みなさまこんにちは。
突然ですが
去年、フランス-パリの凱旋門が
大きな布で覆われていたことをご存知でしょうか。
これは2021年の9月18から10月3日までの約2週間の間に行われた
「L’Arc de Triomphe, Wrapped(包まれた凱旋門)」というアートプロジェクトです。
今回は東京ミッドタウン内、
21_21 DESIGN SIGHTで開催中の企画展
「クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”」へ行ってきました。
プロジェクトは
クリスト(ブルガリア出身、1935~2020)と
ジャンヌ=クロード(モロッコ出身、1935~2009)によるもので、
歴史的な建造物を布で覆い隠すプロジェクトを世界中で行ってきたアーティストです。
展示は2人の過去の作品について触れるところから始まります。
2人は同じ年の全く同じ日に生まれ、
1958年にパリで運命的に出会ったところから
アーティストとしての活動を始めたそう。
パリの凱旋門に布を被せるという計画の構想は、1961年。
なんと今から61年も前からスタートしていたそうです。
ここでは、クリストによる構想段階のドローイングが展示されていました。
続く展示室では、
計画実施のためのCADによるシミュレーション、
使用するロープや布の制作のための緻密な計算・実験の様子が
映像を通して紹介されていました。
実際に制作された布やロープも展示されています。
火災や様々な状況下での負荷を想定し、
緻密に計算された上で作られた布やロープは、
やはり写真や映像で感じた印象よりも太く、強靭なものでした。
さらに奥に進むと、壁一面に貼られた図面や
施工班や詳細設計者、カメラマンなど、
計画に携わった多くの人たちの写真やインタビュー映像が紹介されていました。
写真では一見シンプルに見えるアート作品ですが、
プロジェクトの壮大さや奥深さを、
展示を通して知ることができました。
会期は来年の2月12日までなので、
ご興味のある方はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
本展示は、多くが映像作品のため、
お休みの日など、時間に余裕のある時に行くと
十分に楽しむことができます!