多国籍な文化とイギリスの伝統が息づく街、ロンドン。そんな街の虜になったH夫妻のお宅は、わくわくするようなロンドンカラーが至る所に散りばめられています。
ロンドンに魅せられて
板橋区にある、紅葉で色付いている木々で埋められた静かでリラックスした雰囲気が漂うエリア。駅を降りると、大きな池のある緑いっぱいの公園が迎えてくれます。そんな素敵な公園のすぐ傍が、システムエンジニアの旦那様と日本語教師をされている奥様のH夫妻のご自宅。奥様は、学生時代に初渡英。その街並に魅了され、その後何度も旅行でロンドンを訪れます。4年前、念願だった長期滞在のチャンスが訪れ、仕事の関係で約1年間の現地生活を満喫しました。その後旦那様と出会い、“私の好きな街の魅力を知ってもらいたい”という気持ちから新婚旅行はロンドンへ。旦那様もロンドンの街並や生活スタイルをすぐに気に入りました。2人の新居を探していた矢先に出会ったのがnu。大好きなロンドンテイストにリノべーションした住まいを思い描きながら、物件探しが始まります。立地を最重視した夫妻が選んだのは、職場や旦那様のご実家へのアクセスも良いエリア。建物のきれいな外観・角部屋・周辺環境が気に入り、購入を決意します。市街地に大きな公園の多いロンドンの雰囲気に似ていることも、決め手の1つでした。
心躍る、色とりどりの扉
玄関を入ると5枚の異なる色のドアが迎えてくれる、個性的な間取りが特徴のH夫妻のお宅。それぞれ鮮やかな色で塗装したカラフルなドアには、一枚一枚にささやかな気持ちが込められています。WICはただ洋服を着替えたりするだけの部屋だけど、明るい気分で入りたいからグリーン。トイレの壁を黒くしたいという旦那様のご希望で、黒に合う色として選んだレッド。寝室の隣の部屋に繋がる扉の色は、ノッティングヒルの映画に出てきた書店と同じブルー。お風呂やパウダールームに繋がる扉は、清潔感や石鹸のイメージでアイボリー。リビングに続くメインの扉は、玄関のような雰囲気があるブラック。それぞれに想いを詰め込んだカラフルな扉。その先に広がる空間にわくわくしてしまう、訪れる人を楽しませてくれる5枚の扉です。他にも空間のアクセントとして、レンガの壁を廊下部分とリビングの一部に取り入れました。「好きなことについてとことん調べるのが好きなんです」と話す奥様は、レンガの色や目地の色を確認するために、行く先々のファッションビルの内装を上から下まで各店舗見てまわり、色味を決めました。そんな奥様お気に入りのキッチンは大好きなロンドンのカフェをイメージし、イングリッシュ・アイビーのキッチン囲いとサックスブルーの壁で鮮やかに。造作したバックカウンターはロンドンで購入したお菓子やカラフルなマグでPOPに彩ります。料理が趣味という奥様は、夫妻が一緒に旅行した時に出会った各国の料理を、リビングにいる旦那様や友人とおしゃべりしながら作る時間を楽しんでいます。そんな時間を盛り上げるのは、リビングの天井に設置した4つのスピーカーから流れるUKロック。対する旦那様は仕事後に、大好きな映画を良質な音で堪能出来るリビングで過ごすことが多いそう。寝室とリビングは、ガラス窓でゆるやかな仕切りを。やわらかな光が行き来するこの内窓もH夫妻のお気に入りです。
ノッティングヒルの街角
イギリスの伝統も残る閑静な住宅地、ノッティングヒル。カラフルな5枚のドア、味わいあるブロック壁、やわらかな光を通すガラス窓。全てが調和して作り上げているのは、まるでノッティングヒルの街角のような雰囲気です。「イギリスの街並の中でも、特にノッティングヒルの街並が大好きなんです。」こだわりの素材が空間の所々に点在し、POPでカラフルな居心地のいい空間を創り上げます。「新築はそこに合わせて生活をしなきゃ、って思ってそれに窮屈感を感じちゃうんです。でもリノベーションは、空間創りの自由度が高くて、満足度も高いですよね。」と話すH夫妻はカラフルな色に囲まれて毎日の生活が明るく楽しそうです。鮮やかな色と個性的な間取りで、住んでいる人も訪れる人も元気にしてくれるH夫妻の住まい。イギリスの住宅は寿命が長く、古い家も価値が下がらないことで有名です。自分で価値観をはっきり持ち、何世代にもわたって住宅を大切にするイギリス人。そんなイギリスに住んでいたからこそ、愛着のある家を長く大事にしようという想いがH夫妻にはあるといいます。自分たちの“好き”が詰まった、自分たちらしい家。そんな空間を創ることが出来るのが、リノベーションの最大の魅力なのです。