雨や曇天が続いて道端には紫陽花が咲き、すっかり梅雨の時期になりましたね。
梅雨や夏など、この季節になると見たくなる映画があります。
王家衛(ウォン・カーウァイ)という香港の映画監督の作品たちです。
ここではストーリーには触れずに(ぜひ見てみてください!)、ふたつほどご紹介したいと思います。
最初の画像は「欲望の翼(1990)」。
画面から伝わってくる湿度感と、退廃的な魅力を持つ主人公が印象的な映画です。
密林の映像にラテン音楽が重なるオープニング、主人公が瓶入りのコーラを薄暗い売店で買うシーン、夜の列車の中での最期のシーンは特に印象強く、
何気ないポイントがいちいち素敵なんです。
上は「恋する惑星(1994)」のワンシーン。
原題は「重慶森林」。題名の通り、ジャングルのようにごちゃごちゃした騒がしい香港が描かれています。
その喧騒に広東語の気だるそうな響きが重なり、同じ湿っぽいアジアの夏でありながらも日本とは全然違う雰囲気を醸し出しています。
後編の主人公の一人である店番の女の子が大音量で鳴らすCalifornia Dreamin’と、彼女のありえないくらいの奔放さが見ていて爽快です。
舞台は同じなのにほぼ独立した2話がひとつの映画に収められているので、初めてご覧になる方はちょっと混乱してしまうかもしれません・・・
この2作品以外にも「花様年華(2000)」、「2046(2004)」など素敵な作品があるので、王家衛映画、おすすめです◎
omo