こんにちは。
最近は朝晩めっきり寒くなってきていますね。
季節の変わり目で体調を崩してはいないでしょうか?
本日は「三鷹天命反転住宅」について書きたいと思います。
「三鷹天命反転住宅」は三鷹市にある集合住宅です。
カラフルな見た目が独創的なこの建物は
建築家/芸術家の荒川修作とマドリン・ギンズによってデザインされました。
共用部の壁、天井、手すり、配管までもがカラフルに塗り分けられています。
荒川氏によって細部にいたるまで塗装色を指定されているそう。
「天命反転」とは
死にゆく人間の宿命を覆そうという荒川氏とギンズ氏の思想であり、
この家に住むことで身体の可能性や潜在能力が引き出されて人は死ななくなるというコンセプトから、この「天命反転住宅」はつくられています。
そのため、この住宅は別名「死なないための家」とも呼ばれています。
…クセの強い物件です。
建物内部もかなり大胆なつくりになっています。
住戸によって2LDKや3LDKなどいくつかタイプがあるようですが、
いずれもメインスペースはキッチンを中心としたLDKになっています。
キッチンに自然と人が集まるように、キッチンの床が一段下がっていて
LDの床に座った人とちょうど目線があうようになっています。
丸みのある導線は使い勝手が良さそうです。
たまごのような見た目の部屋は「study room」と名付けられています。
この部屋の中で音を発すると、音が反響してすごく不思議な体験ができます。
子供たちはこの部屋の中に入ると、
大声でしゃべったり、湾曲した壁をかけ登ろうとしたり、
出てこなくなるそうです…
遊具のようで楽しいのだろうと思います。
こちらは和室です。
この空間に和室があるのがすごく不思議な感じがしましたが…
もちろんカラフルです。
砂利敷きや板間に囲まれた丸い畳スペースはとても落ち着く空間でした。
ベッドルームとして、ここに布団を敷いてやすんだり、
ダイニングとして、ちゃぶ台を置いて食事をしたり、
ワークスペースとして、机を置いて仕事をしたり、
さまざまな用途に変容する日本的な使い方ができます。
洗面やシャワースペースなどの水回りはオールインワンになっています。
トイレには扉がありません。
シャワーブースの裏にトイレが設置されていて、
ちょうど見えないという絶妙な位置に設置されています。
私が訪れた時には、トイレに掃除機が置いてありました。
聞けば音消しのためにおいてあるのだとか。
音を消しながら掃除ができ、一石二鳥なのでおすすめだそうです。
極め付けは床。
ざらっとした質感のコンクリートの床に“コブ”がたくさんついています。
デコボコした床は足ツボマットのような感覚で
歩いているうちに意外と気持ちよくなってきます。
部屋の中に平らなところがなく、床があちこちに傾斜しているため
場所によって天井の高さが違っているのが面白いです。
空間の感じ方が場所によって変わる、不思議な空間でした。
「三鷹天命反転住宅」は随時見学会を開催しているようです。
また、2部屋のみショートステイ施設として運営しているようですので
興味のある方はぜひHPをチェックしてみてください。