
nuリノベーション(以下、nu)がお客様とつくり上げる空間にはひとつとして同じ空間はありません。
それと同じく、お客様の価値観に合わせて造作する小上がりも、一つひとつが唯一無二のデザイン。
今回は、個性が光る造作小上がりをご紹介いたします。
■リビングの一角に
・リノベーション事例:「CYCLE」(東京都東大和市)
ひとつ目にご紹介する造作小上がりは、リビングの一角に設えた約2畳ほどの広さ。
小上がりというと一番イメージするのはこの形状ですよね。
角は斜めに切り落としたようなデザインになっていますが、職人さんの技で各面の接合部が美しく納められており、手が触れても引っかかりを感じません。
畳の下には木板の蓋が設置されていて、床下収納になっています。
この蓋も、少しでもサイズが違うと開閉しづらくなってしまうので、何度も検証を重ね、ぴったりのサイズに調整します。
床下は収納力がたっぷりあるので、季節ものの収納として重宝しそうですね。
■寝室を小上がりに
・リノベーション事例「VINTAGE×JAPAN」(神奈川県川崎市)
続いては、リビングに隣接する8.2畳の寝室を小上がりとした事例です。
まるで家の中に縁側があるような、非日常感を感じる設えですね。
工事中の職人さん。
小上がりの縁は、踏んでも腰掛けても大丈夫なようにしっかりと強度を持たせていきます。
裏を覗くと細かい間隔で補強材がたくさん入っています。
木の切り出しから組み立てまで全て手作業。職人さんが一つひとつ丁寧につくり込んでいきます。
さらに、床下を覗くと遮音のための二重床も施工されていました!
普段は居住空間の天井高を確保するために、できるだけ床が上がらないように二重床を組んでいくことがほとんど。
これだけの高さで二重床を組んでいる場面はなかなか目にしませんので、新鮮な気持ちです(笑)。
こうして出来上がった下地に化粧板を取り付けていくと…。
美しい小上がり寝室の完成です◎
縁側の化粧材には、名栗フローリングを採用。表面の凹凸が自然光を受け、美しさを一層引き立てていますね。
■十人十色の造作小上がり
最後に、様々なデザインでつくり上げた小上がりを一気にご紹介します!
・「white space」(東京都江東区)
回遊できる通路沿いに、3方が壁に囲われた小上がり寝室を造作。
手前側は引き出し収納、奥は蓋式の収納になっているため、用途ごとに収納場所を使い分けられるのが◎
・「和〜nagomi〜」(東京都江東区)
小上がりとワークデスクを一体的に造作。
床下収納も完備されており、機能的でコンパクトな設えです◎
作業の合間にゴロンと休憩したり、体勢を変えてリフレッシュしたりもできそうですね。
・「ストリート×Black」(東京都調布市)
玄関土間に張り出すように小上がりを造作した空間。
普段は家族がくつろいだり、靴を履く際に腰掛けたり。来客時にはロールスクリーンを下げて客間としても使用できるフレキシブルさを持たせました。
「小上がり」というと和テイストをイメージしがちですが、デザインや素材などを工夫することでさまざまなテイストに馴染む小上がりをつくることが出来ます。
フラットな住空間の中に、あえて段差をつけて暮らしにリズムを生み出してくれる小上がりに、今後も注目です。
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