
こんにちは。
今回は「水戸芸術館」について書きたいと思います。

水戸芸術館の設計は磯崎新氏です。
ロサンゼルス現代美術館などを手掛けた、日本を代表する建築家のひとりです。
1990年に開館し、
音楽・演劇・美術の3分野からなる複合施設として計画されました。
音楽ホール・演劇場・アートギャラリーの3つの建物に加えて、
シンボルタワーや会議場なども備えた構成となっています。
磯崎氏は
「良い施設は、運営の中身と一体でつくられる」
という考えのもと、開館前から運営にも深く関わっていたそうです。
建築(ハード)と活動(ソフト)の両面から、市民に開かれた文化拠点を目指して計画されたそうです。
建築そのものが、芸術活動を支える”器”として丁寧に設計されています。

敷地に近づくと、まず目に入ってくるのがシンボルタワー。
DNA構造のような螺旋状をしており、かなりアイコニックな形状で、一度見たら強く印象に残ります。
メタリックな素材感も相まって、近未来的な印象を持ちました。
このタワーは展望台になっており、展望台からは水戸のまちが一望できます。

施設の中心には広場があり、各建物と回廊がそれを囲むようにコの字型に配置されています。
この広場では、彫刻やインスタレーションが展示され、屋外ギャラリーとして使われることも。
同時に、市民が自由に行き交い、くつろげる憩いの場としても機能しています。

音楽ホール・演劇場・ギャラリー、
3分野共通のエントランスとなるのが、この空間。
教会を思わせるような神聖な意匠が施され、
入口上部には国内最大級のパイプオルガンが据えられています。

劇場の入口部分にはトップライトが設けられています。
ちょうど、エントランスと劇場をつなぐジョイント部分にあたる場所になります。
閉じた印象になりがちな劇場空間ですが、
自然光が入ることで、重くなりすぎない、やわらかな雰囲気がつくられています。

この写真はエントランスからギャラリーへ繋がる階段ですが、
ここもトップライトからの自然光が入り込んでいます。
階段を使って上手く空間を切り分けているなと思いました。
私が訪れた際にはちょうど「磯崎新:群島としての建築」展が開催されていて、
磯崎氏のことをより深く知ることができました。

水戸芸術館全体を見て感じたのは、
「ひとつの大きな建物」でも、「いくつかの建物の集合体」でもなく、
ちいさな町を歩いているような感覚だということ。
それぞれの建物が、付かず離れずの距離感を保ちながら、
互いに関係し合っている。とても心地よい施設でした。
今回は見学ツアーに参加し、 普段は見ることのできない内部まで見学できたのも貴重な体験でした。
機会があれば、ぜひ見学ツアーにも参加してみてください。
