nuスタッフの小西が住まい手として、創り手として。
自宅リノベで気づいたことや、細部がもたらす心地よさを、全10話で綴っていきます。
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第四話では、収納についてお話ししました。
今回は部屋全体の印象を大きく変える塗装の話。
・2種類で塗り分け
壁や天井を仕上げる方法は、クロスもあれば塗装もあります。
子育てをしていると、どうしたって汚れは避けられない。
だからこそ、自分で塗りなおせる「塗装」という選択をしました。

夏の湿気に悩まされていたこともあり、調湿効果のある塗料を中心に探して、質感や価格も含めて比較。
最終的に選んだのはエッグペイントでした。
さらっとした空気感が好きで、これなら毎日の暮らしが気持ちよくなりそうだと思いました。
家の多くはエッグペイントで仕上げましたが、躯体現しの天井や壁にはあえてAEP塗装を。
フラットで潔い質感が、躯体の表情をダイレクトに引き出してくれます。
2種類に塗り分けたことで、空気をやわらかく整えてくれる部分と、素材そのものを感じさせてくれる部分。
両方の表情を楽しめる空間になりました。
・挑戦した白塗装
壁付けキッチンの壁面は、思い切ってAEPの白塗装に。
これは自分的にかなり挑戦した部分です。
油はねや水はねによるシミを考慮すると、耐油性や耐水性に優れたタイル等で仕上げた方が安心。
けれど、キッチンは収納部分のデザインにこだわったのでそこを目立たせたい。
目地の入るタイルやキッチンパネルは、この家にはなんとなく似合わない気がするなぁと感じたことから、最終的にこの仕上げに辿り着きました。

躯体現し+AEP塗装で仕上げることで、不燃材料で仕上げないといけないコンロ周りの法規もクリアできる。
見た目的にも一番シンプルで、汚れたら塗り直そうという気持ちで挑戦しました。
暮らし始めて約1年。
油はねも水はねも、気になる時はさっと拭き取るくらいで、意外と困らない。
いつか息子に唐揚げを山盛りに揚げてあげたくなったら、その時はまた考えよう。
そう思えるくらい、潔く決断した白塗装が気に入っています。
・エッグペイントの気づき
暮らしの中で、基本的にはエッグペイントの仕上げがすごく気に入っています。

特に夜の表情・空気感がお気に入り。
温白色の照明をつけた時、光がふわっとやさしく反射するところ。
夏の夜、寝室がカラッと涼しく、
子どもを寝かしつけていると自分もほとんどの確率で寝落ちしてしまうほど心地よい空気。
ただ、予想外だった気づきも。
それは冬の夜。
正直乾燥が厳しくて、朝起きると喉が痛くなることもありました。
慌てて加湿器を導入してからは快適に。
ちょっとした不便さや手間も、住みながら工夫をすることで楽しみに変わり、愛着が育つのだと思っています。
・大事にしたのは表情
クロスのような均一性やメンテナンスの手軽さはないけれど、あえて塗装を選んだのは「質感が暮らしに響く」と思ったから。

エッグペイントの柔らかな空気感。
AEP塗装の素地を際立たせる素朴さ。
塗り分けたからこそ、それぞれの表情が日々の中に現れてくる。
夜の光が壁にやさしく広がったり、夏の寝室がさらっと心地よかったり。
少し手間がかかるからこそ「住むことの豊かさ」を感じられる。
この2種類に塗り分けて本当に良かったと、暮らしながら実感しています。
次回は床の話。
決めるまでに一番悩んだ部分であり、壁の仕上げと同じぐらい家の印象を左右する大事な素材。
どんなふうに選んだのか、お話しできればと思います。