時間の過ごし方から考えるリノベーション
リノベーションにおいて「間取り」や「素材」を考えることはもちろん大切ですが、それ以上に大切なのは、そこでどんな時間を過ごしたいのかを思い描くことです。
朝、どんな光の中で目を覚ましたいか。
どこでコーヒーを飲み、どんな景色を眺め、どんなリズムで一日を過ごしたいか。
今回は、そんな“時間の過ごし方”に焦点を当て、リノベーションによってもたらされる暮らしの変化について紐解いていきます。
物件探しから設計・施工、インテリアまでをワンストップで手掛けるnuリノベーション(株式会社ニューユニークス)のスタッフ。
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<この記事のトピックス>
・リノベーションは「時間」をつくる
・朝と夜を愉しむリノベーションの実例
・リノベーションが生み出す“自分と向き合う時間”
・暮らしを変える最初の一歩を踏み出すには
リノベーションは「時間」をつくる
住まいは、ただ生活を営むための器ではありません。
一日の始まりや終わり、大切な人との時間、ひとりで過ごす瞬間…。
それらすべてを受け止めてくれる、いわば暮らしそのもののような存在です。
そんな住まいをリノベーションするということは、空間のかたちを変えることにとどまらず、日々の過ごし方そのものをつくることであると言えます。
光の入り方、視線の抜け、音の届き方、そしてその場所で自然と生まれる行動。それらが重なり合って、自分らしい「時間」がつくられていきます。

nuリノベーション(以下、nu)では、お客様の暮らし方や価値観に丁寧に耳を傾けながら、「どんな空間にするか」だけでなく、「どんな時間を過ごしたいか」から住まいづくりを考えていきます。
何気ない一瞬一瞬が、より豊かに、より自分らしく積み重なっていく―。
そんな環境をつくることが、本質的な住まいづくりだとnuは考えています。
朝と夜を愉しむリノベーションの実例
ここからは、nuでリノベーションされたお客様の実際の声から、「朝」と「夜」の時間にフォーカスし、暮らしの変化をご紹介します。
朝の時間を豊かにするリビング(K邸)
・リノベーション事例:「ととのい」(東京都江東区)

築41年、72.09㎡の中古マンションを購入したKさん。
ご夫婦共にクリエイティブ系のお仕事をされていることから、家を持つのであれば「リノベーションで好きな空間をつくるしかない」と考えていました。

リノベーション後の暮らしについて伺うと、「何より、朝がいいですね」とのアンサー。
川沿いに面する物件であることから、都心なのに朝は意外と静かで、木がワサワサする音や鳥のさえずりが聞こえるそう。
「その中で一緒に朝ご飯を食べて…良い暮らしになったなと思いますね」と奥様。
朝の過ごし方が変わると暮らし全体のリズムが変わり、リノベーションだからこそ得られる“豊かな時間”を実感する瞬間が増えていきます。

壁・床・天井すべてがベージュであること、壁の曲がり角が緩やかなアールを描いている点も、心と体が整う空間の秘訣。
リノベーションでつくり出した空間と、穏やかな朝を知らせる音や温度、香りが、豊かな時間を生み出しています。
夜の集いが生まれるリノベーション(J邸)
・リノベーション事例:「J’s HOBBY」(東京都渋谷区)

職場にほど近いエリアで中古マンションを購入し、フルリノベーションして暮らすJさん。
お酒を飲むのが好きで、リノベーションで造作アイランドキッチンを中心とした空間をつくりあげました。
ボトルを飾りながら収納できるオープンラックも完備され、まるで隠れ家バーのような雰囲気です。

夜中にいきなり同僚が転がり込んでくることもあるというくらい、リノベーション後はみんなの“行きつけ”の場所となりつつあるJ邸
キッチンを中心に気の置けない仲間たちが集まり、仕事終わりに自然と「家飲み」が始まるー。
そんな光景は、この空間が持つ安心感と心地よさを象徴しています。

夜の時間をどう過ごすかは、その人の生き方を映し出します。
そして住まいは、その時間を受け止め、人と人をつなぐ場所にもなっていくのです。
リノベーションが生み出す“自分と向き合う時間”
住まいが変わることで、自分自身と向き合う時間が生まれ、人生の軸まで少しずつ変わっていく。
それは、リノベーションがもたらす最も深い変化のひとつかもしれません。
「以前は、自分がどういう人間かを考える時間はあまりありませんでした。でも、この家に住み始めてから、これからどう生きていきたいかを考えるようになって…」(Aさん)
・リノベーション事例:「FRENCH×nuance」(東京都新宿区)

「これからは、『消費』ではなく『生活』を愉しみたいですね。家に居る時間が増えたので、自分に必要なものは何かを考えるようになりました」(Nさん)
・リノベーション事例:「ハレとケ」(神奈川県川崎市)

住まいは、完成して終わりではなく、暮らし始めてからが本当のスタート。
日々を重ねるごとにその人らしさがにじみ出て、少しずつ育っていく場所です。
また、リノベーションの打合せにおいては、間取りや素材を選ぶだけでなく、“自分がどう生きたいか”を整理する時間が必ず訪れます。
どんな瞬間に幸せを感じるのか、何を大切にして生きたいのか—。
自分の中に静かに眠っていた価値観をそっと言語化していくプロセスこそが、暮らしを変える最初のステップになるのです。
暮らしを変える最初の一歩を踏み出すには
大きな変化でなくても構いません。
朝の過ごし方、夜の過ごし方、休日の時間の使い方。
その一つひとつを、少しだけ見つめ直してみることから始めてみませんか?
nuの見学会や個別セミナーでは、図面や写真だけでは伝えきれない「素材の手触り」や「時間の流れ」を、実際の空間の中で体感していただけます。
きっとそこには、言葉にしきれない、“いい時間”のヒントが隠れているはずです。