長押とは
長押とは、“なげし”と読み、日本間で柱の間に渡す横に長い木材をいいます。古くから日本間の格式の高さを示す装飾的な役割を果たしており、引き戸上部に位置する内法(うちのり)長押や、天井近くに位置する天井長押などがあります。特に内法長押は、現在の住宅においてもよく使われています。
リノベーションのワンポイントアドバイス
[リノベーションにおける長押の役割]
日本間の格式の高さを示す意味合いのある長押ですが、現在では存在自体が意識されることが少なく、意味合いは薄れています。長押の役割としては、次のようなものがあります。
ハンガーなどをかける
内法長押の上面には溝があって、ハンガーなどをかけたりすることができます。溝に引っ掛けることができるものなら、少し重量のあるものでも可能でしょう。洗濯物を乾かすために長押にかける場合、湿った洗濯物がふすまと接していると、ふすまが変色することがありますので注意が必要です。
飾り物などを置く
長押の上にはちょっとした小物を置くことができます。飾り物などを部屋の周囲の長押に置くと、気持ちよく過ごせるでしょう。
写真などを飾る
内法長押の上面の溝に額に入った写真などを立てることができます。飾るための特別な用具などは不要なので便利ですね。ご自分のお気に入りの写真を額に入れて並べて飾れば楽しいでしょう。このように、長押は工夫次第で色々な用途で使うことができます。
[リノベーションにおける長押の新しい使い方]
日本間だけに設けられてきた長押ですが、近年は洋間にも長押を設ける人が出てきています。洋間に設ける長押は、柱の間に渡すタイプではなく、壁面の好きなところに取り付けられる長さの短いタイプです。普通の長押と同じように上面には溝があり、何でも溝に引っ掛けることができるようになっています。溝に本を挟むことで、本の表紙自体がインテリアとなって部屋の雰囲気が変わります。壁のどこにでも取り付けられるので、座ったときの目の高さに合わせて取り付けると良いでしょう。写真や小物なども飾ることができ、取り替えることも簡単にできます。
まとめ
普段あまり気に留めることのない長押ですが、アイデア次第で役に立つ使い方ができるものです。洋間などでも壁面に取り付けるタイプの長押なら、好きな位置に好きなものを飾ることができて、部屋の印象がガラッと変わることもあります。寝室の手に取りやすい位置に長押を取り付けて、本やよく使うものなどを置いておくこともできます。キッチンに取り付けて、よく使う小物を置くことも可能です。様々に工夫して使える長押は、日々の生活に潤いを与えてくれたり、生活をより便利にしてくれたりすることでしょう。リノベーションの際に長押を設置したい場合は、nuリノベーションにご相談ください。