[2020.5.22]
こんにちは、今回は今僕の中で一番アツいおすすめの漫画を紹介させていただきます。
板垣 巴留(いたがき ぱる)先生の作品「BEASTARS」です。
現在、週刊少年チャンピオンで連載中、コミックス18巻まで発売中です。
この作品は擬人化された動物達によって構成された社会を描いた作品なのですが、いわゆる「ほのぼの系ストーリー」ではなく、表面上は平和であるが歪さを併せ持つ社会を舞台に、ジェンダーや人種・人間の本性を登場動物たちに置き換え、種族を越えた友情や恋模様、相容れることのない対立を描いています。
主人公はハイイロオオカミの高校生のレゴシというキャラクター、肉食動物ながらも心優しい彼はとあることがきっかけで草食動物に恋をしてしまいます。「この衝動は食欲なのか、恋なのか」本能に抗いながら不器用に彼の正義を貫く様がなんとももどかしく愛らしい、読み進めていくうちにどんどんファンになってしまいます。主人公だけでなく、他のキャラクターにも焦点が当たりながら物語が展開していき、キャラクターと自分の立場とが重なり感情移入してしまう人もいるかもしれません。多種多様な動物たちが織りなす、激しく切ない青春群像劇です。
興味を持っていただいた方にさらにおすすめなのが「BEAST COMPLEX」です。
先ほどご紹介した「BEASTARS」のベースにもなっている読み切りの短編集なのですが、
少し毒を孕んだ物語がリアルで心を動かされます。内容の良さもさることながら、絵の繊細さも素晴らしく、濃厚さ・完成度ともに短編集とは思えない買いの一冊です。
書店で目にしたらぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
どぅ