長期優良住宅とは
長期優良住宅とは、長期間に渡り、よい状態を保つことができる住宅として、都道府県知事または市町村長から認定された住宅です。長期優良住宅の認定基準は多岐にわたります。認定を受けると、長く安心して暮らせるという実用面が認められるほか、補助金を受けられる場合もあります。
リノベーションのワンポイントアドバイス
[長期優良住宅の認定基準]
長期優良住宅として認定されるための基準は数多く、その内容が詳細に定められています。ここではその主な基準の考え方を示します。
・数世代に渡って住宅の構造躯体が使用できる
・きわめてまれな大地震でも損傷が少ないよう対策されている
・内装や設備のメンテナンスがしやすい
・断熱性など必要な省エネ性能を有している
・良好な住み心地に必要とされる床面積がある
・建築の時点で将来的な点検・補修計画が策定されている
認定基準の概要については長期優良住宅(増築・改築)認定基準の概要を参照してください。
[長期優良住宅のリノベーションにおけるメリット]
リノベーションによって、長期優良住宅の認定を受けることが可能です。認定を受けることで所得税の控除を受けることができます。工事費用相当額の一定割合が対象となる投資型減税と、住宅ローン残高の一定割割合が対象となるローン型減税があり、以下のとおり、どちらかを選択できます。
投資型減税
一定の耐震改修または省エネ改修のどちらかとともに、一定の耐久性向上改修の標準的な工事費相当額の10%を、その年の所得税から控除
ローン型減税
a)一定の省エネ改修とともに、一定の耐久性向上改修のためのローン年末残高の2%を、5年間に渡って所得税から控除
b)a)以外のリノベーションのための住宅ローン年末残高の1%を、5年間に渡って所得税から控除
なお、それぞれの減税額には上限があります。減税額の上限および税控除を受けるための要件の詳細については長期優良住宅リフォームに係る所得税額の特別控除を参照してください。
[長期優良住宅のリノベーションにおける注意点]
リノベーションによって長期優良住宅とするうえで、次の点に注意が必要です。
・一般のリノベーションよりも工事期間が長くなる
・個人の認定申請で数万円、業者に認定申請を依頼すると10万円以上の費用がかかる
・認定されるまでに時間がかかる
・10年以内ごとの定期的な点検・補修が義務付けられる
まとめ
長期優良住宅の認定を受けるということは、長期間に渡って安心して暮らすことのできる住まいを手に入れられることを意味します。また、要件を満たせば、工事費やローンの補助金を受けることも可能です。申請のハードルは高いですが、それだけ高い品質の住まいを手にすることになるわけですから、それだけの価値があるとお考えの方は、ぜひとも申請に挑戦してみてください。