延べ床面積とは
延べ床面積とは、各階の床面積を合計した面積のことです。床面積は建蔽率や容積率を計算する際に用いられ、法律で規定された以上の建蔽率や容積率の建物は建てられません。延べ床面積は坪単価にも関係していますので、延べ床面積の意味を理解しておくことが重要です。
リノベーションのワンポイントアドバイス
[延べ床面積のリノベーションにおける考え方]
住宅の面積に関する用語には延べ床面積を含めて、次の用語があります。
延べ床面積
建物の各階の床面積を合計した面積。
建築面積
一般的に1階部分の面積がほぼ相当。
施工面積
延べ床面積を含まない縁側、車庫、地下室、屋根裏部屋なども含める。
※延べ床面積は次の面積を含みません。
・縁側などの外側から壁側に2メートルまでの面積
・建物の中に設けられた車庫で延べ床面積の20%までの面積
・地下室が次の条件を満たす場合で、地下室の全床面積の3分の1までの面積
①地面から天井まで1メートル以内
②住宅用途に用いる
・屋根裏部屋が次の条件を満たす場合の面積
①天井高が1.4メートル以下
②面積が屋根裏部屋のある階の面積の50%以下
③梯子が固定されていない。
坪単価は、建物価格 / 坪数(延べ床面積)で表されます。つまり、延べ床面積が大きくなるほど、坪単価が安くなることになります。
[延べ床面積のリノベーションにおける注意点]
延べ床面積の計算では、壁の内側からではなく、壁の厚みの中間から測ります。この計算の仕方で算出された面積を壁芯面積と呼びます。それに対して、壁の内側から測った面積のことを内法面積といいます。これには、壁材や耐火ボードなど外装材があれば、その内側から測ることになります。広告などでの面積は多くのケースで、壁芯面積で測っているので、住んでみて思ったよりも狭く感じる可能性があり得ます。実際の広さを知りたい場合は、設計担当者に内法面積を教えてもらうように要求してもよいでしょうし、リノベーション中の住宅の壁が出来上がってから、自分で測ってみてもよいでしょう。
まとめ
壁芯面積を床面積として表示されていることで、家具の配置ができなかったなどといったトラブルの起きることがあります。部屋の間取りを内法面積で測定した床面積だと思っていると、後で問題が起きるかもしれません。工務店に足を運んだ際に、床面積の測定を内法面積で算出した結果として、すんなりと答えられるかは、信頼できる業者であるかを判定するうえでの参考になります。延べ床面積は壁芯面積で表示されていますが、実際の部屋の広さを内法面積で考える賢いユーザーになりたいものです。