石膏ボードとは
石膏ボードとは、石膏を含んだ素材を板状にして、石膏ボード用の特殊な厚紙で包んだ建築用内装材料で、プラスターボードとも呼びます。壁の下地材に使われることが多く、厚さは9mmから21mmまであります。厚ければ厚いほど、耐火性、強度などの性能が高くなる傾向があります。また、石膏ボードには、硬質石膏ボードと、強化石膏ボード、構造用石膏ボードの3種類があります。硬質石膏ボードは、表面の硬度を高めたものです。一方、強化石膏ボードは、繊維を混ぜて耐火性を強化しています。構造用石膏ボードは、耐火性に加えて、耐震性も強化した素材です。
リノベーションのワンポイントアドバイス
[石膏ボードリノベーションのメリット]
・耐火性が高い
石膏ボードは火に強いです。石膏ボードの2割を占める結晶水がすべて水蒸気になるまで、ある一定の温度以上は上昇しません。
・耐久性が高い
石膏ボードに含まれる紙の繊維のおかげで、耐久性が高くなっています。石膏ボードの耐久性を活かした天井リノベーションの例で多くみられます。
・遮音性を高くすることができる
石膏ボードは、吸音材や石膏ボードの重ね張りなど、加工次第によって遮音性を高めることができます。
・リノベーションコストが安い
そもそも石膏ボード自体が安価です。施工がしやすい点も、リノベーションコストの低さに要因しています。
[石膏ボードリノベーションの際の注意点]
ネジやビスなどに注意
石膏ボードは点の衝撃に弱いです。ボードアンカーや専用の商品を使い、石膏ボードを傷つけないようにしましょう。リノベーション後にご自身で石膏ボードにネジを打つ場合は注意する必要があります。石膏ボードは点の耐久性が弱く、下手にネジが打てないためです。
・防水性を高める
キッチンや洗面所など、水回りの壁面リノベーションには、耐水性の高いシーリング石膏ボードを選んでください。通常の石膏ボードでは、耐水性が低いです。壁の方向に水が飛び散る場合や、部屋の湿度が高くなる場合などには、シーリング石膏ボードを用いるようにした方が良いでしょう。
・換気を行う
リノベーション後には、きちんと換気できる環境にしましょう。換気は主に湿度対策ですが、カビの防止にもつながります。窓や換気扇を利用し、部屋の換気性の高さを維持する必要があります。
まとめ
忘れずにおきたいワンポイントアドバイスとしては、石膏ボードリノベーションを行う部屋の平均湿度を図る点です。安価で耐火性のある石膏ボードですが、湿度に関してはあまり強くありません。平均湿度を把握しておくことで、シーリング石膏ボードを選ぶか、換気対策をするかといった、具体的な施策を考えやすくなります。