住宅メディア編集者のニノマエさんが綴る、リノベーション奮闘記。コミカルな描写が思わずクセになる、3人家族のリアルなリノベーションの様子をお届けします。
こんにちは、わがや
ついに工事が完了し、施主検査の日を迎えました。
玄関のドアを開けるとグレーを基調としたホテルライクな空間が広がっていて、私も夫もたくさんの感嘆詞が漏れ出ます。
ベビーカーを畳み、カウンターの下に収納します。ベビーカーのサイズを測定して設計したので、美しく収納できて感動です。リノベーションの醍醐味を感じた瞬間でした。
玄関の素晴らしさはなんといっても十分な広さです。今住んでいる家の玄関の面積は小さく、玄関でベビーカーを広げると玄関をほぼ占拠していました。靴を置くスペースもあまりなく、縦軸の移動は特に大変で、大きな荷物を持った状態だとより難易度が上がりました。
一方、今回の玄関の面積は大きく、ベビーカーを広げても縦軸の移動にはかなり余裕があります。玄関の狭さには毎日ストレスを感じていたので、解消されて非常に嬉しいです。
リビングもキッチンも大変素晴らしいです。エアコンやレンジフードの色も黒にして良かったと思いました。天井や壁、床の色が濃いグレーなので暗い印象になるかもしれないと懸念していましたが、リビングには窓がたくさんあり、外からの光がそれなりに入ってくるため想像より明るいです。壁紙も床もサンプルで見た時よりも色がかなり明るく見えるので、暗めの色を選んで正解だったと思いました。
洗面所のカウンターやボウル、水栓、床の色は全て黒、壁の色はグレーでまとめました。換気扇の枠の色は元々白でしたが、黒で塗装していただきこだわりを感じます。空間のクオリティの高さに腰を抜かすかと思いました。お気に入りポイントは幅がめちゃくちゃ広いカウンターです。ここで洗濯物を早く畳みまくりたいです。
トイレもかっこよく仕上がっています。壁と天井に深い青に金を混ぜ込んだような壁紙、床に黒いタイルを貼りました。カウンターやボウル、水栓、紙巻器の色はマットな黒で統一されています。壁には控えめなライトセーバーのような照明を設置しました。奥にそれなりに大きい棚を設けたので、収納にはかなりの余裕があります。生活感が漂いそうな日用品はここに隠ぺいできそうです。
私の個室はコンクリート調のカフェのような空間に仕上がっていました。アーチ開口が大変かわいく、副葬品として棺に入れてほしいです。NEW LIGHT POTTERYで購入した照明も設置されており、空間に溶け込んでいます。
玄関のドアを開けてからずっと大興奮、血圧が上がりっぱなしでした。感無量です。家の中を確認して、細かい傷の補修やトイレの紙巻器とスイッチの位置決め、洗面所の鏡の位置の変更などをお願いしました。
ただ、今回のリノベにおいて一つだけ心残りなことが断熱です。窓の補助金制度を利用して内窓を設置したかったのですが、国民から人気が集まりすぎて制度を利用できない可能性があったため見送りました。リノベするなら絶対に断熱したいと思っていたので少し残念ではありますが、今年も同様の補助金制度が開始するそうなので検討したいです。
約10カ月前に物件探しが始まり、やっとこの世に生を受けたわが家。想像以上の空間に大満足です。将来は重要文化財に指定されてほしいです。1週間後に引き渡し、そしてお引越しの流れになります。
最終回となる次回は、リノベ後のわが家の暮らしをお伝えしようと思います。最後までわが家の物語にお付き合いいただけると嬉しいです。
撮影・文:ニノマエ