こんにちは。アドバイザーのハシノです。
年齢を重ねると、自分の中で変わらないものと、少しずつ変わってきたものが、
なんとなく自覚できるようになってきた気がしています。
分かりやすく選び方の価値観が変わってきたもののひとつが〝漫画〟です。
特に30代になってから、世界観やストーリー、キャラクターの数など、
よりシンプルなものを自然と手にすることが増えているような気がします。
そんな視点で、好きになった漫画家さんが「オノ・ナツメ」さん。
今日は、先月最終巻を迎えた〝BADON〟という漫画を紹介させていただきます。
BADONは、それぞれ前科のあるハート・エルモ・ラズ・リコという4人の男が、
出所後に首都であるバードン(BADON)で、高級煙草店を起業するというストーリーです。
※この世界では、煙草は富裕層向けの嗜好品となっています。
オノさんのキャラクターは、独特なタッチで描かれていて、
カラーの表紙は色使いも素敵です。
こちらが最終巻となった、9巻。
半年に1巻のペースなので、なんとなくそろそろかな~と考えていた時に、
次巻が最終巻になりますという告知を見て、とても驚きました。
8巻の時点で、次巻で終わりを迎えるような展開ではなかったためです。
首都バードンで起業し、様々な人たちと関係性を築きながら、煙草店を運営していく。
その日常の中で、優しく、静かに、話を終えるような印象でした。
きっと「これで終わりなの!?」と感じる人もいるような展開でしたし、
「もっと続けてほしかった」と思う気持ちもあるのですが、
「ちょうど良い終わり方だった」と感じる自分もいました。
何よりも個人的に魅力を感じるのは、
そのキャラクターの表情と、端的なセリフの構成です。
決して多くは語られないけれど、
それ以上のことを感じることができる。
30代になってから、出会えてよかったと思えた作品です。