります。リノベーション後は、多くの人々が、気兼ねなく利用しやすい施設になります。
・バリアフリー化のコスト無し
ユニバーサルデザインリノベーションは、設計時点で障壁を排除しているため、あとからバリアフリー化する手間が無くなります。つまり、バリアフリー化のコストの削減につなげることができます。
・お客さまが増える
入店する顧客層の幅が広くなるのは、店舗のユニバーサルデザインリノベーションのメリットです。たとえば、年齢、性別、文化など関係で、つい入店をためらってしまう「若者向け」の店舗があるとします。その店先の様相や入店の仕組みを、ユニバーサルデザインリノベーションすれば、顧客層の多様化を見込めます。リノベーション後にユニバーサルデザインで顧客層が多様化すれば、売り上げの上昇につなげることができます。
[ユニバーサルデザインを取り入れる際の注意点]
・鏡と小窓で余裕のある空間づくり
ユニバーサルデザインを適用する箇所は、どうしても敷地内の空間を占有してしまいがちです。なので、ユニバーサルデザイン適用箇所以外の空間が狭くなる可能性があります。これは、部屋や廊下などの幅を広げる、部品を大きく持ちやすく、動かしやすくするなどの工夫が原因しています。鏡と小窓を活用して明かりを多く取り入れることで、空間に余裕を持たせたリノベーションを目指していきましょう。
まとめ
ユニバーサルデザインを意識したリノベーションをする際のワンポイントアドバイスは、小窓で採光し、狭くなった空間を広く見せる工夫を施す点です。ユニバーサルデザインリノベーションは、場所を広く取る必要があるため、必然的に狭くなる空間が生まれます。採光で工夫したユニバーサルデザインの我が家に、多様なゲストを招待してみてはいかがでしょうか。