更新日
[2020.7.31]
岡上淑子という人物をご存知でしょうか?
1950年代にほんの数年だけフォトコラージュの制作活動をしていた女性です。
芸術家や作家と呼ぶには短すぎる活動期間ですが、にも関わらず昨年彼女の展示が開催されていたので足を運んでみました。
即購入した作品集から、何点かお見せしたいと思います。
私はこの展示のフライヤーを見るまで彼女のことは知らなかったのですが、
作品を1つ見ただけで「好き!!」と唸ってしまいました。。
当時(戦後)はもちろんイラレやフォトショなどが使えるわけもなく、作品は全て雑誌を切り抜いたものだけで構成されています。
特に芸術の教育を受けていたわけではないようなのですが、この精度と構成・構図…!
彼女の才能を見出し支援していた美術評論家の影響もあり、作品はシュールレアリズムの色が強い物が多く見受けられます。
ミサイルや焼け野原、クラシックなドレス、独特なポージングのモデルなど「当時ならでは」な写真を多用しているので、怖いような可笑しいような、少し暗い不思議な世界を垣間見ている気分になります。
展示は冬の夜に行ったのですが、人の少ない展示会場とも相性が良く
「何か出てきそう…」な感じがして最高でした。(私は庭園でタヌキに遭遇しました)
2000年代に入っても何度か展示が開催されているので、今後もまた見に行ける機会が来ることを願っています…!